佐香智久、“役者”仕事にかける思いとは？「鴎端慧として歌うことで開けた新たな扉」【インタビュー】

interview

2020.07.08 <PASH! PLUS>

PASH! PLUS

　Voice FeatureとYouTubeリアルオーディション番組『ReFlap』のコラボ企画第3弾は、鴎端慧を演じる佐香智久さんが登場。柔らかな歌声で人気のシンガーソングライターとして活躍する佐香さんの役者の仕事にかける思い、慧への印象、幼少期の思い出などを伺いました。

鴎端慧役・佐香智久インタビュー

――慧役はオーディションで決まったそうですね。

　はい。慧のほかに、隼弥と陽向、そして郁を受けました。最初に事務所からお話を聞いたときは、オーディション番組というところでどんな企画になるんだろうと思いましたね。というのも、ギターを始めたときに、いろんな事務所にテープを送ったんですが、結局どれも受からなくて。だからオーディションって傷つくっていうイメージがあったんです。そんな過酷そうな企画のなかで、どのキャラクターもすごく魅力的だったので、いろんな役を録らせていただきました。特に慧みたいなやさしい声って競争率が高いイメージがあったので、慧役が決まったときはうれしかったです。

――慧は、ふだんは温厚だけど、時折「アキラ」と名乗る凶暴な表情を見せることもある難しい役どころです。演じるうえで心掛けていることは？

　演じていて、どこまでが慧の言葉で、どこからがアキラの言葉なんだろうと思うことはけっこうあって。アキラは、すごく素直な人だなと思うんです。言葉は悪いですけど、誰もが思っていることをちゃんと言っているだけだなと。僕自身、怒鳴りこそしないですが思ったことは言うタイプなので、アキラの言葉はすごくまっすぐだと感じます。だからこそ、僕も素直にやればいいのかなと思って、芝居でも変に考えたりはせず演じていますね。むしろ、慧のほうが難しくて。素直じゃないというか、慧の言っていることのほうが嘘っぽいなと感じることがあるんです。じつは鴎端慧の本当の部分はアキラのほうなんじゃないかな…なんて思ったり。慧が我慢すればするほど、抑え込んだものをアキラが爆発してくれるので、楽しみながら演じています。あと、ほかのリプレイヤーがアキラのことで慧をいじっている感じがあるのも面白い（笑）。今後、慧とアキラに関する大きな秘密が描かれていくらしいので、慧とアキラがどうなるのか、周りのみんながどういうふうに受け入れていくのか、僕もすごく楽しみですね。

――『ReFlap』の楽曲は、普段佐香さんがアーティストとして歌っているものとは違った雰囲気の曲が多いですが、歌ってみていかがですか？

　すごく難しかったです。だからこそ、自分の作る楽曲よりも、慧という人物が歌うということを強く意識できたと思いますね。『Entertain』ではラップパートもありましたが、ラップは初めてだったので新鮮でした。特に、アキラらしさを出したりするというのは自分の曲では絶対にないことで。慧というキャラクターの力を借りて歌うと、こんなにも普段の自分とは違うことができるんだと実感しました。

――最後に、読者に向けてメッセージを。

　慧がアキラになっているときは慧もいるのかな…とかいろいろ考えながら慧役を演じさせていただいています。僕も、慧みたいに気付かないうちに何かをやっているときがあるんですよ。朝起きたらアプリにめっちゃ課金していたり…（笑）。リプレイヤーたちはみんな、ケンカしながら自分の思いをぶつけ合っていますけど、そのなかでも僕は慧が一番素直だと感じているんです。思ったことを伝える大切さを、誰よりもまっすぐに表現してくれているなと。それを言っているのが、慧なのか、アキラなのかは重要ではなくて、きっとどちらも彼なんですよね。よく言えば素直、悪く言えばすごく不器用である彼は、これからもみんなにいろんな言葉をぶつけて、みんなとぶつかっていって、成長していくんだろうと思います。彼の成長がすごく楽しみですし、僕も彼に負けないように一生懸命演じていきたいです。ぜひ、鴎端慧を応援してもらえたらいいなと思います。

（※PASH!2020年7月号より抜粋）

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