花江夏樹「親の立場になってみて初めて分かる肉子ちゃんの気持ちが新鮮」『漁港の肉子ちゃん』完成報告会に登壇

2021.05.27 <PASH! PLUS>

 『漁港の肉子ちゃん』6月11日(金)の映画公開に先駆け、5月26日(水)に完成報告会が実施。本作の企画・プロデュースを務めた明石家さんま、主演・肉子ちゃん役の大竹しのぶ、肉子ちゃんの娘・キクコ役のCocomi、キクコの同級生・二宮役の花江夏樹、本作を手掛けた渡辺歩監督、そして特別ゲストとして本作の主題歌『イメージの詩』を歌唱した稲垣来泉が登壇した。

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 本作は、明石家さんまが、直木賞作家・西加奈子の小説に惚れ込み企画・プロデュースした劇場アニメ映画。漁港の船に住む訳あり母娘・肉子ちゃんとキクコの秘密がむすぶ感動のハートフルコメディだ。『ドラえもんのび太の恐竜2006』(06)『海獣の子供』(19)の渡辺歩が監督を務め、アニメーション制作を圧倒的なクオリティと世界観で世界中に多くのファンを持つSTUDIO4℃が手がける。肉子ちゃんの声を大竹しのぶ、娘・キクコの声をCocomiが務めるほか、人気声優の花江夏樹や下野紘、吉岡里帆、マツコ・デラックスらが出演することでも話題となっている。

 以下、オフィシャルレポート紹介。

 西加奈子の同名小説に惚れ込み、5年越しにアニメーション企画を実現したさんまは「このような記者会見の場に出るのが久々なのですが、隣に大竹さんがいらっしゃると言うことは、再婚したほうがいいんですかね?」と冗談交じりに言うと、スタート早々会場は大盛り上がり! そして、作品が完成したことについて、「間違いなく100点と言える作品になっているので、皆さんもぜひ観て頂けると嬉しいです!」と感慨深げ。MCからライブ配信を見ているファンに一言を求められると、「それはできません!現場主義なので(笑)」と言いつつも、「ありがとうございます!すごい報告もないですが宜しくお願い致します。」と深々と挨拶。

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 いつも全力、底抜けに明るくてパワフルな主人公・肉子ちゃんを演じた大竹しのぶは「本当に良い映画です。西加奈子さんの原作もとても素敵で、完成した作品もすごくあたたかくて、さんまさんってこんなに良い映画を作る人なんだなと思いました(笑)。映画館が再開して、安心して皆さんに観てもらえることを強く強く願っています」と。性格も見た目も肉子ちゃんと正反対の娘・キクコを演じ、本作で声優初挑戦となるCocomiは「神秘的な美しさもあり、ハートウォーミングな作品になっています。いま落ち込んでいたりする方がいたら観て頂けたら嬉しいです」と。キクコの同級生の少年・二宮を演じた花江夏樹は「家族の絆や、肉子ちゃんのパワフルで明るい性格で、力強く背中を押してもらえるような作品になっています!素敵な作品に参加させていただいて光栄に思います」と。そして渡辺監督は「ついにこの時が来たかという思いですね。完成と同時に終わってしまうのがとても寂しく感じます。本日はどうかよろしくお願いします」と完成した作品への思いをそれぞれ込めながら挨拶をしました。

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 続いて映画化の経緯について話が及ぶと、さんまは「すごい長い話になるんですけど、長いわりに面白くないので、かいつまんで言うと、“面白かった本をアニメにした”と言うことです!」と、 “生放送”に気を遣い、短くコメントすると会場は大笑い! 続けて「西加奈子さんの直木賞を受賞した「サラバ!」という作品を本屋で見つけたんです。上下と西さんのお名前の幅が狭くて、上西(うえにし)加奈子さんかと思ったんですよ。これは上下巻があって、下にはきっと下西(したにし)加奈子さんがいるんだと思ったんです!」と西加奈子との作品の出会いを熱弁し、「西さんの本を全部読んで、「漁港の肉子ちゃん」に辿りついたんですが、大阪弁の使い方がすごく上手かったんです。これは映像化したいと思ってすぐに映画化の権利を得ました。アニメ化にするのは2年前に決まりましたね。作品を観れば観るほど欲が出てくるものですが、120点をあげたいと思います!」と明かし、長年思い描いていた企画が実現したことに、万感の想いを語りました。

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 次に大竹が「絵の美しさやストーリー、なにより会話で心が温かくなるような家族で楽しめる作品だと思いました。」というと、さんまが突然笑い出し、「俺の前で家族って言うな!(笑)」と一蹴。すかさず大竹が「家族いないもんね(笑)」とたしなめ、見事に息のあった掛け合いを見せました。

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 Cocomiは「絵も綺麗で元々STUDIO4℃の作品が大好きなんです! いろいろなフラグがあって楽しいなと思いました。家族と一緒に試写を観たんですが、家族全員が目が充血するほど泣いていました。私も普段はあまり泣かないんですが、たくさん泣きました」、花江は「親の立場になってみて初めて分かる肉子ちゃんの気持ちや、新しいアニメーションの観方ですごく新鮮でした。幅広い年代の方々に楽しんでもらえる作品だなと思います。肉子ちゃんの食べるシーンに出てくるご飯が全部美味しそうで、お腹空いてるときに観ない方がいいですね(笑)」とそれぞれが感想を述べ、最後に渡辺監督が「アニメの現場は過酷なことが多いですが、アフレコの時もずっと収録をしていたいと思うようなとても楽しい空間でした。」と真面目に答えると、さんまが「吉岡里帆ちゃんが来た時だけでしょ!(笑)マツコが来たときに走り去ったやないかい!!」と本当か嘘か際どいジョークを飛ばすと会場は大きな笑いに包まれました。

 そして、愛らしくもあり強烈な本作の主人公・肉子ちゃんについてさんまは「ボイスキャストは制作陣から“大竹しのぶさんでお願いします!”と言われていて、気を遣わなアカンし嫌やなあと思っていました…(笑)」とはじめは気持ちが乗らなかったことを明かすと、それに対し大竹が「どうしてもさんまさんが大竹さんにお願したいと言う風に聞いていて、本当ですか?って聞き返したんです。その日のうちにさんまさんにも確認したら言ってなかったんですけどね(笑)」とまさかの秘話を明かしました。

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 そして本作で声優初挑戦ながら関西弁にもトライしたCocomiは「すごく難しかったです。アフレコのときに丁寧にさんまさんに指導して頂いて何回もチャレンジさせて頂きました」とアフレコ当時を振り返り、難役に挑んだ彼女についてさんまは「役的には難しかったと思いますが、よくクリアしたなと思いました。彼女はフルートもやっていて音楽のセンスも光るものがあるので、音符で関西弁を覚えていたんですよ!“ちゃうやん”の一言も音符で覚えていて、1発OKでした!一番驚いたのは親友のマリアに謝るシーンがあって、ごめんなさいではなくて“堪忍な”、と言ってくれとお願いしたら、堪忍の意味を知らなかったんです。そこでマリアには「堪忍ってどういう意味?」と言わせてみたり、実はセリフになっているものの中にはCocomiさんから着想しているものも多いんです。そういった部分も注目してもらえると楽しいと思います」と裏話を明かしました。

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 ここでMCより、アニメ界のカンヌともよばれ、世界のアニメーション作品の最⾼峰とされる国際映画祭である、第45回アヌシー国際アニメーション映画祭のオフィシャルセレクションから正式招待を受け、特別上映も決定したことがサプライズ発表。ピクサーやドリームワークスなどのアニメ作品が招待される枠での上映となることも同時に紹介されると、会場からは大きな拍手が! さんまは「事務所の大きな力が動いたんじゃないかなと思います(笑)」とおどけつつ、温め続けた作品が世界に羽ばたくことを心から喜んでいました。

 そして、映画の完成を祝して、本作の主題歌「イメージの詩」を担当した稲垣来泉がイベントへ駆けつけました。稲垣は「夢のような気持ちです。みなさんと一緒に登壇出来て嬉しいです!」と元気よく挨拶しました。オリジナル楽曲を手掛けた吉田拓郎も大絶賛したとされる稲垣の起用についてさんまは「最初は女性目線の歌詞に変えようとしましたが、やっぱりそのままの歌詞にしようと思って、女性ボーカルで行こうとなりました。そこで事務所のスタッフに10歳の子どもを探して欲しいとお願いしたんですが、いません…と言われたんです。“そんなことあるかいアホ!”と言って、ネットで探して見つけたのが来泉ちゃんだったんです(笑)。だけど実際に歌ってもらうととんでもなく素直で器用で、“こいつや!”と思いました!吉田拓郎さんが号泣したと言ってくれたんですが、僕もとても満足です」と稲垣の歌唱に太鼓判を押し、稲垣も「歌のレッスンも頑張ったので嬉しかったです!」と喜びをあらわにしました。

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 たっぷりすぎるほど爆笑エピソードが次々と飛び出したイベントも終盤になり、公開を楽しみに待つファンに向けて、まず大竹が「たくさんの人が関わって完成した映画です。ワンカットワンカットが胸に迫るものがあると思います。ぜひ多くの人に観て欲しいなと思います。よろしくお願いします。」、次にCocomiは「初挑戦で難しかったですが、周りの皆様の助けがあり、やりきることが出来ました。ぜひ劇場でご覧頂けたらと思います!」、花江は「素敵な作品に参加出来て本当に幸せです。キクコのように子供のころに誰しもが抱えるような悩みとかを、ふとした時に気づかせられるような、キーポイントになるキャラクターを演じさせて頂き嬉しかったです。皆さんの心を温かくしてくれるような作品になっています!」、そして稲垣が「原作を読んで映画も観ました。肉子ちゃんはひたすら可愛いくてずっと泣きっぱなしでした。サッサンの言葉もすごく刺さりました。一人一人が…」と止まらぬ作品愛を語り始めたところでさんまが「長いねん!(笑)」と絶妙な間でツッコミを入れ、今日一番の笑いが起きました。

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 渡辺監督は冷静に「キャスト、スタッフの熱量が伝わった会見になったかなと思います。“普通が一番ええのやで。”という肉子ちゃんの言葉のように、普通の良さを感じて貰える普通の映画です。みなさんぜひよろしくお願いいたします。」、そして最後にさんまが「これだけの大人が揃う中で一番良いコメントを言う10歳はすごい!我々は子育てを失敗したのか…(笑)。それと何よりも驚いたのが、スタッフの皆さんにマスクを作ったんですが、人数を聞いたら500人以上いるということを聞いて、この作品に関わってくださった方々がこんなにもたくさんいるのかと思うだけで、本当に感謝したいなと思います。それだけ魂がこもった作品になっています。ぜひご覧ください!」と、少しの自虐を含みながら公開まであと2週間と迫った本作への愛情を力強く語り、肉子ちゃんのような大きな笑いと、キャスト・スタッフの絆を感じるハートフルな完成報告会は大盛況のまま幕を閉じました。

■第45回 アヌシー・アニメーション国際映画祭2021

開催地:フランス・アヌシー 
開催期間:2021年6月14日 ~6月19日
公式サイト:http://www.annecy.org/home

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