『AD-LIVE ZERO』吉野裕行&鈴村健一が出演!正反対のふたりがめまぐるしく逆転!?昼公演をレポート

2019.11.02 <PASH! PLUS>

 鈴村健一さんが総合プロデューサーを務める『AD-LIVE』は今年11年目を迎え、今年はこの10年で築いた『AD-LIVE』のフォーマットを一度“ZERO”に戻し、よりエンターテインメント性を強めるため、キャラクターの特徴や物語のオチ、演出ギミックなどすべてを「くじ」に委ねるという構造で『AD-LIVE ZERO』として上演されます。総合プロデューサー鈴村さんと『AD-LIVE』初出演・吉野さんが初参戦した昼公演の様子をレポートします。

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 最初に登場したのはクリエイティブプロデューサーを務める森久保祥太郎さん。森久保さんから観客に知らされたのは、15の演出くじや鈴村健一さん・吉野裕行さんの役名とくじで決定した役の設定、オチなどが発表されました。

 最初に登場したのは鈴村健一さん。事前に私たちが知らされている鈴村さんは将(しょう)という【純粋無垢】な【教師】。上手の閉ざされたドアに向かって「サトシくん」と呼びかける一人芝居がしばらく続きます。登校拒否の生徒を心配し様子を見に来た、礼儀正しいけれど気の弱そうな教師であることが分かります。20191102_adlive03_001 20191102_adlive03_015

 ふいにサトシの部屋のドアが開いて中から現れたのが、星型のサングラスにアフロのかつらをかぶった吉野裕行さん。TAKA(たか)という【ジュースでも酔えるパリピ】だが【いつも冷静で何にも動じません】という正反対な設定を背負っての登場です。

※くじ引き結果は【】で表記しています。

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 どんなキャラで来るのだろうかと観客が見守るなか、マイペースな自由人パリピを前面に押し出して将と対峙。会話を交わすうちにサトシとお笑いコンビを組んで動画をアップしている相方であることが判明。サトシが登校拒否になった原因は、教師の将にあると言い放ちます。

 アドリブバッグから次々に取り出すアドリブワードを取り入れて進むコミカルな流れで、自由奔放なTAKAの言動に将が振り回される展開が続きます。しかし演出くじの【ガスが充満する】が発動するとTAKAが気を失い、それまでとは打って変わって怪しげな笑いを漏らす将。将が純粋無垢な教師の顔を脱ぎ捨てたところでTAKAが意識を取り戻しますが、TAKAの様子も一変。性格が変わってしまっただけでなく、記憶喪失になっていました。

 そんなTAKAに将が語ったのは、「実はここは研究施設で、自分は世界征服をたくらんでいる精神科医、君が秘密兵器だ」という言葉。つまり将は学校の教師ではなく、精神科の医師(先生)という設定だったわけです。

 狂気じみた将の思惑通りふたりで世界征服を目指す物語が進むのかと思いきや、おもむろにペットボトルの水を頭からかぶり、アフロのかつらを外すTAKA。実はこのアフロのかつらには大きな秘密があり、将は教師でも精神科医でもないのだとTAKAが語ります。場の主導権はTAKAに移り、動揺する将。筋書きがないことが信じられない、いかにも演劇にありそうな展開が続きます。

 舞台上では将とTAKAのパワーバランスが目まぐるしく入れ替わり、その都度、立場が逆転します。即興演劇は突拍子もない「お題」によってコミカルな雰囲気で進行することが多いのですが、この回の『AD-LIVE』は、笑いが次第に減り「この先、どう物語が進むのだろう」と固唾を呑んで舞台を見守りました。

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 終演後、鈴村さん、森久保さん、吉野さんの3人で今回の公演を振り返り、途中から吉野さんに「話せない」という設定が加わったため、終盤は「どうオチに持っていくか」「何か事件が起きれば話せるようになれるけれど、何も起きなかったら話せないままだ」と考えていたという「役者の胸の内」が語られました。

 今回が『AD-LIVE』初参加となった吉野さんは「何も考えていなかった。ただスズ(鈴村さん)がやりたいことに乗っかって、楽しませてもらおうと思っていた。楽しかった」とコメント。

 演出をどう話に取り入れ、正当化していくかを常に考えながら舞台に立っていたという鈴村さんは、終盤で森久保さんが持ってきたアルバムを見て吉野さんが驚いている様子に「なんだろうと気になったけれど、見に行くもの変だし」とその場を動けなかったことを明かし「最後に出てきた小道具をどう処理するか」にも悩みながら演技していたことを語りました。

 さまざまな「演出」と「設定」、「アドリブワード」を見事に自然に取り入れ、笑いを交えつつ心温まる兄弟の物語を作り上げた鈴村健一さんと吉野裕行さん、そして森久保祥太郎さん。前半は笑いがあふれていましたが、後半は心理戦のようなシリアスな展開と、切々と胸に迫る温かい兄弟愛の物語となり、映画館を出る観客たちの間から「もう一度最初から見たい」という声が多数出ていました。「誰にも結末が予想できない」即興演劇の良さを、ダイレクトに感じられた公演となりました。

 「AD-LIVE ZERO」は今回の公演のほか、全公演が2020年2月26日(水)より順次Blu-ray&DVD発売、アンコール・ビューイング「あとりぶ」の開催(日程等後日解禁)が決定していますのでチェックしてみてくださいね!

【公式ホームページ】 https://ad-live-project.com/
【公式ツイッターアカウント】 @AD_LIVE_Project

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