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アムラーや『たまごっち』に沸いた1996年は『こどものおもちゃ』や『コナン』などがスタート。平成のアニメを振り返る『平成アニメ備忘録』第8回

2020.04.26 <PASH! PLUS>

 平成30年分のTVアニメを振り返る『平成アニメ備忘録』シリーズ! 今回は平成8年(1996年)のアニメを振り返ります。 

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 この連載では、30年間に放送されたTVアニメの中から気になるタイトルを独断と偏見でピックアップしつつ、アニメとともに元年から平成を振り返っていきます。

 平成8年(1996年)は、妖怪×学園コメディー×お色気作『地獄先生ぬ~べ~』、ミニ四駆によるバトル作品『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』、少年アイドルたちが正義の戦士に変身する際“全裸”になるというインパクト大の『超者ライディーン』、女性警察官コンビによるコメディ×アクション作品『逮捕しちゃうぞ』などが放送。また、『赤ちゃんと僕』、『機動戦艦ナデシコ』、『こどものおもちゃ』、『魔法少女プリティサミー』など、数々の名作が登場しました。

 今回は、数ある平成8年に放送されたTVアニメのうち3作をご紹介します!

『名探偵コナン』アニメならではのオリジナルストーリーは必見!

 1996年より放送がスタートしたTVアニメ『名探偵コナン』。今年は安室 透をメインに展開された劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』が公開、スピンオフ作品『ゼロの日常』の連載が始まるなど“安室フィーバー”が巻き起こったことでも話題になった作品です。

 本作の主人公である高校生探偵・工藤新一は、黒の組織に試作段階の毒薬を飲まされ、小学生ほどの年齢まで幼児化してしまいます。その後、新一は正体を隠すため自らを“江戸川コナン”と名乗り、小学生として生活を送りながら身の回りで起こる事件を解決していく……というストーリーはあまりに有名ですよね。

 アニメならではの見どころは、数々のオリジナルストーリーが展開されていることでしょうか。基本は1話完結、前編後編の2話構成なので、「これまでコナンを見ていなかった」という方でも楽しむことができます。個人的におすすめのオリジナルストーリーは、密室×雪山での本格ミステリ『ドラキュラ荘殺人事件』、舞台装置×密室の館での幻想的な事件を描いた『呪いの仮面は冷たく笑う』の2本。どちらも密室での王道ミステリなのですが、トリックや設定に唸ること間違えなし! 事件のオチを知っているにもかかわらず、設定や物語の雰囲気が好きでたまに見返したくなるくらい。骨太なミステリを味わいたい方におすすめです。

 そして、TVアニメは純粋な推理を楽しむことができますが、劇場版はそれに+してアクションを楽しむことができるのが魅力。コナンのサッカープレーが輝く『11人目のストライカー』、怪盗キッドとコナンの協力、核力の脱出シーンが描かれた『業火の向日葵』、コナン・赤井・安室による協力プレーが手に汗握る『純黒の悪夢』などなど……本作の劇場アニメは、今年公開された『ゼロの執行人』を含めてこれまでに21作も公開されています。今から毎週末見てもギリギリ年内に見終わるレベル。年末年始の過ごし方が決まっていない方は、劇場版コナンを一気見! とかもいいかもしれませんね。

子供心をくすぐる必殺技が数多く登場する『るろうに剣心』

 TVアニメ『るろうに剣心』は、1996年から1998年にかけてフジテレビ系列で放送されました。TVアニメ放送終了後1999年にはOVA“追憶編”、2012年には“新京都編”が発売されています。

 本作の舞台は、明治維新後の幕末。“人斬り抜刀斎”としておそれられた剣客・緋村剣心は、“不殺(ころさず)”を誓い、流浪人として全国を旅する日々を送っていました。やがて剣術道場を営む神谷 薫、孤児の武士・明神弥彦、喧嘩屋・相楽左之助らと出会い、そして同じ激動の幕末を生きた元新撰組・斎藤 一、2代目抜刀斎・志々雄真実らとの再会を経て、剣心は自分の生き方を見出していきます。

 本作には史実に登場する人物(またはモデルとなっている)が登場したり、史実にリンクしたストーリーが描かれたりと、幕末の空気感を体感できるのも見どころの一つです。個人的には、『るろ剣』を読むと必ず登場する“赤べこ”の牛鍋が食べたくなります。文明開化の象徴であり、『るろ剣』の平和の象徴でもある牛鍋。アニメを見たら絶対食べたくなりますよ(ちなみに宝塚で『るろ剣』公演が行われた際には、劇場内にて牛鍋が実際に販売されました。当時の調理方法を用いられた牛鍋……最高でした)。

 そんな本作は、スタイリッシュな必殺技も見どころ。剣心の“天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)”、左之助の“二重の極み”、蒼紫の“回転剣舞・六連”、斎藤 一の“牙突”、鵜堂刃衛の“心の一方”、志々雄真実の“火産霊神(カグヅチ)”、瀬田宗次郎の“縮地“などなど……一度や二度や三度や四度、傘や木刀、そこらの木の枝を使って真似した方は多いはず。というか見ていた人は絶対に真似したはず。

俳優陣がキャスティングされたことで話題に!『花より男子』

 最後にご紹介するのは1996年から1997年までの期間TVアニメ化された『花より男子』です。“花男(はなだん)”の愛称で親しまれている本作ですが、井上真央さん、松本 潤さんらが出演したTVドラマ版のイメージが強い方も多いのでは? 今年は本作の続編にあたる『花のち晴れ』もドラマ化され大きな話題になりました。

 本作のヒロインは、お金持ちばかりが通う名門“英徳学園”に入門した庶民の牧野つくし。学園は、道明寺財閥の御曹司・司、花沢物流の御曹司・類、茶道の家元“西門流”の跡取り・総二郎、美作商事の御曹司・あきらからなる“F4(Flower 4)”によって牛耳られており、つくしはこのF4に目をつけられたことをきっかけにいじめのターゲットにされてしまいます。

 しかし、つくしはいじめに屈せず、F4の性根を叩き直そうと立ち向かいます。そんな勇猛果敢なつくしと接触するうちに、F4のリーダー・司がつくしのことを好きになってしまいます。司の恋をきっかけに、変わり始めるつくしの運命。次第に2人の思いは通じ合うものの、“身分の違い”という大きな壁が立ちふさがります。そんな壁を前にしても、諦めずに思いを貫きあう2人……『花より男子』はまさに現代版のシンデレラストーリーといっても過言ではありません。一度はこんな恋をしてみたいよね。

 そんな本作は、声優ではなく俳優がキャラクターボイスを担当したことで話題に。道明寺 司は、 “火曜サスペンス”など2時間ドラマで活躍中の宮下直紀さん、花沢 類はNHK大河ドラマ『新選組』土方歳三役などで知られる山本耕史さん、西門総二郎はTVアニメ『夢のクレヨン王国』での声優経験もある赤井田良彦さん、美作あきらは『恐竜戦隊ジュウレンジャー』で主演・ゲキを演じた望月祐多さんが声優を担当しています。なお、司、類、あきらの少年時代は、岸尾だいすけさんが担当しています。1人で3役ってすごいなぁ。

平成8年の日本はどうだった?

 ちなみに平成8年の日本では、『ポケットモンスター』赤・緑や『たまごっち』が登場。今年惜しまれながら引退する歌手の安室奈美恵さんのファッションを真似た“アムラー”の出現やコギャルが流行したのもこの時代です。また“Yahoo! JAPAN”の誕生、アトランタオリンピックの開催、『マジカル頭脳パワー!!』発のゲーム“マジカルバナナ”の流行もこの年の出来事です。

 次回の『平成アニメ備忘録』をお楽しみに!

過去の記事はこちら

第1回(1989年/平成元年)

第2回(1990年/平成2年)

第3回(1991年/平成3年)

第4回(1992年/平成4年)

第5回(1993年/平成5年)

第6回(1994年/平成6年)

第7回(1995年/平成7年)