劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』江戸川コナン役・高山みなみさんが語る今作の見どころは？

　現在公開中の劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』。PASH!5月号では、江戸川コナン役・高山みなみさんのロングインタビューを掲載しています。
　本記事ではその一部を特別に掲載！

江戸川コナン役・高山みなみさんインタビュー

——今回の劇場版の見どころは？

　個人的には予告PVにもあった、コナンが灰原に自分のメガネをかけるところが好きですね。かつて放送されたエピソードのオマージュみたいな感じです。まだ危機感が高まっていないシーンで、ふたりを見守る阿笠博士の表情も優しくていいですね。

——コナンと灰原の関連シーンですと、予告PVに出てくる「待ってろよ、灰原。オレがぜってー 助けに行く…！」というセリフも、ファンの間で強く印象に残っているのかなと。 

　そのセリフの収録時、テストで演じた後「違うよな…」と思いつつ、隣にいるめぐちゃんをチラッと見たら、大きく頷いていました（笑）。「だよね～、思ってたのと違うの出ちゃった。本番は大丈夫だから！」なんて会話があったと思います。分かってくれてありがたいです。

——他にも収録中に気をつけたところや難しかったセリフはありましたか？

　特に難しいセリフはありませんでしたが、海の中にいるシーンでは呼吸を意識していました。地上にいるときとは胸にかかる圧が違いますからね。

——改めて『黒鉄の魚影』でのコナンを演じてみて感じたこともお聞かせください。

　先ほどお話にあがった灰原を助けようと意思表示するところもそうですが、今回のコナンは「今までで一番頭に血が上っている」と思ってしまうくらい、自分を抑えられていないシーンが多いんです。だからこれまで見たことがない姿も見られるんじゃないかな。そしてやはりタフだなと感じました（笑）。

——劇場版『名探偵コナン』は毎年壮大なスケールでアクションシーンが描かれますが、今回も健在なのですね。　

　もちろんです。月夜に飛ぶ蘭のアクションはキレッキレで、「また強くなったんじゃね？」と驚きつつも、やっぱりハラハラしてしまいます。「いいから大人しくしててくれ！」と叫びたくなりますね（笑）。お馴染みのスケボーアクション＆降下シーンは急角度です。降りているのか、落ちているのか…。緊張感もあり、気持ちも高揚しているシーンだったのですが、収録した後で我に返って…「今回もスゴっ！」と思いました。

　立川監督にもお聞きしたり、設定資料を見せていただいて確認したりしたところもありましたね。なぜこの動きになるのか、なぜ異変に気付くことができたのか。例えば、物理的には無理かなと思われる場合、自分の頭のなかで状況を整理できないと、キャラクターが動けなくなっちゃうんです。そこで詳細を確認して、納得してから本番に臨みます。置かれている立場であるとか、周囲の状況であるとか。コナンが事件解決のために情報を集めて推理する作業に、ちょっと似ているかも。自分のなかではしっかりと理由付けができたので、行動に気持ちを乗せることができました。ちょっとしたことでも嘘にならないようにしています。

　嘘にならないといえば、作中に登場する場所は、実際の風景や建物を盛り込んでいるのが魅力ですね。今回は八丈島の景色も堪能できます。名称は…変えてありますね。だいたい鈴木財閥で（笑）。

——コナン以外が活躍するシーンで、他にも印象に残っているところは？

　阿笠博士のドライビングテクニックです。どちらかというと、安全運転のイメージなので、ちょっと驚きでした。劇場版では、カーアクションも見どころのひとつ。今作は博士のビートルが大活躍してくれますよ。他にも、黒田管理官がカッコよかったですね。「この人はどこまで知っているんだろう？」と、逆に探りたくなってしまいます。そして「デキル！」と思わせてくれます。

——最後に、劇場版の公開を楽しみにしているPASH！読者へメッセージをお願いします。

　いつも応援ありがとうございます。海と感情の波にもまれても、貴方は（海で）溺れません。安心して『名探偵コナン』という作品の沼に溺れてください！

——もうすでに『名探偵コナン』の沼に溺れている場合は…？　
　今回の劇場版で、より深くハマっていただければと。海は深いので♪

（※PASH!2023年5月号より一部抜粋）　
Text=大村茉穂

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(C)2023 青山剛昌／名探偵コナン製作委員会