interview

ハナエ PASH!5月号インタビュー全文掲載!

2016.04.09


PASH! PLUS

ネタにするだけじゃなくて古傷とちゃんと向き合わないと。

そう思いながら「あおいそら」を書きました。

──ではアルバムの全曲解説をしていただければと思います。まずは1曲目「パーティへようこそ」から。歌詞も楽しい曲ですね。

 音を聴いた瞬間に、行ったことはないけど、ちょっと昔の「移動式遊園地」みたいなイメージが浮かんだんです。それで音がいっぱい入ったおもちゃみたいな楽しい曲にしようと思って。この曲のなかで一番伝えたいことは、「想像力があるならば現実こそ喜劇だわ」という一行。世の中を生きていく上で必要なものは何かなと考えたら、堅い言葉になってしまうけど、想像力ってとても大切だなって思いました。

──2曲目「シュガリルラ」は、でんぱ組.incの相沢梨紗さんとコラボされましたね。

 歌詞を書いたときは、まだコラボすることは決まってなかったんです。私が本当にでんぱ組.incが大好きで、梨紗ちゃん推しなので、コラボしたい、できたらいいなって妄想で書いていたら…なんと実現しました(笑)。

──念願のコラボが実現した感想は?

 梨紗ちゃんがすばらしくて、可愛くて、死ぬぞ!って感じでした(笑)。梨紗ちゃんは自分のことを2・5次元っておっしゃってるんですけど、梨紗ちゃんの声が入った瞬間に、これ何のアニメのテーマソングだっけ? と思っちゃうくらい。梨紗ちゃんの持っている世界観がすごく完成されていたので、私もボーカルを録り直して、さらにアニメっぽく近づけようと努めました。

──“シュガリルラ”という言葉も、魔法の呪文みたいで可愛いですね。

 ありがとうございます! まさに魔法の呪文をイメージしています。私が考えた造語なんですが、曲をいただいたときに真っ先に頭に浮かんだのが“魔法少女”でした。歌詞を書く際に気をつけたのが、「ファンタジーのなかに自分の本音を隠し込む」こと。言葉をストレートに告げず、見え隠れさせているんですが、漫画やアニメが好きで常日頃からいろんなことを妄想しているので、そのスキルを発揮できた曲です(笑)。

──続く「CANDY」には、歌い方に毒っ気というか、カッコよさを感じました。

 ありがとうございます。私、ぶりっ子している女の子がすごく好きなんです(笑)。腹を括って、「私、可愛いでしょ? 好きになって」って行動ができるなんてカッコイイ。私にはなかなかできないことなので、そういう可愛くてあざとくて、ちょっとエッチな女の子って最高だなと思って、そんな子をイメージして書きました。

──4曲目の「XXX」はどうでしょう?

  いろんな妄想が組み込まれている曲です。最初にデモを聞いたときに、以前、すごくモテる男の子に言われた「ハナエはもっとダメにならなきゃダメだって」言葉がパッと思い浮かんだんです。それと1、2、3曲目とキメキメな可愛さが続くので、4曲目くらいにちょっと抜けた感じの曲を入れたいなと思いました。私は好きな人のちょっとした寝ぐせとか、肌荒れを可愛いと思っちゃうタイプで、そういう少しズレた可愛さを出したいなと思って作詞しました。

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──「小さな恋のものがたり」は甘酸っぱい歌詞が印象的ですね。

 これは一番、作詞に苦労した曲ですね。誰もが言葉を聴いて、メロディーを聴いて、歌詞に描かれた気持ちに共感することができる。そんなみんなにわかる言葉で歌詞を書きたいと思いました。主人公は中学生の女の子です。私のファンはティーンの女の子が多くて、お手紙で聞かせてくれる内緒の恋のお話からイメージして詞を書きました(笑)。そういう女の子って、男の子のことを一生懸命好きになって、自分を磨くために頑張ったりする、とてもひたむきな子が多くて。そういう子のきらめきを曲にして、背中を押してあげたいと思いました。

──6曲目の「あおいそら」は、とても切ない感じの曲だなと思いました。

 このアルバムのなかでは一番のノンフィクション的な曲かな。私の中学時代のことを書きました。私って、スクールカーストの最下層から這い上がってきた人間なんです(笑)。当時は、本当に学校が嫌いで、友達が一人もいなかったし、何でこんなに居場所がないんだろう、生きづらいんだろうと思って、心を閉ざしていました。ただ、心を閉ざしていたからこそ、いろんな本を読んだり、中2から本格的に音楽を始めることに繋がったんですけど。でもその頃のことを思い出すたびに、すごく心が痛むんですね。そのときの記憶は、ずっとグレーがかっている。唯一、鮮やかに覚えているのが教室の隅っこから眺めていた青い空で、なんだか…“明るい絶望”だなと思いながら見ていました。

 もう私にとっては過去のことだから、インタビューでもファンの子にも話せます。でも、学校に居場所がなくて、好きなものをバカにされて悲しい想いをしている子は今もいる。だから私もネタにするだけじゃなくて、古傷とちゃんと向き合わないと、と思いながら書いた曲です。

──「LoVE MoTion」は?

 私はライブが大好きなんです。オーディエンスとして行くのも好きだし、ステージに立って歌ったり、ギターを弾いたりするのも大好き。そして本当にいいライブって、例えば仕事でうまくいかないとか、学校がすごくつまんないとか、どういうことがあったって音楽って最高だよねって、条件抜きでそう思わせてくれるもの。そんなライブに出会えたときの気持ちを歌にしました。

──そして「ラストティーン」は、また切ない雰囲気に仕上がっていますね。

 「ラストティーン」もノンフィクション的な曲で、私の19歳のときのことを書きました。私の10代って、心がそんなに荒れていたというわけではないんだけど…何をしてもあせっていて、何でこうなんだろうっていう違和感がずっとあったんですね。だけど、22歳になって、私の10代なんて大したことなかったなって、そう思えることがすごく大切なんだと気づいたことがあったんです。そういう感覚を表現した曲です。

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