『A3!』酒井広大＆白井悠介インタビュー！演じる2人が感じる、咲也＆真澄の“成長”とは

interview

2020.06.06 <PASH! PLUS>

PASH! PLUS

　春を迎え、アニメ『A3!』では旗揚げ公演に向けた春組の盛り上がりが最高潮に！　そんな彼らの日々を、咲也＆真澄演じる酒井広大さん＆白井悠介さんに対談インタビュー。劇団存続の運命がかかる、はじまりの組・春組の旗揚げ公演。その肝ともいえる主演＆準主演を任された咲也＆真澄の成長を、演じるおふたりはどのように感じているのか？　お話を伺いました。

酒井広大＆白井悠介インタビュー

──アニメ第5話までで見えた春組らしい場面について教えてください。

酒井　物語の序盤ではまだ絆ができていなかった春組ですが、至さんが劇団を抜けようとしたり、綴くんが徹夜しながらなんとか台本を上げようと頑張ったりと、いろんなことを乗り越えてきました。そのなかで見られたみんなのひたむきさや旗揚げ公演にかける情熱は、これぞMANKAIカンパニーの物語のスタートを担う春組だな、と感じます。全員が演劇未経験で正解が分からないからこそ、がむしゃらにやっていくところが、最初の組である僕たちらしさなのかなって。
白井　第3話での舞台の上で一緒に寝るシーンは、なんだかんだ春組全員が集まっていましたよね。あとは真澄が凹んでいるときなんかも、みんな彼の目線に合わせてくれたりと、ちゃんと仲間のことを受け止めてくれるところが春組らしいなと思います。至さんを引き止めるためにみんなで家族の芝居を打つところでも、真澄もちゃんと参加しているんですよね。結局みんな、いい子なんですよ。
酒井　真澄くんも舞台を良くしようと思って辛辣なことを言ってしまう、ちょっと不器用な子なだけで。
白井　そう、ちゃんと言えば真澄も分かる子ですから。真澄にはいいお兄ちゃんがたくさんいますね。恵まれているなと思います。
酒井　綴くんは大家族だから弟の扱いにも慣れているでしょうし。
白井　シトロンもなんだかんださりげなくサポートして、背中を押してくれたりしますしね。
酒井　シトロンさん自身もお兄さんですもんね。
白井　そうそう。至さんもいい距離感で接してくれるしね。
酒井　第5話で失恋したと落ち込む真澄くんの話をみんなで聞いてあげて、その上咲也は監督のところまで一緒についていってあげるのを見ていると、咲也が真澄よりもちゃんと年上で、彼のお兄ちゃん的ポジションなんだなと分かって、ほっこりしました。真澄は何でもできるように見えますけど、やっぱり春組のなかでは末っ子ですから。

──アニメだからこそ気付いた部分はありましたか？

白井　真澄に限って言いますと、例えばみんなで誰かを走って追いかけたりしてハアハアしている場面でも、彼だけは息も上がらず平然としていたりするんですよね。お芝居上も、真澄は息やアドリブを入れることがほぼないんですよ。みんなでリアクションする場面も、ひとりだけスンとしていて。そんな彼の人柄や性格が、絵で見て分かるのがアニメならではだなと思いました。立ち位置に関しても、真澄はいつも後ろのほうにいるんですよね。もちろん監督がいれば彼女のそばに寄っていきますが（笑）、基本は後ろでスッとしている。そういう細かなところも、見るたびに新たな発見があります。
酒井　真澄はけっこうほっぺが赤くなっていますよね（笑）。ああいうところがかわいいなって思います。咲也は意外とちゃんと男の子だなと感じました。アニメではほかのキャラクターとの対比もより見えるので、体格的にもガッシリまではいかないにしても男の子らしい雰囲気だなと。
白井　椋や幸に比べたらね。
酒井　そうそう、あと天鵞絨町にいる人とか。ゲームでは可愛らしい印象が強いですけど、アニメーションでは動きも表情も付くことでより男の子らしさを感じます。お芝居への情熱も自分の意志もしっかり持った、素敵な男の子なんだなと改めて気付かされました。

──アフレコ現場でのエピソードも聞かせてください。

酒井　僕、シトロン役の五十嵐（雅）さんの記憶ばかり出てきます。五十嵐さんは実際に舞台でもお芝居されている方なので、マイク前でも動きがダイナミックなんですよ。それがとってもかわいらしかったです（笑）。
白井　綴役の西山（宏太朗）くんはこんな感じで…（と言いながら立ち上がって実演してくれる白井さん）相変わらずお尻を揺らしながら収録していましたね。
酒井　（笑）。みんな癖ってありますよね、僕も多分何かあると思う！　今度収録中の西山さんに注目してみます。
白井　うん、してみて！
酒井　白井さんは憑依型な感じがします。
白井　そうかな？　でも確かに形から入りたいタイプだから、真澄を演じるためにも現場ではちょっとスンッとしていたかも。第５話で、（卯木）千景役の羽多野（渉）さんが来てくださったのにはテンションが上がりましたね！
酒井　あれは上がりましたよね〜!!　驚きのサービスカットになったのではないでしょうか。トレンドでネタバレが起こるのでは？と思いました（笑）。
白井　一緒に演じる我々も嬉しかったので、みなさんにもきっと喜んでいただけたと思います。
酒井　僕個人としては、緊張しすぎて必死になってしまっていて。それで第３話の収録後に、ディレクターさんから「もうちょっと肩の力を抜いてもいいんじゃない？　酒井くんはひとりでお芝居しているよ」と言われたんです。
白井　そんなことがあったの？
酒井　はい。もっと周りに頼っていいんだよって。もちろんみなさんのことを信頼していないわけではなかったんですけど、それを聞いて「そうだよな…せっかくみんなで一緒にアフレコしているのに、肩肘張りすぎていた部分があったのかもしれない」と。それ以降は、もっと周りの方々とお芝居の上でもコミュニケーションを取るよう意識しました。ある意味、作品とリンクした感じがあったと思います。

（※PASH!2020年6月号より抜粋）

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PASH! 2020年 06 月号 [雑誌]

作品情報

■『A3!』SEASON SPRING ＆ SUMMER

【スタッフ】
原作：『A3!（エースリー）』(リベル・エンタテインメント)
キャラクター原案：冨士原良
監督　中園真登・篠原啓輔
シリーズディレクター　迫井政行
シリーズ構成：ハヤシナオキ
キャラクターデザイン：小松真梨子
キャラクターデザイン/総作画監督：橋本浩一
サブキャラクターデザイン/総作画監督：金丸綾子
総作画監督：飯田恵理子・有我洋美
美術デザイン：石口十
衣装デザイン：あきづきりょう
美術監督：田辺浩子（草薙）
色彩設計：津守裕子
ＨＯＡ:トライスラッシュ
グラフィックアート：荒木宏文
撮影監督：鈴木麻予（T2 Studio）
編集：土居秀充
音響監督：濱野高年
音楽：横山克・橋口佳奈
オープニング主題歌：「Act! Addict! Actors!」A3ders!
オープニング主題歌制作：大石昌良
音楽制作：ポニーキャニオン
プロデュース：インフィニット
アニメーション制作：P.A.WORKS×Studio 3Hz