寺島拓篤×豊永利行『AD-LIVE ZERO』昼公演をレポート!天の采配ともいえるくじ引き結果がもたらす心温まるストーリー

2019.11.17 <PASH! PLUS>

 鈴村健一さんが総合プロデューサーを務める『AD-LIVE』。11年目を迎える今年は、10年で築いた『AD-LIVE』のフォーマットを一度“ZERO”に戻し、よりエンターテインメント性を強めるため、キャラクターの特徴や物語のオチ、演出ギミックなどすべてを「くじ」に委ねるという構造で『AD-LIVE ZERO』として上演されます。ここでは豊永利行さんと寺島拓篤さんが参戦した9月22日昼公演の様子をレポートします。

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 ステージ開始前、総合プロデューサーの鈴村さんとクリエイティブプロデューサーの森久保祥太郎さんが舞台に登場。この日の会場は千葉県。台風により甚大な被害を受けた方々へのお見舞いの言葉が最初に語られました。その後、約2時間前にひかれた15の演出くじや役の設定、寺島拓篤さん・豊永利行さんの役名などが観客に知らされました。このほか、この時点では開示されていないキャスト各自が持つプライバシー、公演中に追加される演出くじもあることが告げられて、いよいよ物語がスタートします。

※後述内でくじ引き結果は【】で表記しています。

 この回の公演で、豊永利行さんは【自分探しの旅をしている】【死にたがり】の”名前を忘れている男”を、寺島拓篤さんは【面倒みのいい】【結婚願望が強い】“和樹”という役を演じます。くじ引きの結果だけで既にストーリーを感じる豊永さんの設定に会場からはどよめきが。さらに鈴村さんと森久保さんは、設定が張られたボードを前に「まだ今の段階では明かされていない設定もあります。全部くじ引きで決まった設定ですが……くじって本当にすごいです!」と私たちの期待を高めます。

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 いよいよ物語が始まり、今回の舞台である【会社の社長室】に現れたのは、ピンクのシャツにオーバーオールを着た豊永さん。豊永さんが演じているのはなんと子ども 。舞台装置の棚を眺めながら歌を歌って踊る姿、そしてちょっと変わったイントネーションで話す様子はまさに「5歳くらいの子ども」そのもの!

 序盤からアドリブバッグに手を入れ、どんどんアドリブワードを引くのですが、子どもだからこその自由さを生かし、全てのワードを自然に組み込んでいきます。社長室で自作の歌を歌う豊永さんのもとにやってきたのは、寺島さん演じるエプロン姿の和樹。nanimate(ナニメイト)沼袋店の店長である彼は、社長に会おうと訪れた社長室で、自由に遊ぶ男の子(?)と遭遇します。

 和樹の設定である「面倒見の良さ」を存分に発揮し、男の子(?)をあやしながら話を聞きだすうちに、本当は35歳だけれど記憶を失っていること、【タイムカプセルをあけるために】この社長室にやってきたことが判明。

 このやり取りの最中も短いスパンで豊永さんはアドリブワードを引き続け、アドリブワードを自然に交えた自由過ぎる子どもを好演し会場の笑いを誘います。ツッコミ役に徹しながらストーリーを展開させる寺島さんとのコンビネーションの良さで、前半は非常にコミカルな舞台に。

 途中、nanimateの社長役として鈴村さんが登場。少年と幼なじみであること、彼の名前が”サトリ”であることが社長との会話から判明します。一方、森久保さんは黒い衣装を纏う怪しげな男として登場。

 記憶を失って幼児化した男性の物語になるかと思いきや、ストーリーはオカルトに展開。途中、「疲れた」と眠ってしまったサトリが目を覚ましてうなり声をあげ、両手を前に突き出して奇妙な動きを始めたときは、「何、何?」と会場がざわめきます。15の演出くじのうちの1つ、【ゾンビ化する】を実行していたのですが、迫真に迫る動きにヒヤっとした人も多かったのでは。ステージにも客席にも緊張感が張り詰めるなか、「良く寝た」と急に子どもに戻るサトリ。そして「寝起きはいつもこんな」と能天気に言い放った瞬間、客席は大爆笑の渦に。アドリブであることが信じられない緩急ある展開に震えました。

 その後、和樹が見つけた宝箱の中に入っていた地図からタイムカプセルの場所を特定。掘り出して中を開けると、ロープと札束が入っています。それを見て過去を思い出すサトリ。果たしてサトリの過去とは…?果たして結末は…?

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 終演後、4人が舞台上に集まり公演を振り返ります。くじ引きで決まった二人の持つプライバシーがまさに天の采配としかいえない組み合わせだったことが話題に。お互いがお互いのプライバシーを知らずに舞台が進んだので、「頭の中はフル回転だった」と豊永さん。鈴村さんも「何でもないセリフでも、すごくたくさんの意味を持ち、見えない部分でたくさんのやり取りがある舞台だった」と語りました。

 くじ引きの設定とアドリブで進む物語。けれど蓋を開けてみると、優秀な脚本家が練ったとしか思えない、心温まる少年と死神の物語になっていました。即興演劇の面白さ、そして役者陣の機転とスキルの高さが光る、すばらしい舞台となりました。

 「AD-LIVE ZERO」は今回の公演のほか、全公演が2020年2月26日(水)より順次Blu-ray&DVDの発売、アンコール・ビューイング「あとりぶ」(日程等後日解禁)の開催が決定していますのでチェックしてみてくださいね!

【公式ホームページ】 https://ad-live-project.com/
【公式ツイッターアカウント】 @AD_LIVE_Project

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