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『アオペラ』木村良平×柿原徹也インタビュー!『ぺらぶ!』から10年分の思い、アカペラ挑戦へのプレッシャーを語る

2021.06.02 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

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 「青春」×「アカペラ」がテーマの音楽原作プロジェクト『アオペラ -aoppella!?-』(以下、『アオペラ』)待望の1stCDが、5月21日にリリース! それを記念して、PASH!PLUSでは、都立音和高校アカペラ部“リルハピ”キャストより、木村良平さん(鈴宮 壱役)と柿原徹也さん(四方ルカ役)にインタビュー! 作品への思いを伺いました。

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 2021年3月4日に始動した『アオペラ』は、発表と同時にJ-POPカバーメドレー「白日/Pretender」を公開したことでも話題に。その動画が1週間で再生数100万回超えという注目のプロジェクトだが、原点は2011年に始動した『ぺらぶ! a cappella love!?』にあった。スタッフとキャストの10年分の思い、そして今だからこそ伝えられるアカペラの魅力と新たなドラマが楽しめる、そんなプロジェクトです。

木村良平×柿原徹也インタビュー

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――『ぺらぶ!』のスタッフ陣が立ち上げた新プロジェクト『アオペラ』。まずは思い入れや、参加の決め手などをお聞かせください。

木村 やっぱり、僕らにとっても思い入れの深いプロジェクトだよね。
柿原 そうだね。『ぺらぶ!』の頃は、まだ僕らもほぼジュニアだったわけですし。
木村 当時、「楽しい作品だから、もっと盛り上げていけたらいいね」と皆で話していたことが、10年後に実現するなんてこと、まずないと思うんです。
柿原 しかも、あの頃は誰が声優として生き残れるかすらわからなかったわけで……。
木村 そうそう。全員がいまでも声優として活動できていることだって奇跡みたいなもの。それは役者だけじゃなく、スタッフさんもそう。そういう意味でも、『アオペラ』のお話を聞いたときは単純にうれしかったです。『アオペラ』が発表されたとき、『ぺらぶ!』を聴いていてくださった皆さんからも、「すごくうれしい」という感想をいただきました。あの頃も、しっかり皆さんの思い出に残るコンテンツにできていたんだなと、改めて実感できました。
柿原 それもうれしいよね。しかも今回は、パワーアップしているんです。例えば、当時はSNSやYouTubeがここまで盛り上がっていなかったけれど 、今はこんなにも作品の魅力を皆さんに知っていただけるようになって。MVの再生回数もすごいことになっていると良平に聞いて、びっくりしました。
木村 そうそう。ファンのみんなが、「たくさん再生されてますよー!」って教えてくれて。プロジェクト自体の発表はされているものの、本格的に始動するのは5月21日の1stCDリリースからなわけで、そういう意味でもすごいことだよね。
柿原 時代とようやくマッチしたことで、たくさんの方に僕らのアカペラが届きました。
木村 しかも、SNSで拡散されることによって、もともと僕らのことを知らない人や、かつての『ぺらぶ!』を知らなかった人にも知っていただくきっかけになったことが大きいと思います。

――カバー曲に加えオリジナル曲の動画も拝見しましたが、すべての音を声優さんだけで出されているとは思えないくらいものすごいクオリティでした。久々のアカペラ挑戦はいかがでしたか?

木村 僕らに高いハードルなんて……あるに決まってるじゃないですかっ!
柿原 (笑)。
木村 でもそれに挑戦できたのも、『ぺらぶ!』での経験があったからなんです。当時は今よりもっと歌の経験もなかったですし、得意ではありませんでした。それでも自分たちにできることを精一杯やったら、すごく素敵な作品に仕上げていただけて。なので、今回も「このスタッフさんたちにお任せすれば、最終的にはいいものが仕上がるはず!」と信じて、ひとつひとつのコーラスの収録に臨みました。
柿原 当時はここまで盛り上がっていなかったキャラクターソングも、10年の間にすごくお仕事の割合を占めるようになってきて。そのおかげで歌を歌う機会も増えた分、僕も良平も、歌のスキルが少しずつ上がっているはずなんです。とはいえ、アカペラといういまだ未知の領域に再び挑戦することへの緊張感は大きかったですけどね。仮歌の時点で、明らかに10年前よりもクオリティが上がっていましたし(笑)。聴いた瞬間、思わずプロデューサーに連絡しちゃいました。楽曲制作のスタッフさんも、10年前と同じメンバー。今回も素敵な曲を書いてくださいました。
木村 (笑)。前よりも音が複雑になっていてびっくりしたよね。
柿原 しかも今回からは、前野(智昭)くんがやっているようなベースや、仲村(宗悟)くんがやっているボイスパーカッションのパートができていて。ひとりひとりのパートに求められるクオリティがすごく高くなっているんです。全員のパートを聴いてみたのですが、それぞれがどんなものを求められていて、メロディを際立たせるためにどんな役割を担っているのか確かめた結果、全員めちゃくちゃ大変なことがわかりました(笑)。

――完成した「Playlist」について、ここが好き!という部分や、メンバーの声や表現で素敵だなと思う部分はありますか?

木村 とにかく入りが気持ちいい! ぱっと世界観が開ける感じが、歌っていても気持ちいいです。ただ、歌い出し直後の「ここから」という部分はキーがものすごく高くて。それは大変でした(笑)。
柿原 良平のパートから始まるから、絶対に外しちゃいけないしね。
木村 そう。今回、オリジナル曲の前にまずカバー曲のMVを公開していたじゃないですか。それを経てようやく届けられるオリジナル曲だからこそ、あれを超えるくらいいいものを届けたいという強い思いもあって。「Playlist」なら、きっといけると確信したのを覚えています。FYA’M’の「Think About U」は大人っぽい楽曲だったので、「Playlist」ではリルハピらしさが出せたんじゃないかなと思います。
柿原 僕は「Playlist」を初めて聴いたとき、(『ぺらぶ!』の)「リルハピデイズ」の歌い出しを思い出しました。あのキャッチーさはいまだに心に残っていて。いつか都立組であの曲をカバーできたらいいなと思うほど。

――久々に挑戦したアカペラの難しさはいかがでしたか?

柿原 今までも、ものすごくたくさんのキャラクターソングを歌わせていただいてきましたし、良平も僕もそれぞれアーティスト活動で歌を歌ってきたので、もう何百曲録ってきたのか自分でもわからないくらい。そのなかでも、過去最高に仮歌を聴きまくったのが「Playlist」でした(笑)。一生でこんなにも同じ曲の仮歌を聴くことはないだろうな~。でもきっと、次のオリジナル曲が来たらまたそうなるんだろうな……(笑)。それくらい、難しい鬼プロジェクトなのですが、それだけの回数を聴いたことによって、レコーディングの段階では音が身体にしみこんでいました。だから、レコーディングも気持ちよかったし楽しかったです。良平はどうだった?
木村 そもそも、アカペラの曲を覚える時はどうやって聴くんだっけ? と、10年前の感覚を思い出しながら聴きました。普通の曲の仮歌と同じように聴いてしまうと、自分のパートを見失っちゃうんです。だからまず全体像を把握して、そのうえで自分のパートを聴くっていう聴き方をしていきました。レコーディングが終わってから、ようやく自分のパートを気にせずリラックスして「Playlist」を聴いたら、改めていい曲だなとじわじわ実感できましたね。

――ドラマではほわほわしている壱が、歌になるとすごく頼もしかったのも印象的でした。アカペラでキャラクターらしさも表現するとなると、より大変そうですね。

木村 主メロは、壱らしさをしっかりだせるように意識しました。ただ、コーラスを歌うときは、あえてそこまでキャラクターを主張せずともいいかなって。
柿原 そうだね。普段のキャラクターソングもそうですが、主メロを引き立たせるために、ハモリはシンプルに歌うことが多いんです。5人で歌っているものなので、他の人が主メロを歌っているパートは、その人を支える楽器に徹しようと思っています 。そこで主張してしまうと、逆に耳障りになっちゃう気がして。
木村 そういった部分を、素人の僕らのレベルに合わせてアカペラのプロであるスタッフさんがディレクションしてくださったので、安心して歌うことができました。
柿原 楽曲制作陣が、ここまで人間の声を楽器にして、声だけでどのように表現するか、 にこだわっていることに今回も驚かされました。そう思うと、学生時代にアカペラに携わってきた人たちがうらやましい。きっとその分耳も肥えているでしょうし、音楽を僕らとは全く違う視点で解釈したり楽しめるんだろうなと。楽曲を構成しているひとつひとつの音を、頭の中で分解して聴けるというのは、単純にすごいと思います。とはいえ僕らは役者。役者としてできることをやるしかないなと思いながら取り組んでいます。

――では、FYA’M’の「Think About U」についてはどのような印象ですか?

柿原 FYA’M’はボイパやリズム隊に特化した技巧派ユニット。それに対して、僕らリルハピは、昔から『ハモネプ』で見てきたような、コーラスで聴かせるユニット。ひとりひとりが主人公みたいなキャラクターが集まったユニットだなと思いました。
木村 なるほどね。FYA’M’の「Think About U」は、お酒を飲みながらでも聴ける雰囲気が魅力的だよね。
柿原 おしゃれだよねー! でも僕としては悔しい気持ちもありました。やっぱりいい曲は歌いたいものですからね。それくらい素敵な曲ですし、いいユニットだなと。
木村 そのために、柿原もボイパ頑張ってるもんね。
柿原 そうそう。これからはボイパ声優を極めていきたいよね。今も月月火火水金ってボイパのレッスンしてますから……って、してねえよ(笑)!
木村 あはは!
柿原 ただ、ボイパのレッスンはしていないものの、長年ボイストレーニングを続けているので、そこで学んだことが、普段の歌や発声にも活かされています。芝居もそう。どんな発声をすれば、どれだけ 芝居で声を張ってもつぶれない声が出せるかなどは、経験値としてすごく糧になっていますし、僕にとってはなくてはならないものです。現場で吸収しつつ、学んだことを実践できるのは大きいですね。

――『アオペラ』のキャラクターや、1stCDで描かれるドラマの聴きどころを教えてください。

木村 キャラクターは、ひとりひとりすごくはっきりしていて個性的。ボイスドラマでこれだけの人数を、一気に登場させるのって、難しいはずなんです。 でも私立組(私立奏ヶ坂中学高等学校)のFYA’M’と、都立組(都立音和高校)のリルハピといったように立ち位置が分かれているので、すごくわかりやすいんです。1stCDに収録されているドラマでは、壱たちがいかにしてアカペラと出会い、その魅力に触れて、リルハピを結成することになったのかが描かれています。なので、いままでアカペラに触れてこなかったという方も、都立組のメンバーたちと同じ目線で感動することができるはず。先に公開されていたMVを見て、「アカペラってすごい!」と思っていただけたその気持ちでCDを聴いていただくと、きっとシンクロできると思います。
柿原 いろんな関係性のキャラクターがいるので、皆さん自身が、どの目線から楽しむか選べるのもいいよね。全員が全員、最初から音楽を好きだったわけではないはずですし、でも「歌ってみたい」と心が動いたからこそユニットを組んだわけで。そういった、歌を始める前のドラマや過去が、どのキャラクターにもしっかりあるのが『アオペラ』の魅力。音楽と出会ったことで、ずっと抱えていた思いを歌で消化していく、成長していくと思うと、僕自身も今後のストーリー展開が楽しみです。その展開によって、歌う楽曲の幅も変化していったら面白いですよね。

――原作のないオリジナルコンテンツだからこそ、期待が膨らみますね。ちなみにおふたりが演じる壱とルカは、お互いに「胸きゅん&尊敬」という関係性のようですね。

木村 スマートで王子様みたいなキャラのルカだけど、一瞬にして壱に見抜かれちゃうところがかわいいよね。壱は、鋭いというよりも、すごくフラットな子なんです。だから素直にルカと接するし、素直にルカを感じることができるんです。だからこそ、ルカも壱の個性を受け入れてくれているんだろうなと。
柿原 おそらく、キャラクターのなかで一番自分にコンプレックスを抱えているのはルカなんです。彼のプロフィールにも「自由に振舞う壱の姿に感化され、自分に自信を持つためにアカペラ部に入部する」とありますが、それだけ容姿にコンプレックスがあって、自分を表に出すことができないキャラクター。なので、ルカが壱を尊敬する気持ちもよくわかります。壱のように自分を表現できたらいいなと思う人は多いはず。それくらい、壱は一番の自由人なんです。すごくフラットに、誰に遠慮することもなくほかのキャラクターを巻き込んで行ける壱だからこそ、リードボーカルになるのも自然だなと思いました。
木村 そういった関係性が歌にも反映されると思うと、聴き方もより広がってくるよね。

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――壱は、FYA’M’のステージを見て、アカペラ部・リルハピをスタートします。ご自身も、「こんな風になりたい!」と憧れていた声優像や、新たに挑戦してみたい趣味はありますか?

木村 すでに挑戦したことでいうと、僕は1年前からゲーム実況を始めまして、いまもコンスタントにやっています。もともとずっとやってみたかったことでしたし、観てくださっている皆さんも楽しんでくれているので、やってよかったなと。
柿原 僕は、誰かに憧れてっていう経験はないかなあ。ただ、良平のゲーム実況とも通じるんだけど、こういうご時世なのでとうとう今までやってこなかったSNSを始めてみようかなと思っています。これは憧れというよりも、皆のことを見習ってみようかなと。自分も、SNSやYouTubeでいろんなことを発信したり、番組を作った りしていかなきゃいけないなという気持ちに、いよいよなってきました。柿原、とうとうSNSに屈します!!
木村 (笑)。いいことじゃない。刺激って大事だからね。

――最後に、『アオペラ』の展開を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

柿原 『アオペラ』は、僕らにとっては再出発。10年前から応援してくださっている皆さんにとっては、「おかえり」と思っていただけるコンテンツかもしれません。10年前よりも確実にたくさんの方に聴いていただける、楽しんでいただけるコンテンツに、時代とともになったんだなと痛感しています。僕らの業界内でも、たくさんの方から「アカペラを始めたの?」と声をかけていただきました。長年作品を温めていたスタッフさんたちの思いを知っているからこそ、「いやいや、10年前からやってたんだぞ」って言いたい気持ちもありますが(笑)。せっかくこうして大きな大きな花を咲かせることができたので、僕らとしても水や栄養を与えないわけにはいかないと思っています。よりこの作品が美しく育っていけるように、皆さんにも応援していただけるとうれしいです。作品、そしてアカペラそのものも楽しんでくださいね。
木村 『アオペラ』の話をすると、どうしても『ぺらぶ!』の思い出が出てきてしまうのですが、全然知らない方もご安心ください。『アオペラ』は、『ぺらぶ!』を知っている必要がない独立したコンテンツになっています。公式TwitterやYouTube、そして今回発売されるCDなどなど、いろんな場所で出会っていただけるとうれしいです。皆さんなりの「いいな」と思う部分を見つけて、音楽やキャラクターに寄り添っていただけたらと思います。よろしくお願いします!

(取材/文=実川瑞穂)

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 5月17日に配信された「CD発売記念生配信」では、『アオペラ』の次のカバー曲が 発表され話題に 。私立奏ヶ坂中学高等学校のFYA’M’は、BUMP OF CHICKEN「天体観測」を、 都立音和高校のリルハピは、DISH//「猫」をカバーするという。さらに、第2弾CDの制作や公式ぬいぐるみの発売も決定! 今後の展開も目が離せない。

作品概要

■『アオペラ -aoppella!?-』
【CAST】
木村良平、逢坂良太、KENN、柿原徹也、前野智昭、小野友樹、豊永利行、浦田わたる、佐藤拓也、濱野大輝、仲村宗悟

公式サイト:aoppella.com
公式Twitter:@aoppella
公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/c/aoppella

商品概要

■1stCD『アオペラ -aoppella!?-』
【発売日】
2021年5月21日(金)

【価格】
・初回限定盤(CD+セレクト缶バッジ1個+ランダム缶バッジ1個+特製スリーブケース)
KLAB-00002/2,420円(税込)

・≪数量限定特典付き≫通常盤(CD+ランダム缶バッジ1個)
KLAB-00001/1,980円(税込)
※特典はなくなり次第終了となります。

【CD収録内容】
01 はじめての合同ライブ(introduction track)
02 Playlist
03 Think About U
04-07 都立音和高校アカペラ部始動!(drama track)
※収録内容は、 初回限定盤・通常盤共通です。

【商品の販売】
現在、全国アニメイトの店頭及びアニメイト通信販売において発売中。

・アニメイト通販
https://www.animate-onlineshop.jp/animetitle/?aid=14842

©KLab

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