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笑いあり!涙あり!サスペンスあり?森久保祥太郎さんと仲村宗悟さんの登場した「AD-LIVE ZERO」昼公演レポート

2019.11.16 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 今年で11年目の「AD-LIVE」。11年目を迎える今年は、10年で築いた『AD-LIVE』のフォーマットを一度“ZERO”に戻し、よりエンターテインメント性を強めるため、キャラクターの特徴や物語のオチ、演出ギミックなどすべてを「くじ」に委ねるという構造で『AD-LIVE ZERO』として上演されます。開始2時間前に演出やキャラクターのプロフィール、世界観、お互いが持つプライバシーの設定くじや演出部が介入に使用する演出くじをひき、後は本番中劇中に引く「アドリブワード」を使いながら劇を進めていくという、スタッフ・出演者泣かせの舞台となっています。

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 9月21日(土)に千葉・幕張国際センターで行われた「AD-LIVE ZERO」。今回のキャストは、クリエイティブプロデューサーの森久保祥太郎さんと、今回「AD-LIVE ZERO」初出演の仲村宗悟さん。ふたりの即興劇の結末やいかに?笑いあり涙ありの昼公演をレポートします。

※後述内でくじ引き結果は【】で表記しています。

 今回のおふたりのキャラクター設定は【とんでもないロボを作るために】やってきた【器が小さい】、【社長】の“レッツゴー仲村”(仲村さん)と【予告された殺人事件を阻止する】ために現れた【ナルシスト】で【病弱】の“マーシャル”(森久保さん)。

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 森久保さんが「ナルシスト」という、鈴村さんも思わず「神様って居るんだな」と唸る神引きを見せ、そして仲村さんも「レッツゴー仲村」という香ばしさ満点のネーミングで早くも会場は笑いに包まれました。

 【シェアハウス】が舞台となり、【疑心暗鬼で、心に闇を抱えている二人の】物語に決定。まったく物語の展開が読めないまま、舞台はスタートしました。

 まずは、「レッツゴー仲村」と書かれた白シャツを着たレッツゴー仲村が登場。「肘から肘から何が出る?そう、ワカメ!そこはひじきだろ!」という一発芸を披露し、場をなんとも言えない雰囲気にしながら卓上のロボットらしきものにボケとツッコミのインプット作業をしていきます。

 すると、しきりに咳をして病弱アピールをしながら、ホストのような白い毛皮にサングラス、髪の毛は天を衝くような出で立ちでマーシャルが登場。
どうやらレッツゴー仲村はマーシャルと組んでお笑いコンビを結成したいようなのですが、マーシャルが拒むため、相方ロボットの『マーシャル1号』を作り、ネタをインプットしていたとのこと。

 アドリブワードを巧みに利用しつつ、既にお笑いコンビを結成しているのでは?と思ってしまうくらい華麗なボケツッコミを繰り広げながら近況報告をしあうふたり。
そんな折、鈴村さん演じる山田工業の従業員が突然訪問してきました。

 レッツゴー仲村から電話で依頼を受けてロボの整備に来たと言うのですが、しかし、頼んだ会社は「ロボツクール」だった筈。明らかに怪しいのですが、演出くじ【お互いが空耳になる】の発動により、ボケにボケを被せて会話が困難になってしまい、うやむやに。結局足りないパーツがあるとのことで、山田工業の従業員はマーシャル1号を片手に去って行きました。

 その後ちょっとした口論があり、マーシャルはひとりきりに。ひとりきりになった瞬間、酷く咳き込み血を吐くマーシャル。サングラスを外すと目には酷いクマが。実はマーシャルは末期で、もって年末までの命だったのです。

 そして能天気に見えるレッツゴー仲村ですが、彼には昔組んでいた相方を事故で無くした過去がありました。だからこそレッツゴー仲村のことは心配でたまらないけれど、再び相方を無くす思いをさせないためにコンビを組まなかったのです。戻ってきたレッツゴー仲村に事実を告げると、マーシャルがいなくなるなんて嫌だ!と嘆き悲しみます。そんな悲しい場面に似つかわしくない謎の機械音と共に、オシャレな壁だと思っていた所からご機嫌な格好をした謎の人物が登場しました。

 驚くべきことに、山田工業に修理に出したマーシャル1号が大きくなって戻ってきたのです。しかし、ロボの様子がおかしい。マーシャル1号は改造されて世界を殺す悪のロボに堕ちてしまったのでした。

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 「殺害予告を出すマーシャル1号を止めよう」と、奔走するふたり。マーシャル1号にはどちらかひとりを殺さないといけないプログラムがされており、強制終了ボタンも効かず、暴走状態に。

 ハリセンでツッコミを入れれば治るらしいことが分かり、いよいよ暴走状態になりつつあるマーシャル1号に対し、渾身のハリセンを浴びせるレッツゴー仲村。思わずマーシャルに素で「激しいなお前・・・!」と言わせしめるほどの凄まじいハリセン攻撃により、ようやくマーシャル1号は正常化し、去って行きました。一安心し、一息ついたところでレッツゴー仲村からも驚きの告白が…そして最後には感動の結末が待っていました。

 流れに身を任せ、抜群の包容力を見せた森久保さんと、「死ぬかと思ったー!」と言いながらも、初めてとは思えない堂々とした熱演で演じきった仲村さん。難しいプライバシー設定も含めて、メインキャスト・演出陣がすべてのくじを効果的に使い切り、即興劇とは思えない見事な舞台でした。

 途中でふたりとも舞台上からいなくなる即興劇ならではの状況や、「不気味に笑う」という設定について、黒幕のミスリードをさせようとした演出側に対して、「くっくっくっく、くつみがきーーー!」とネタにされて不発に終わるなど、その場で頭をフル回転させながら行うAD-LIVEならではの醍醐味を存分に楽しめました。次の夜公演に期待を寄せながら、昼公演は万雷の拍手と共に終了しました。

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 「AD-LIVE ZERO」は全公演が2020年2月26日(水)より順次Blu-ray&DVDの発売、アンコール・ビューイング「あとりぶ」(日程等詳細後日解禁)の開催が決定していますのでぜひチェックしてみてくださいね!

【公式ホームページ】 https://ad-live-project.com/
【公式ツイッターアカウント】 @AD_LIVE_Project

© AD-LIVE Project

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