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【PASH!×キズナイーバー特別コラボ企画】小林 寛監督インタビュー公開!

2016.04.02 <PASH! PLUS>

『キズナイーバー』監督・小林 寛が語る作品の魅力

原画:田村里美、仕上げ:駒田法子 (C)TRIGGER・岡田麿里/キズナイーバー製作委員会

PASH!2015年12月号に掲載されたスタッフインタビューを期間限定公開。TRIGGER (以下、トリガー)にて絵コンテや演出で注目を集めてきた小林寛監督に、初監督作となる『キズナイーバー』の魅力と、制作の胸中を語っていただきました!

“トリガーらしくない”
心の内を描く作品

──小林監督が本作に携わられた経緯について、教えてください。
 『キルラキル』制作中の頃、社内に『キズナイーバー』の企画書があったんです。そのときは「こんな企画があるんだな」ぐらいにしか思っていなかったのですが、声をかけていただいて、参加する運びになりました。
――本作が初監督作になりますね。
 もうプレッシャーしかないです。トリガーのサイトで情報解禁へのカウントダウンをしていましたが、発表するということは、その時点で逃げられない檻に閉じ込められて、ゴールするまでは許さないと死刑宣告されているようなものなので。
――企画を初めて見たときの印象は?
 トリガーらしくなくて、変な企画だなと。でも同時に、コンセプトが非常に明確でとてもいい企画だなとも思ったんです。「僕らはキズで繋がっている」というキャッチフレーズがあって、これが『キズナイーバー』というタイトルと物語が目指したい部分に直結していました。それから「キズナ」や「繋がる」というテーマが現代的で、今の時勢に通じた企画だなと。今の若い子たちは、SNSなどの普及で人と繋がる機会がずっと多くなって、そこで生じる人間関係が重いウェイトを占めているのでは、と感じるので。そういう意味では、作品を観てもらいたいメインターゲット層に一番響きやすい内容かな、と思いました。
――トリガーらしくない、というのは具体的にどのあたりが?
 トリガーのコアメンバーである今石洋之(『キルラキル』監督)さんや吉成 曜(『リトルウィッチアカデミア』監督)さんたちは、どちらかというと"男の子"の企画というか、たとえるなら「鉄と血」のイメージ。そういったトリガースタッフが得意としているジャンルではないな、という印象を受けました。
――参加された時点で、どの程度作品の設定は固まっていたのでしょうか?
 キャラクターと、あらすじになる前の物語のコンセプト的なものですかね。僕が参加してストーリーの面で大きく変わったのは、バトル満載の内容から、岡田さんの得意な、キャラクターを心の内まで含めて描く方向に舵を取らせてもらったところ。メインキャラクターが8人もいるのに、ここにバトル要素を加えたら、岡田さんのことだからきっと敵の内面まで描きたくなるに違いない…!と思って。そうなったらもうとてもテレビの尺におさまらなくなるので、それなら8人のキャラクターたちにもっとカメラを寄せたほうがいいのではないか、と提案しました。スタッフからは「じゃあそれで」と、軽くOKされた記憶があります。今まで何度かバトル作品に携わる機会がありましたが、実はアクションは苦手なんです。どちらかというと、バトルシーンよりは死地に赴くに至るまでのキャラクターを描くほうが気が楽ですね。バトルシーンは1カットでズバッと描いて「完!」が理想的です。
――脚本の岡田麿里さんとは、どんなやりとりをされていますか?
 僕から新しいものを提示するというよりも、基本的には岡田さんの引き出しをとりあえず1つずつ開いては閉じて、もう一度開いてみて…と、彼女から話を引き出すことが主なやりとりだと思います。交通整理のような。岡田さんとは『ブラック★ロックシューター』でご一緒したのですが、最終回で主人公が「傷つきたい」と言ったんです。そのときに、岡田さんは人とのコミュニケーションの根底としてそう考えるところがあるんだと、印象に残っていました。なので本作のタイトルと内容を見たときに、彼女の書きたいもの、脚本家として根本的に持っている「人との関わりの根っこの部分」みたいなところは、僕なりに見えていました。
――キャラクター原案である三輪士郎さんのイラストを見たときの感想は?
 カッコよすぎてどうしよう…です(笑)。三輪さんの作品は読んだことがあったので、彼の絵をアニメにするのは大変そうだなとも思っていました。ちなみに一番目を引いたのは、天河でしたね。
――キャラクターデザインの米山 舞さんとの印象深いやりとりは?
 勝平の髪の色は、つい最近になって茶色から白に変わったんですが、これは米山さんのアイディアです。本作にはアニメ特有のカラフルなキャラクターが多いですが、そのなかで勝平は没個性的な人間で、一番「色がない」。だから髪の毛が白いのは、勝平のコンセプトに合うのでは、と思いました。キャラクターへの思い入れは彼女のほうが強いところがあるので、僕もそういう意見をもらえると非常にありがたいですね。
――PASH!読者へメッセージを!
 制作もスタートしたばかりで、僕を含めスタッフ一同まだまだキャラクターを模索しているところです。とりあえず頑張っておりますので、よろしければ是非ご覧ください。

<PASH! 2015年12月号掲載/text=鈴木 杏(ヴァーンフリート)>

キズナイーバーHP  http://kiznaiver.jp/

前回:岡田麿里&TRIGGERプロデューサー対談

次回は4月9日、第1話放送日に公開予定。各キャラクターの魅力とキャスティングについて小林監督が語ります。放送をお楽しみに!

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