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『BLEACH 千年血戦篇-禍進譚-』黒崎一護役 森田成一さん&浦原喜助役 三木眞一郎さん&アスキン・ナックルヴァール役 武内駿輔さん座談会!
2026.08.28 <PASH! PLUS>
PASH! PLUS
PASH!9月号では、『BLEACH 千年血戦篇–禍進譚-』黒崎一護役 森田成一さん&浦原喜助役 三木眞一郎さん&アスキン・ナックルヴァール役 武内駿輔さんの座談会を掲載しています。
本記事ではその一部を特別に公開!

浦原喜助とは
“寄り添っても逃げていく人”
——『BLEACH』の結末までを描く分割4クールのTVアニメ「千年血戦篇」も、いよいよ最終クール「禍進譚」に突入しました。その序盤で描かれたのが、浦原喜助、四楓院夜一と、アスキン・ナックルヴァールの戦いです。
武内 原作を拝読していたときから面白いパートだなと思っていたのですが、アクションだけでなく会話劇自体にも動きが付いたアニメーションになることで、さらに見応えあるやり取りになっていたように感じます。何より三木さんがお声を吹き込まれることにより、浦原喜助という人物の奥行きが一層増しているような感覚を受けました。僕が言うのもおこがましいのですが、そういったキャラクターの膨らませ方が、収録をご一緒するなかでとても心に残っています。
——『BLEACH』らしさを感じた部分はありますか?
武内 三木さんともお話しさせていただいたなかで印象深かったのが、特に『BLEACH』の現場では、キャラクターと役者の人格が綺麗に分かれていることです。自分の役に声を入れ演じている瞬間は、基本的に一役者としての私情などをみなさん入れないよう心掛けている印象を受けました。例えばアニメシリーズとしてこれだけ長年続いてきた作品で、しかもその最終クールという感慨深さはあっても、その役者個人が抱いた気持ちを役に乗せたりはしない。掛け合いが多かった夜一役のゆきのさつきさんも同様に、そういったプロフェッショナルなところが強く印象に残っています。この表現で合っているかは分かりませんし、作品ごとにいろんな手法があるとは思いつつ、『BLEACH』に関して言えば、キャストの方々がそれを大切にされているからこそ、キャラクターがキャラクターとしてアニメーションのなかでより活きてくるんだなと、グッときました。
——三木さんは武内さん演じるアスキン・ナックルヴァールと対峙して、どんな印象を抱かれましたか?
三木 これは僕もいい歳だからそう感じる部分があると思うのだけど、ナックルヴァールは自分自身が思っているほど、バランスが取れていないんだと思う。そしてそれが、彼の魅力に繋がっているんじゃないのかな。実は自分の思ったとおりには完成されていない人で、でもそれは決して彼の想いが至らないからということでもなくて、そういうアンバランスさが魅力なんじゃないのかな?と思うんだよね。
——森田さんはナックルヴァールをどう捉えていたのでしょう?
森田 彼は(ユーハバッハが率いる見えざる帝国の精鋭部隊である)星十字騎士団のなかでも、現世の人間にすごく近いなと感じました。例えば「俺やだよ」と愚痴を零すのも、星十字騎士団団長のハッシュヴァルトはもちろん、ほかの面々も言わないことで、そこに人間臭さがよく出ているなと。戦場でも休憩しだしたりしますしね(笑)。そんなキャラクター性だからか、最初は「もしかしたらこちら側に味方してくれるのでは…?」と淡い気持ちを持ってしまったんです。ところが戦ってみると、骨の髄まで星十字騎士団であることが分かり、恐ろしかったです。そしてその怖さを、飄々とした雰囲気のなかに織り交ぜている武内くんのお芝居が、大変魅力的でした。

——対する三木さん演じる浦原については?
森田 浦原さんは、『BLEACH』の初期からいるキャラクターで、最初は「ゲタ帽子」なんて呼ばれているちょっと珍妙な人でしたよね。でもそれこそ「破面篇」における崩玉のくだりなど、浦原喜助というキャラクターがいなければ始まらないと言えるほど、『BLEACH』という作品全体の物語を構築するうえで、重要な人物に挙げられます。かつて藍染惣右介と戦ったときも、最終的に浦原さんが練った作戦があったから、藍染を閉じ込めることができた。浦原さんの怖さって、そういう先の先の先のさらに先を読むところだと思うんです。今回、そんな先読みをし合う浦原とナックルヴァールが対面し、どちらが勝つのか!?というやり合いが繰り広げられるところが面白いポイントで、「禍進譚」序盤での『BLEACH』の真骨頂だったと思います。本当にどちらが勝ってもおかしくないという状況下で、浦原さんが一枚、二枚…いや、僕からすると三枚上手だったな!と。やっぱり浦原喜助とはスゴい人なんだなと、改めて畏怖を抱きました。
——三木さん自身は長年演じてきた浦原という人に、改めてどんな人物像を抱いていますか?
三木 なんというか、寄り添っても逃げていく、みたいな…。声を任されるということは、その人の人生を自分が借りるわけだから、その人に寄り添って生きたいんですよ。だから浦原に寄り添おうとするんだけれど、すぐに向こうが引いてしまう。ギリギリまで迫れても、薄皮1枚触れない…そんな人かな。でも、素敵な人ですよ。
森田 一護としては、最初からずっと浦原さんにいろんなことを教えてもらっている立場なので、成長を傍らで付かず離れず見守ってくれている存在です。(現世組の仲間である)織姫やチャド(茶渡泰虎)みたいに、一護の内側に食い込んでくるのではなく、何歩か離れながら全部を知っている心強さがあります。いつも絶妙なタイミングで現れてくれますしね。だから一護が「浦原さん」と呼ぶトーンは、ずっと変わっていない気がします。
寂しい気持ちはあるけれど
「卍解」と言えて良かった

——満を持して披露された浦原の卍解も、三木さんの声が付いてより素晴らしく見応えがありました!
三木 いや、俺の声で良かったよ。ここに来て、俺の声じゃなかったらびっくりする(笑)。
森田・武内 (笑)。
三木 「卍解」と言ってしまうと、浦原の出番は終わってしまうということが分かっていたから、僕個人の心境としては複雑ではありました。でも彼もあの状態の紅姫を出さなければいけないくらい追い込まれていたわけで。しかもそれを周りには言っていなかったわけじゃない? これまでの難局でも卍解は出さずに済んでいたし、身内にも敵がいる状態のなか、ずっと黙していたのもまた彼らしいなと感じました。何より…紅姫、可愛いでしょう? すごく儚げで可愛らしくて。だから三木個人としては寂しい気持ちはあるけれど、浦原喜助の声を任されている身として、「卍解」と言えて良かったという気持ちです。
森田 十二番隊隊長だった人ですから、やっぱり浦原さんだって卍解を出せるよね!という気持ちが湧きつつ、遂に見られた!!という気持ちでいっぱいでした。「いつか見せるのかな? でもこのまま卍解をせずに、物語が終わってしまうかも…」と思っていて、僕自身はずっと浦原さんの卍解が見てみたかったし、どんなものなのか気になっていたんです。それをこの段階で、しかも練りに練った作戦の内で出すんだというところが、浦原さんらしい卍解でした。三木さんのお声で、静かに「卍解」と唱えられたのを聞いて、ある種の覚悟も感じました。今まで出してこなかった最終必殺技なわけですから、浦原喜助という死神はどのタイミングで出すか、ずっと考えていたんでしょうけど、その覚悟を知る卍解でした。
武内 個人的に浦原喜助って、口元がすごく印象的なキャラクターだなと感じていまして。基本は笑っているようなUの字だったりパッと開いていたりするけれど、原作の久保帯人先生の絵を含め、口角が下がっているときの印象が強く残っているんです。だからか三木さんのお声を聞くと、彼の口元がまず浮かんできますし、逆にあの顎を見ると三木さんの声がすっと聞こえてくるような感覚があります。卍解のアニメーション自体も迫力があって素晴らしく、忘れられないです。
森田 「禍進譚」が始まってすぐ、夜一さんも加わってこれだけのバトルが展開するので、一気に惹き込まれてしまいますよね。序盤でこのレベルなら、この先どうなっちゃうんだよ!?って。
武内 本当ですよね!
森田 さらにここから雨竜とハッシュヴァルトの戦いも始まっていくので、一護とユーハバッハの戦いを前にして、すでにお腹いっぱいになりそうというか迫力満点すぎます。
※PASH! 2026年9月号より一部抜粋
Text=鈴木杏(ツヅリア)
公式サイト:https://bleach-anime.com/
©久保帯人/集英社・テレビ東京・dentsu・ぴえろ
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