「ミュージカル『刀剣乱舞』 ~幕末天狼傳~」ゲネプロに潜入!

2016.09.24 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

新撰組&虎徹兄弟、6振りの刀剣男士が新たな『刀ミュ』ワールドを魅せる

2016年9月24日(土)本日より公演開始となる「ミュージカル『刀剣乱舞』 幕末天狼傳(ばくまつてんろうでん)」。前作『~阿津賀志山異聞~』に続く『刀ミュ』2作目となる本作では、加州清光役・佐藤流司さんを除くキャストが新たな顔ぶれに。新撰組にまつわる刀と、虎徹兄弟の2振りによる幕末を舞台にした物語は、期待と注目を集めています。今回は本作のゲネプロ公演、そしてメインキャスト6名による囲み取材の模様をお届け♪ 新たな一歩を踏み出す『刀ミュ』についてお伝えします。

※この下にある1ページ目のゲネプロ紹介記事は、ストーリーの一部も紹介しています。本公演を予備知識なしで鑑賞したいと思っている方は、このページは飛ばして2ページ目の囲み取材記事をお楽しみください。

2ページ目の囲み取材記事https://www.pashplus.jp/special/report/30893/2/

1作目とは異なる心に迫った描写に注目
打刀&脇差6振りによる市中戦は迫力満点!!

 前作とはまったく違う趣となった「ミュージカル『刀剣乱舞』 ~幕末天狼傳~」。舞台は歴史的事件、新撰組による池田屋討ち入りのシーンから始まります。近藤 勇とともに戦闘していた沖田総司ですが、その途中で喀血。開始早々に沖田の病の進行という重い運命が提示されます。土方が救援に現れ、戦闘態勢を持ち直した3人の周りには、彼らの所持刀である加州清光たち新撰組ゆかりの5振りが登場! 元の主たちとのシンクロした動きを見せる刀剣男士たちに注目です。

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 新撰組の面々が勝機をつかんだところで蜂須賀虎徹が姿を見せ、いよいよ刀剣男士6振りが勢揃い! 1曲目の「『刀剣乱舞』 ~幕末天狼傳~」が始まります。前作のOPを飾ったあのメロディーが印象的だった人も多いはず。新撰組&虎徹バージョンとなった今回の楽曲では、ぜひそれぞれのパートに耳を澄ませてみてください。

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 曲が終わると、加州清光と大和守安定による手合わせのシーンへ。同じくらいの練度なのか、やはり同じ沖田が所持した刀だったからか、互いの動きがよく分かるようで、勝負は五分五分。そこに近藤の刀であった長曽祢虎徹がやってきます。このシーンでは、長曽祢虎徹に稽古をつけてほしいと彼を取り合うようにしてじゃれる、沖田組の2振りの愛らしさがたまりません!

 一方、長曽祢虎徹は、弟刀になる蜂須賀虎徹に手合わせを申し込みます。しかし虎徹の真作である蜂須賀虎徹と、贋作である長曽祢虎徹、2人の距離はなかなか縮まらない様子…。そんな兄弟を、土方所有の刀だった和泉守兼定と堀川国広も気にかけているようで…。

 審神者に呼びつけられた加州清光は、第一部隊隊長の任を解かれて大ショック! しかしその背景には、そのまま同部隊に身を置き、新たに隊長となる蜂須賀虎徹やほかのメンバーを助けてやってほしいという主の想いがあると知り、三条派の面々との戦いで得たものを生かしてみせると、頼れる表情を見せます。

 代わって新たに第一部隊の隊長に選ばれた蜂須賀虎徹は、任命を快く引き受けながらも、なぜこのタイミングで自分が?と問います。そこで新たに編成される第一部隊のメンバーが明らかに。加州清光のほか、大和守安定、和泉守兼定、堀川国広、そして長曽祢虎徹が隊員だと知らされます。揃った隊員を見れば、敵の狙いが新撰組であることは一目瞭然。戦地にもっと適した者がいるというだけでなく、なぜ自分が贋作と組まなければならないのかと、蜂須賀虎徹はこの状況が受け入れられない様子です。

 こうして6振りは、元の主に出会うかもしれない時代へと赴くことになります。大和守安定はじめ、出陣となって顔つきが一気に変わるキャストの表情にぜひ注目してください!

 刀剣男士たちが行き着いたのは、文久三年の武州多摩。そこには新撰組が結成される前の、近藤、土方、沖田の3人の姿がありました。彼らを亡き者にしようとする時間遡行軍を止めるべく、6振りはみな戦闘開始! “沖田組”や“土方組”の2組は息のあった連係を見せますが、虎徹兄弟の2振りはなかなか足並みが揃いません。長曽祢虎徹のことを「兄と思ったことはない」と吐き出す蜂須賀虎徹の心情は、このあとどう変わっていくのでしょうか。

 代わって大和守安定は、もし自分が新撰組に入隊したら、愛する沖田を守れるのではないだろうかと悩みます。心の内を歌うソロ曲『手を伸ばせば』は、きっと心に沁みるはず。京都へ行くことに決まり喜ぶ近藤と土方、そんな2人を見て幸せそうに笑う沖田。しかしその背後には、黒猫の形をした怪しい影が忍び寄っていて…。

 虎徹兄弟がうまくいかないことにやきもきした堀川国広は、まず長曽祢虎徹から話を聞き出そうとしますが、言葉が少ない彼を前にして、それは不発に終わってしまいます。一方、蜂須賀虎徹は、案じてくれた堀川国広の言葉に、感謝と頼りない隊長ぶりへの謝罪を返します。ここで蜂須賀虎徹は、「君たちにとって、元の主とは何なんだ?」と問いかけます。武器としてではなく、観賞用として飾られていた蜂須賀虎徹にとって、新撰組ゆかりの刀たちの想いを理解することが難しいのです。

 堀川国広はこれに対して、「元の主たちは、最後まで刀にこだわって、自分たちを武器として扱ってくれた人たちだから、やっぱり好きになっちゃうんです」と歌とともに語るのでした。堀川国広役・小越さんの歌唱力に魅せられます!

 堀川国広は、こういうときは宴会だと、全員を集めて飲み会を開きます。飲み比べに長曽祢虎徹による音頭の芸、お酒の弱い和泉守兼定と、このシーンは見どころ満載! それまでの張り詰めていた空気が和らぎ、刀剣男士同士の距離感も見えるシーンになっています。それぞれが酒をついでいる杯に個性が見えるところもポイントです♪

 夜が開ける前、大和守安定は新撰組に入隊する決意を固め、1人出ていこうとします。しかし加州清光に止められ、これが全員での議論に発展。結局、大和守安定は、隊長である蜂須賀虎徹に決定権を委ねるも、池田屋で選ばれなかった過去に触れ、自分はあのとき選ばれず、沖田が辛いときにそばにいられなかったと、加州清光に当たってしまい…。

 6振りで歌う『選ばれぬ者』は、刀剣という“物”であるがゆえのはがゆさや、選ばれること、選べなかったこと、今は自分の意思で選べること…そんなそれぞれの想いを切なく綴っていました。

 大和守安定を行かせるかどうか悩む蜂須賀虎徹に、加州清光は行かせてやってほしいと頼みます。刀剣男士として存在する自分たちが得てしまった心というものはやっかいだと言いながらも、だからこそ片割れとも言える大和守安定の気持ちが分かるのだと零す加州清光。その穏やかな笑顔を見て、蜂須賀虎徹は彼の決断を尊重することに決めるのです。

 その決定に異を唱える長曽祢虎徹でしたが、歴史を変えることなく、目立たず、沖田とも言葉を交わさないことを条件に、大和守安定は「オクサワ」と名を変えて新撰組に入隊。しかし主であった沖田の姿を近くで見て、そして手合わせをして、彼へ薬を与えるべきか、その病から救うべきかどうか苦悶します。さらに沖田の背後には再び不穏な雰囲気を漂わせる黒猫が近づいていて…。

 加州清光から、空で一等明るく光る星は「シリウス」またの名を「天狼星」というと教わった蜂須賀虎徹。大和守安定が心配ではないのかと投げかけるも、逆に隊長としての判断に感謝していると告げられます。加州清光が主について語る言葉の端々には、第1作での戦いからこれまでで、確かに彼が成長していると感じさせられました。偵察から戻った堀川国広から、大和守安定が歴史を変えようとしているかもしれないと報告が入るものの、加州清光は彼を信じていると、なお笑顔を見せるのでした。

 池田屋事件当日、近藤ら新撰組の面々は二手に分かれることに。舞台冒頭と同じく池田屋で病に倒れる沖田の姿を見て、大和守安定の葛藤はピークに達します。しかしそこで、“相棒”の想いに気づき、さらに沖田への考えを改め沖田を救うことを思い留まります。ソロ曲『手を伸ばせば リプライズ』は、“刀剣男士”という存在や彼らの在り方について、いま一度考えさせられる楽曲でした。

 沖田組の2振りが和解し、時間遡行軍と対峙する刀剣男士たち。しかしいまだに虎徹兄弟の2人の仲だけはうまくいかず、弟をかばって長曽祢虎徹は軽傷を負ってしまいます。どうしても、もう1振りの虎徹と歩み寄れない蜂須賀虎徹。その心の内を歌った『高い壁』が指すものとは…。

 以前より2振りを気にかけていた和泉守兼定は、蜂須賀虎徹に兄刀の話を持ちかけます。長曽祢虎徹について、「強い、けれど悲しい刀」だと語る和泉守兼定は、自身のことを語ってくれずその心中が分からないと吐露する蜂須賀虎徹に助言。その背中を押します。

 そんな折、病が進行する沖田の元へ、近藤と土方は最後になるであろう挨拶をしに足を運びます。2人を侍にすることが自分の夢だった、それは叶ったのだと1人呟く沖田の姿を、大和守安定と加州清光がそれぞれ見守っていて…。

 虎徹兄弟のデュエットソングの後、蜂須賀虎徹は「なぜ贋作であると分かっていながら、“虎徹”を名乗るのか?」と問いかけます。それに対する長曽祢虎徹の答えとは。2人の距離の変化がきっと感じられるはずです。

 そして舞台はいよいよクライマックスへ。近藤の決断、新撰組のたどり着く先、残りわずかな沖田の命…人と刀剣の想いが絡み合い、舞台は劇的な展開を迎えます。彼らが選んだ道、そして彼らが見届ける歴史を、最後まで決して見逃さないでください。

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 本作の舞台装置は前作と少し変わった形に。登場するキャラクターが全員打刀&脇差、そして戦闘の舞台は市中がほとんどとあって、ステージ上の階段は4つに分かれ、場面によっては舞台上が少し入り組んだ構造となっていました。狭いスペースを軽々と動き回る刀剣男士たちの戦い方にも注目です。

 本作でも2部のライブパートでは、1部とはまた違った彼らの“現代の闘い方”が見られます。一緒にペンライトを振ったり、手を叩いたりしてライブを楽しみましょう♪

 前作でも人気だった、登場人物たちによる“あの”パフォーマンス&楽曲もありますよ! ノリノリな歌に、キレキレなダンスに、そして一新された衣装にも注目です!

>>次ページでは、ゲネプロ前に行われたキャスト登壇の囲み取材の様子をお届けします♪

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