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TVアニメ『おそ松さん』第3期、新キャラクターデザイン・安彦英二インタビュー「赤塚不二夫先生の絵に少し寄せたデザインに」

2020.11.10 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 現在発売中のPASH!11月号にて、TVアニメ『おそ松さん』第3期より新たにキャラクターデザインを務めることとなった安彦英二さんのインタビューを掲載中。今回、そのインタビューをPASH!PLUSで特別公開しちゃいます!

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安彦英二インタビュー

──今回オファーを引き受けられる前に、第1期、第2期、映画でキャラクターデザインを担当された浅野直之さんに相談されたそうですね。

 浅野さんと一度ちゃんと話さないとかな?と思って連絡を取ったんですよ。そして実際にお会いしたときに、「自分に務まるかな…?」と相談しまして。「できると思いますよ!」と後押ししてくれたので、「じゃあ、やってみよう!」と決めました。

──制作が始まった際、藤田陽一監督とはどんなお話をされましたか?

 これまでの『おそ松さん』シリーズのキャラクター設定を改めて振り返ってみると、絵柄が進化を遂げている部分もありましたので、ほんの気持ちですけど大元の赤塚不二夫先生の絵に戻しましょう、みたいなやり取りはありましたね。なので今回は、わりと漫画の記号的な描き方というのを残すようにしているんです。赤塚先生の絵には印象に残りやすいポーズだったり、フォルムだったりというのがあると思いますので、そのあたりを設定に少し入れこんだりしています。ただ一方で、6つ子に関していえば、浅野さんが描いた絵で皆さんに受け入れられているので大きく変わったと思われないようにしなきゃいけないなという想いもあって。一目見ただけだと絵柄が変わったことが気付かれないようにしたいと意識しながら描いていますね。

──第1期で作画監督を担当された話数もいくつかあると思いますが、特に印象深いエピソードは?

 かなり昔なので制作当時のことはあまり覚えていないんですけど(苦笑)、やっぱり一番はじめにやった第7話は強く印象に残っていますね。6つ子が今川焼きを取り合う話がありましたが、6人の争いがどんどんエスカレートしていって、例えば一松が猫になったり、十四松がプロレスラーになったり…。そこのシーンでは、資料としていただいた参考写真を拝見したときに「全然違う感じになっちゃうのかな?」と思い、わりと頭身高めで変身バージョンを描いて提出したんです。そしたら監督から「頭身はある程度、いつもの6つ子とあわせてください」とリテイクをいただきました。正直、当時は『おそ松さん』の制作に関わったことが一度もなかったし、まだアニメの放送も始まっていなかったから、作品のイメージや方向性がイマイチ掴みきれておらず、「リテイク前のものでもいいんじゃないのか?」と思ったんですよ。でも完成した映像を観たときに「なるほど、確かにこれは監督が言っていた通りじゃないとダメだ!」と反省しまして、リテイク後のほうで良かったなと思った記憶があります。

──最後に、放送を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします。

 今回は新たな試みも行っていて、シリーズを通して物語が一本展開していく予定ですので、ぜひそこを楽しみにしていただきたいです。作画に関しましても、現場のスタッフさんが頑張って描いていますので、細かいところまで注目して観てください!

(※PASH!2020年11月号より抜粋)

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PASH! 2020年 11 月号 [雑誌]

放送情報

■TVアニメ「おそ松さん」第3期 

原作:『おそ松くん』 赤塚不二夫/「週刊少年サンデー」(1962年~1969年)他で連載
監督:藤田陽一
シリーズ構成:松原秀
キャラクターデザイン:安彦英二
アニメーション制作:studioぴえろ

【おそ松】櫻井 孝宏
【カラ松】中村 悠一
【チョロ松】神谷 浩史
【一松】福山 潤 
【十四松】小野 大輔
【トド松】入野 自由
【トト子】遠藤 綾
【イヤミ】鈴村 健一 
【チビ太】國立 幸
【デカパン】上田 燿司
【ダヨーン】飛田 展男
【ハタ坊】斎藤 桃子 ほか

公式サイト:osomatsusan.com
公式Twitter:osomatsu_PR

©赤塚不二夫/おそ松さん製作委員会

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