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村瀬歩&林勇、アニメ『ムヒョロジ』第2期クライマックスインタビュー!「成長したロージーに信頼を預けるムヒョの構図に注目」【インタビュー】

2020.09.04 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

  TVアニメ『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所』第2期が、いよいよクライマックスを迎える。

ムヒョロジ2_キービジュアル

 本作は、『週刊少年ジャンプ』(集英社刊)にて連載された、西義之氏による同名漫画を原作としたTVアニメシリーズの第2期。事件を起こす悪霊や死霊を裁き、あの世へ送る能力を持つ魔法律の執行人“ムヒョ”こと六氷透と、彼の助手“ロージー”こと草野次郎による「六氷魔法律相談事務所」の活躍を描いたストーリーが展開。第2期からは、ムヒョの前に新たなライバル・ゴリョー(五嶺陀羅尼丸)とエビス(恵比寿花夫)が登場し、新たな戦いへと巻き込まれていく様子が描かれている。

 この度、第1期・第2期を駆け抜けたムヒョ役・村瀬 歩さん、ロージー役・林 勇さんにインタビュー! 第1期を振り返ってもらい、ムヒョとロージーの関係の変化や、宿敵・ゴリョーを演じる小林裕介さんと繰り広げた熱いアフレコについて直撃。また、長い付き合いになるという2人が、本作を通して発見したお互いの“新たな一面”についてもたっぷりと語っていただいた。

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村瀬 歩&林 勇インタビュー

――第2期の放送が、9月末をもって終了となります。全話収録を終えてみて、今どのようなお気持ちですか?

村瀬:実は、収録自体は去年の秋頃に終わっていたんです。その時は、終わったばかりにも関わらず「早く次が録りたい!」という気持ちでした。

林:僕も同じ気持ちです。第2期でここまで描いたのだから、続きもぜひ録りたい! 

――第2期といえば、ゴリョーとの対決が見どころ。アフレコを振り返って、小林さんが演じるゴリョーについてどんな印象を持ちましたか?

村瀬:原作を読んで色々想像はしていたのですが、収録では「こういう感じでくるんだ!」という驚きがありました。ムヒョと対峙した時、敵対心を思いっきりむき出しにされたので「仕掛けてきたな、小林裕介!」という感じ(笑)。それもあって、メラメラしたアフレコになったと思います。また、もともとゴリョーという役が大好きだったのですが、声がついてますます好きになりましたね。小林さんがゴリョーのいやらしさ、ねちっこさ、たおやかさを絶妙に表現していて、僕自身もムヒョとしても大きな刺激になったと感じています。

林:ゴリョーだけでなくエビス(恵比寿花夫)もなのですが、ひと声聞いた瞬間に「ああ、これだ!」と思いました。一言話しただけで、その場所にキャラクターが存在していると感じたというか。ロージーとして、より物語に入り込みやすくなりましたね。

――ロージーは、ゴリョーとの対決で大きな成長を遂げますね。

林:あれは、自分がロージーを演じる上でとても重要な回になりました。エビスはゴリョーのバディとして、すごい努力をして右腕としての地位を築いていますよね。でも、ロージーはムヒョと力の差がありすぎて、どうしても足を引っ張ってしまうんです。あの回では、そういう状況なのを深く受け止める機会になったと思います。それをきっかけに、ロージーが魔法律院で改めて勉強し直すこととなったので、憎き相手ではあるけども、大きな成長を促してくれた相手。ロージーにとっては必要不可欠な存在だったと思います。

――村瀬さんは、そんなロージーに対してどんな思いを?

村瀬:村瀬としては「負けた……!?」という衝撃がありました。原作を読んでいて展開を知ってはいたのですが、アフレコでもかなり悔しい気持ちになりましたね。

林:事務所も閉めちゃったしね。

村瀬:ナナも悲壮感にあふれていて、このシーンは胸が苦しくなりました。でも、ムヒョとしては、そういう「悔しい」という感情は沸いていないと思います。ムヒョ自身、もちろん心配はしているのだろうけど、それはロージーにとっての“必要なこと”だと思っている。そこに対して心が動いてエモーショナルになっちゃうのは、ムヒョじゃないと思います。

――そういった、第2期でのムヒョとロージーの関係性の変化も大きなポイントですよね。お2人は、この関係性の変化をどういう思いで演じたのでしょうか。

林:魔法律院で勉強し直したことによって、ロージーに自信がつきました。それに加え、強敵を倒したことによって、ムヒョのもとに戻った時の表情も変化したと感じています。そういう細かい点や、「ムヒョを支えたい」という思いの膨らみも見逃さず演じようと心掛けましたね。

村瀬:僕に関しては「変わらないようにする」ということを心掛けました。ただ、何も思っていないわけではなく、成長をちゃんと感じてはいる。基本ムヒョはクールなので、思いやりや情はあるのですが、“感慨”は表現しないキャラクターだと思ったので。

林:僕の中でのムヒョの印象と一緒だ。第1期から第2期を通してロージーの心境の変化はあるのですが、ムヒョがロージーに対して思う感情は第1期の時とまるっきり変わっていない気がします。

村瀬:ムヒョは、第1期からロージーを必要としていますしね。第2期では、その必要とし合っている感じが1期よりも大きくなったのかもしれないです。

――『ムヒョとロージー』以前から、他作品でも交流のあるお2人。本作のアフレコの中で、お互いの印象に変化はありましたか?

林:それはないかもしれない……。『ハイキュー!!』(村瀬さんは日向翔陽役、林さんは田中龍之介役で共演中)で関係性が出来すぎている!

村瀬:この作品だけで感じたことではないのですが、「表現がやっぱり上手い!」とは常に思います。求められたことをきちんと理解して、すぐに表現できるんですよ。僕は、求められたことを理解することが苦手で。わかっているようでわかっていなかったということが多々あるんです(笑)。オンエアを見て「あ、なるほど。こういうのが欲しかったんだろうな」とやっと理解できる。それを、現場で的確に判断して、表現できるという技術力がすごいと改めて感じました。

林:すごい褒めてもらえてる……嬉しいです。あゆちゃん(村瀬さんの愛称)は、キャラクターを掴む力がスゴイ! キャラクターを掴む嗅覚が発達しているんでしょうね。

村瀬:ありがとうございます! どの役も「なんで自分を選んでくれたんだろう」「自分にしかできない表現ってどんなものだろう」と常に考えるようにはしていますね。キャスティングされた際「村瀬さんにピッタリだと思って」と言われることがあるのですが、結構クセが強いキャラクターが多かったりするので(笑)。それも「なぜ自分をピッタリだと思ったんだろう?」と深く考えたりします。

林:あゆちゃんが思う「自分に合っている役」ってどんなキャラクターなの?

村瀬:人の倫理から外れていたり、他の人から理解されなかったりするキャラクターかなぁ。人を傷つけているわけではなく、1つのことにこだわりすぎて他人から理解されないキャラクターは、演じていて「自分の言葉で話せている」という感覚になります。演じたあとに「これはたぶん僕にしか表現できないだろうな」という無敵状態になるときがありますね。今まで2役ほど、その感覚になったキャラクターがいます。

――差し支えなければ、どの作品か教えていただいても良いでしょうか?

村瀬:最近発表された作品なのですが、『ジャックジャンヌ』(※『東京喰種 トーキョーグール』の石田スイ氏がキャラクターデザイン・世界観設定・イラスト・シナリオを手掛ける新作ゲーム)。集中し過ぎて「ゾーンに入るとはこのことか」と思ったほどです。最初はそんなにエンジンがかかっていなかったのですが、「どんなものが欲しいんだろう?」と色々考えていたら、「あ、わかった。これだ」という途中でパチッとはじける感覚がありました。

――林さんの得意なキャラクターもお聞きしたいです。

林:最近、ドSキャラを演じることが多いですね。

村瀬:え!? 林さんドMなのに!?

一同:爆笑

村瀬:ドSって言っても色々ありますけど、どういうタイプが多いんですか?

林:上から目線で“絶対的王様”的立ち位置。「黙って俺に抱かれてろ」と女性を従わせていくタイプが多いかもしれないです。

村瀬:聞きました!? たまらん! 普段のイメージとは違うので、僕もドキドキしちゃいました(笑)。

――(笑)その「ドSな林さん」のように、新しい一面を発見したということがあれば教えてください。

林:『ハイキュー!!』の現場に入りたての頃は、あゆちゃんは声優として活動し始めたばかりで、さらに1年生の役だったので「後輩」「新人さん」という立ち位置でした。ですが『ムヒョロジ』ではバディ役なので、先輩後輩関係ない関係性でやれているということが新鮮でしたね。『ハイキュー!!』の時は後輩肌で接してくるのに、『ムヒョロジ』の現場ではすごい激しいツッコミしてくるんですよ!

村瀬:それは僕だけじゃない! キャストみんなが鋭いツッコミを林さんに食らわせています(笑)。『ハイキュー!!』は初主役作品ということで緊張していたこともあって、今でもそのままの立ち位置になっていますね。

――では、プライベートでこれから新しく挑戦したいことなどを教えてください。

林:YouTubeチャンネルを開設したことですね。1日中ずっとYouTubeのこと考えています(笑)。新しいことを始めるのは楽しいですね!

村瀬:ゲーム配信楽しみにしてますね。(石川)界人くんとかに色々聞いているんですよね?

林:そうなんです。彼は先輩YouTuberなので(笑)。

村瀬:僕は、タロットカードですね。今「タロットリーディングマスター」資格の勉強中なんです。まだ初めて3か月なんですけど、頑張っています!

――ありがとうございます! では最後に、ファンの皆さんへ見どころやメッセージをお願いします。

村瀬:物語も佳境に入ってきました。これから、ムヒョとロージーは強大な敵に立ち向かっていくことになります。成長したロージーに信頼を預けるムヒョという構図がとてもきれいに描かれているので、そこには是非注目していただきたいです。また、ゴリョー役の小林くんの熱演をお楽しみに!

林:エビスの熱演もね(笑)! ムヒョとロージーはもちろんですが、最後の戦いでのゴリョーとエビスの絆には、絶対に感動すると思います。ロージーは、ムヒョの右腕になれるのか!? ということも期待して観ていただけたら嬉しいです。

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(取材・文/米田果織)

作品情報

■TVアニメ『ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 第2期』
アニマックス、BSスカパー!、J:テレ「アニおび」にて好評放送中!
dアニメストア、dTV他各種配信サイトにて好評配信中!

【STAFF】
原作=西義之(集英社刊)
監督=近藤信宏
脚本=鈴木やすゆき
キャラクターデザイン=河野紘一郎
総作画監督=只野和子、松下浩美
音楽=川﨑 龍
アニメーション制作=スタジオディーン
制作協力=ブリッジ

【CAST】
六氷 透(ムヒョ)=村瀬 歩
草野次郎(ロージー)=林 勇
円 宙継(エンチュー)=神谷浩史
火向洋一(ヨイチ)=柿原徹也
黒鳥理緒(リオ)=明坂聡美
我孫子 優(ビコ)=河村梨恵
ペイジ・クラウス=羽多野 渉
今井玲子=斎賀みつき
竹乃内菜々(ナナ)=野水伊織
ケンジ(佐藤健二)=天﨑滉平
ティキ=太田哲治
ゴリョー(五嶺陀羅尼丸)=小林裕介
エビス(恵比寿花夫)=高橋伸也
ほか

公式サイト:http://mahouritsu.com
公式Twitter:@mahouritsuanime

©西義之/集英社・ムヒョロジ製作委員会2

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