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『SOUND THEATRE × 火色の文楽』天﨑滉平さん、熊谷健太郎さん、市川太一さんインタビュー!「心を開いて体感して、サウンドシアターを楽しんでいただけたら嬉しいです!」

2019.09.22 <PASH! PLUS>

 日本を代表する伝統芸能のひとつ「人形浄瑠璃・文楽」を題材とした漫画『色の文楽』が、新感覚・音楽朗読劇SOUND THEATREとして10月5日、6日に舞浜アンフィシアターにて上演。上演に先駆けて、天﨑滉平さん(迫 弓矢役)、熊谷健太郎さん(柳川 弦治役)、市川太一さん(大楠 柑太役)のインタビューが到着。本作の見どころや、魅力をたっぷりうかがいました!

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天﨑滉平さん、熊谷健太郎さん、市川太一さんインタビュー

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――はじめに、原作や脚本をお読みになったときの感想はいかがでしたか?

天﨑:原作を読んだときは、本当に「わかりやすい!」と思いました。原作の先生が、文楽についてもともと知っていたわけではなく、一から学ばれて作品を描いてくださっているので、文楽初心者の僕らがわからないところを丁寧に教えてくれているんです。すごくかゆいところに手が届く“文楽の教科書”のような作品で、文楽の世界への入り口として、原作は素晴らしいと思います。

ストーリーもとても面白かったです! 原作では絵で伝えていた部分を、脚本として文章に置きなおすとどういうふうになるのかな? と思っていたのですが、すごく脚本も読みやすくて、自分の中で情景を浮かべながら読むことができました。脚本では、場面の順番なども変わっているのですが、はめ込み方もすごくわかりやすかったです。

熊谷:原作の、キャラクターたちの生き生きとした表情や、太夫の語りの言葉を表現する“文字の表現”や、日常のささいな音などの表現が、すごくおもしろくて素敵でした。文楽に青春をかけてのめり込んでいく弓矢や、その中で出会う同年代の弦治や柑太や湊たちが一緒に切磋琢磨していく姿に、すごく“青春”も感じられる作品だなと思います。肩ひじ張らずに読めて、入門編として文楽について学ぶことができて、読み終わったときには「文楽を実際に見てみたいなぁ」と思わせてくれるお話でした。この、原作からいただいた「文楽ってどういうものなんだろう?」、「文楽っておもしろそうだな」、「文楽に真剣にのめり込んでいく彼らの姿が素敵だな」と思った感情を、脚本の言葉に乗せてお届けできたらいいな、と思ったのが素直な感想でした。

市川:文楽という伝統芸能は、師から弟子に思いや技術が語り継がれていくものですよね。その師弟関係という縦のつながりもありますし、横のつながりとして、同世代の高校生たちが文楽に向かって切磋琢磨していくときに、弓矢の熱にほだされてみんなもやる気になっていくというのもあって。“気持ちの伝染”みたいなものをすごく感じさせていただいた作品でした。朗読劇も、言葉のやりとりのなかで気持ちを受け取って、次に繋げていくというものなので、そこは共通するところだなと。そういうところを、うまく自分たちで表現できたらいいなぁと思っています。

――原作や、ご自身が演じる役の印象や魅力についてお聞かせください。

天﨑:弓矢はもともとバレエですごく成功していて、肩書だけ見るとすごく“特別な人”という印象です。でも、実際はバレエの道は閉ざされてしまって…。それがなくなったときに、弓矢はとても普通の高校生で、すごく等身大なんです。その彼が文楽に出会って感銘を受けて…。バレエで活躍していた弓矢が見ていた景色というのは、僕にはなかなか想像ができないのですが、新しいものに出会って好きになって、熱をもって取り組んでいくというのは、僕にも経験のあることです。なので、そこには自分と共通点がありますし、彼を通して僕は文楽を学んでいっているので、演じるに当たって、同じ歩幅で少しずつ歩めている感じがしています。

 弓矢は、“僕に文楽を教えてくれる人”かな。弓矢が疑問に思ったところやいいなと思ったところを、原作の読者も同じように感じられるんです。今まで知らなかった文楽の世界に導いてくれるガイドというか、導き手という感じですね。なので、意外なんですけど、キャラクターの中では一番等身大でいるのかなと思います。

熊谷:僕が演じる弦治は、シンプルに “好きをどこまでも突き詰められる人”。色々な楽しいことが身近にあふれていて、簡単に触れることができる今のこの世の中においても、文楽の魅力に取りつかれて、三味線を突き詰めて、好きで好きでやっていくという…。もちろん、高校生らしい驚きや戸惑いとかもあるんですけど、やっぱりどこまでも彼が生き生きとしている瞬間というのは、三味線や文楽に触れているときで。そこに、とてつもない集中力や執着を見せることができる人物です。ひとつの物事にストイックに純粋に向かっていける姿にはすごく憧れますし、感じるところが多いですね。

 逆に、ひとつのものが好きであるがゆえに、興味のないものに対してすごく抜けている部分もあるんですけど。普通は、ある程度「ん? 変かもな?」と思うんじゃないか、というところも…(笑)。いい意味で言えば、鈍感力がすごくある子なのかなと(笑)。そういうところも、彼の中では余分なものだと思っているものを削いでいくという、力のひとつでもあると思いますし。

 その中でも、やっぱり柑太や弓矢がいなければ、あんなに積極的にお祭りに行ったりだとか、飲みに行ったりしなかったかもな、と思います。柑太にびっくりされるくらいに弦治が変化したのは、“三味線だけ”、“珠市師匠だけ”、というところから、文楽の外にも視野を広げてくれた彼らのおかげですよね。三業の関係性と同じように、弓矢、柑太、弦治の3人の関係性で変化していく、弦治の年相応なところもすごく魅力的だと思います。

市川:柑太は3人の中で誰よりも元気で、彼が登場するところから雰囲気が明るくなるような印象です。なので、自分としては、場を盛り上げられるように、明るく楽しく柑太としていられるといいなと思います。かといって、ただ楽観的というわけではなく、それぞれの人たちのことを実は結構ちゃんと見ていたり、ちゃんと指摘をすることができる、年相応なところもあります。柑太はああ見えて19歳なので。見た目年齢と中身年齢のギャップを感じる部分もあるので、そのあたりも自分の中で落としてこんで演じていけたらいいなと思います。

――本作は舞台美術・照明・特殊効果・衣裳等、五感を刺激するといったエンターテインメント要素も強い作品なっていますが、天崎さんは2度目の出演ということで、前回体感されていかがでしたでしょうか? また、初めて体感される方にここがすごい! といったポイントがありましたお聞かせください。

天﨑: “体感”という言葉が「まさにそれだな!」と思います。音楽朗読劇とだけ聞くと “耳で聴くもの”という印象が強いと思うんですけど、“体で感じるもの”だなと、前回出演したときにすごく思いました。なので、初めてだと驚くこともあるかもしれません。作品によっては、炎を実際に使ったりとか。
『火色の文楽』では、炎はちょっと違うかな…とは思うのですが(笑)。すごく多次元的に、色んな角度から情報が降ってくるので、本当に“体感”という言葉が一番だと思います。そこで感じたことを拒否せず受け止めようとする、開かれた気持ちをもってやれば、ものすごい相乗効果が起こる舞台だと思います。なので、2人には舞台上で驚いてもらいたいです(笑)。

熊谷・市川:(笑)

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――今回は太夫、三味線、人形も登場されるということで、他の舞台にはない特別感があると思いますが、そのあたりはいかがでしょうか?

天﨑:この作品をサウンドシアターでどう表現するのかというのが、みなさんも気になっているところだと思います。僕たちもこれから実際に舞台として立つときに、「こんな風になっているんだ!」という驚きがまだまだ待っていると思うので、本当に楽しみです!

――本番は10月ですが、稽古は現在どのような段階でしょうか? また、稽古場での様子やエピソードなどがありましたらお聞かせください。

天﨑:音楽や演出はまだついていないので、段階としてはまだこれから、というところなんですけど。

市川:まだ始まったばかりですね。

天﨑:今回、関西弁を喋るキャラクターが多いので、そこに皆さん取り組まれてらっしゃいますね。

――天﨑さんは大阪のご出身ですよね。熊谷さんは沖縄、市川さんは東京ご出身ですが…

市川:僕は関西弁は使わない役柄なので、熊谷くんが3人の中では一番苦労していると思います(笑)

熊谷:難しいですね…。染みついている方言は沖縄弁で、取り組んでいるのは関西弁。あれ?と思ったり分からなくなった時にひょっこり沖縄弁が顔を出してしまうようで…。反省です。

天﨑:あとは、アサトラを演じられている井上和彦さんも…かなり、面白いです! 兼ね役が特に…(笑)

熊谷:兼ね役、そうそうそう!(笑)

市川:(笑)

天﨑:面白いと思いきや…という感じで、面白いだけではもちろんないんですけど…! 

稽古はまだ読み合わせの段階ではありますが、すごく和やかな雰囲気で、みんなと一緒に作っていくという感じがして、とても楽しいです!

――ご自身が思う本作の見どころをお聞かせください。

天﨑:見どころのひとつは、キャラクターが実際に年を重ねるのを見られるというところです。弓矢が文楽に出会ってから太夫として舞台に立つというところまでが、丁寧に描かれています。徐々に彼らの成長が見られるのは楽しいです。

あとは、三業が文楽の舞台をみんなで作り上げる、というそれ自体を、僕たちが、実際に三業の方、音楽チーム、朗読チームとして舞台の上で表現しますよね。それぞれの役割を組み合わせて舞台上で表現するからこそ生まれる、総合芸術としての“グルーブ感”みたいなものを感じられると思うので、文楽とサウンドシアターは、親和性がとても高いと感じています。漫画で表現されていたものが、まさにサウンドシアターで表現できる。そこが魅力だと思います。

熊谷:ステージングやグルーブ感というのは、天﨑さんがお話していた通りだと思います。あとは、登場人物の中で唯一、文楽に出会う前から弓矢を知っている、日笠陽子さん演じる湊という女の子がいるんですが、個人的には弓矢と湊の関係値がすごく好きです。時間が過ぎてだんだんと大人になっていく中で、2人の関係値がどういうふうに変わっていくのか、というところが…。弓矢と湊も含め、三業の若手3人や師匠同士など、登場人物それぞれが文楽を通して、文楽以外のところで変化していく、という人間関係も楽しんでいただけたらなと思います。

市川:天﨑くんもさっきも言っていましたけど、やっぱり文楽とサウンドシアターとの親和性が見どころです。この『火色の文楽』は、サウンドシアターでしか表現できない作品で、この場でしか体験できないものがきっとあると思います。舞台上で、実際に三業の方に文楽をやっていただいで、なおかつ朗読劇で僕たちがキャラクターを演じるという…そういう体験はなかなか他のところではできないことだと思います。

あとは、師から弟子につないでいく思いや技術だったり、そういった“人と人とのつながり”ですね。物語の様々なシーンでそういったつながりを感じていただけると思うので、そこも楽しんでいただけると嬉しいです。見ている皆さんにも、共感できるところがたくさんあると思います。

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――最後に、本番への意気込みや、楽しみにしている方たちへのメッセージをお願いいたします。

天﨑:弓矢はバレエの道をあきらめて、そんなときに湊に誘われて文楽を見に行って、文楽に心を揺さぶられ、そこから新しい道に進んでいきます。もしかしたら、弓矢が文楽に出会ったように、このサウンドシアターを見に来た人が何かを感じて、新しい夢が生まれたり、新しい一歩が踏み出せたり…そんなきっかけになればすごく素敵だなと思います。そのためにやるというわけではないですけど、僕自身がしっかりと作品に取り組んだ上で、そういうことがあったら素敵だなと…。文楽は初めてで知らないという方もたくさんいらっしゃると思うんですけど、心を開いて体感して、サウンドシアターを楽しんでいただけたら嬉しいです!

熊谷:個人的には、すべての台詞が関西弁というところで…(笑)。これから、まだまだやるべき課題も多いです。でも、本番ではその場で生まれるものもあると思うので、そのためにも今はしっかりと準備をして、本番に臨めるように頑張っていきたいと思います。

日本の古典芸能である “文楽”がテーマではありますが、みんなとても人間臭いところを持っている人たちの物語なので、共感できるところも非常に多いと思います。見ている方、聴いている方たちの心を動かせるような表現ができる一助となるように努めていきたいです。ぜひ楽しんでいただければと思いますので、よろしくお願いいたします!

市川:文楽という古典芸能に触れて、作品を通して色々と学んでいただけることもあると思いますし、高校生たちが一生懸命好きなことに向かっていく、青春みたいなものも感じ取っていただけると思います。時間の流れの中で、最初は心細かったけれども、どんどんたくましく成長していく彼ら姿も、人間ドラマとして楽しめる作品となっています。ぜひ、サウンドシアターの魅力を感じながら楽しんでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします!

公演概要

■タイトル:SOUND THEATRE × 火色の文楽
■会場:舞浜アンフィシアター
■公演日時:2019年10月5日(土)  開場 17:15 / 開演 18:00
       2019年10月6日(日)  開場 11:15 / 開演 12:00
■チケット:前売 9,000円(全席指定・税込) 当日 10,000円(全席指定・税込)
※未就学児童の入場不可 ※営利目的の転売禁止 
※出演者の変更によるチケットの払い戻しは行いません
■原  作:北駒生「火色の文楽」(ゼノンコミックス/ノース・スターズ・ピクチャーズ)
■脚本・演 出:キタムラトシヒロ
■音楽監督:土屋雄作
■文楽協力:公益財団法人文楽協会
■主  催:サウンドシアター事務局
■制  作:アハバ クリエイティヴ パーティー
<朗読>
迫 弓矢:天﨑滉平
入江 湊:日笠陽子
柳川 弦治:熊谷健太郎
大楠 柑太:市川太一
藤竹潮路太夫:てらそままさき
松永珠市:井上和彦
蓮本光臣:秋元羊介
菊元千鳥太夫:高橋広樹
末広 蕗:植田佳奈
<演奏>
ヴァイオリン:土屋雄作
ヴィオラ:田中詩織
チェロ:井上真那美
ピアノ:廣瀬みちる
津軽三味線:藤井黎元
太鼓・鳴り物:美鵬直三朗
<文楽>
太夫:豊竹希太夫
三味線:鶴澤友之助
人形:吉田一輔
人形:吉田玉翔
人形:吉田簑悠

★お取り扱いプレイガイド
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プレスリリース
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電話 0570-02-9999 [ Pコード:642-936 ]
チケットお問合せ:DISK GARAGE 050-5533-0888 (weekday12:00~19:00)

「SOUND THEATRE × 火色の文楽」公演オフィシャルサイト:http://hiiro-no-bunraku.soundtheatre.jp

©北駒生/NSP 2017

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