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キャラの良さみが深くてグラブルを勧めたい話:合理的なカシウスによって輝く非合理な空の世界

2024.02.18 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 新作アクションRPGとして発表されていた『GRANBLUE FANTASY: Relink』がとうとう発売され、発売から11日で全世界累計セールス100万本を突破! また、3月には10周年も控えて今後の動きにワクワクが止まらない『グランブルーファンタジー(グラブル)』。今回の良さみが深いキャラクターは、先日迎春スキンセットが恒常販売に追加され、バレンタインバージョンも復刻登場中のカシウスです!

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▲SSレア[月よりの帰還者]カシウス(上限解放後)

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 『グラブル』のシナリオイベントの中でも長い歴史と人気を誇る「組織」にまつわる物語で登場したカシウス。その存在には言及されていたものの、ユーザーの前に初めて現れた“明確な月の民”として注目が集まるとともに、浮き世離れした姿に高い人気が集まりました。

 今回は、そんなカシウスの特徴のひとつである“合理的思考”にフォーカスを当てて魅力を深掘りしていこうと思います。

※本記事の内容は筆者による独自の解釈によるものです。Cygamesおよび『グランブルーファンタジー』開発チームの意見とは異なります。
※季節限定バージョンの登場期間はゲーム内にてご確認ください。

キャラ紹介:カシウス

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▲SSレア[月よりの帰還者]カシウス

年齢 不明
身長 183cm
種族 月の民
趣味 知識の探求、読書や実験
好き 未知の研究
苦手 感情論
声優 松風雅也
関連ストーリー Second Advent
カッパサマー・クロニクル
Spaghetti Syndrome
STAY MOON
カシウスのらぁめん旅行記
元帝国軍人のおじさん(37歳)がサウナを通してととのいの世界をめぐる話
HAPPY VALENTINE!(2022年)
謹賀新年!(2023年)

 

月に囚われし青年は、自らが望む居場所へと帰還する。彼は五感全てで空を感じ、帰還を噛みしめる。さて、今日は非合理極まりない友人達とどんな興味深い日を送ろうか。(ルリアノート登場人物紹介 SSレア[月よりの帰還者]カシウス より)

 『グラブル』の世界における月で生存活動を行う存在“月の民”。カシウスは、その中で「機関(セントラルアクシズ)」なる組織に所属していたエージェント。

 一般的な月の民と同じように合理的な考え方を持ち、機械のような無機質さすら感じさせる青年ですが、趣味である“知識の探求”を行う中では、人間的……どころか突拍子もないような行動を見せることもしばしば。

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*注釈1▲興味を持った事柄には挑戦的。初経験のメイクもノリノリで体験します。

 そんなカシウスですが、彼の存在やその行動は空の世界と月の世界が本格的に交わることを意味しており、知識の探求を経て、自身が未知なる“空の世界”に影響されていくように、ふたつの世界にも大きな波紋を呼ぶことになります。

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*注釈2

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*注釈3▲自身が思う以上に、多くの思惑とともに空の世界へと送られたカシウス。敵味方問わず、多くの人物に影響を及ぼすことになります。

合理的な思考で非合理も試してみる男

 無機質で機械的な月の世界からやってきたカシウス。その影響を受けたと思われる合理的思考を持ちますが、あくまで彼は有機体。思考もすれば感情も持ち合わせており、それどころか研究者気質なのか非合理であふれる空の世界に興味津々。非合理な出来事を「非合理だ」と表現はするものの一応は試してみる、というチャレンジ精神も持ち合わせています。

 「組織」の捕虜になった際には自らの情報価値と合理的な“処理”を淡々と伝える一方、客分待遇を受けることに決まると空の世界を旅行してみようと考えるなど、興味を持っていたとはいえ、かなり割り切りのいい考え方です。

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*注釈4

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*注釈5▲情報を引き出されたあとの自身を無価値と判断するほどの合理的思考で、その機能性に着目し季節外れのユカタヴィラに袖を通すことも。徹底的に無駄を削ぎ落した思考回路が、周囲からは予測不能な行動を引き起こします。

 彼の故郷では、空の世界における平均的なレベルの食事はVIP待遇と言えるもの。そのため、食料を削減する目的で“処分”されることも当然に起こりうると認識しているなど、その境遇を書き出してみればなかなかに壮絶です。しかし、不思議とそこに悲壮感を感じさせないのは、徹底して合理的な態度が“違う文化の持ち主”と感じさせるからなのでしょうか。

 月へ帰還できないことを悲観する様子もなく、その偏った栄養価に非合理さを感じながらも(本人にはその自覚はないようですが)お気に入りのラーメン屋に足しげく通い、衣服を頻繁に変えることにも非合理性を唱えながら季節もののユカタヴィラに袖を通す姿は、言い換えれば非常にポジティブです。

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*注釈2

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*注釈5

非合理なことも受け入れた合理的な男

 思いがけぬアクシデントにより一時的に空の世界で暮らすこととなったカシウスは、好奇心に従って非合理的な空を学ぶことに。ラーメンやユカタヴィラなどを通じて空の世界をひととおり楽しむ(学ぶ)暮らしの中で、今までになかった様々な体験をすることになり、それを通して心境に変化が起きた様子です。シナリオイベント“Spaghetti Syndrome”の際には、窮地に声を荒げ、仲間の危険には身を挺すという非常に非合理な行動も見せるようになります。

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*注釈3

 そんな姿を見ると“空の世界になじんできた(非合理な存在になった)なぁ”と感慨深くなる一方で“昔のような姿はもう見られないのかな……”と一抹の寂しさを覚えそうになるところですが、じっくりと見ていくと彼の根底には合理的思考が変わらず根付いていると感じられる部分が興味深いポイントです。

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*注釈6▲月での戦闘にて、即座に優先度を設定するカシウス。アイザックという仲間を守る意思と同時に、目的(空の世界への帰還)への必要な行動のみをシンプルに設定する機械的な合理性を感じさせます。

 一連の事件のキーパーソンとなり、大きな活躍を見せたシナリオイベント“STAY MOON”では、仲間であるアイザックを守り、主人公たちがいる空に帰ろうとする中で雄弁な姿を見せるものの、月に対しての“恨み”や“憎悪”のような合理的でない感情はあまり感じさせない姿が印象的。特に、イベントの最後で仲間と食事をする際、自身に起きたことを非常に客観的≒合理的に見た彼の注文メニューは、その最たるものといえるかもしれません。

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*注釈6

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*注釈6

 そして、非合理である空の世界への帰還した後のカシウスは、月に戻る前は多く見せることはなかった主体性が増し、合理的な性格のまま、より非合理なことを楽しむ姿勢も見えるように。

 以前は栄養バランスを酷評していたラーメンにもガッツリハマって、合理的な味の分析……という名のレビューをしながら体形が変わるほど食べ歩き、ダイエットがてらライブのバックダンサーを務める際には半ばイタズラのように仕込まれたメイクをバッチリキメるなど、合理性と非合理性が絶妙なバランスでミックスしたユニークな姿を見せるようになります。

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*注釈1▲(結果的にとはいえ)行きつけの店を潰すきっかけとなった相手の言動に対してもフラットな視点で評価。空の世界になじんできても、合理的な考え方も健在であることがうかがえます。

カシウスだからこそ見つけられた“非合理”な空の世界の輝き

 合理的思考で非合理な心情について学んでいくカシウス。その中では、合理的思考から他者の非合理的な部分にストレートに疑問を投げかける姿もしばしば。そのおかげで見いだされた新たなキャラクターの魅力もあるのではないでしょうか。

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*注釈4▲ベアトリクスのある行動について、それまでのやり取りから生じた疑問を口に出すカシウス。取り繕いのない言葉はダイレクトに相手へと作用します。

 たとえば、初めて空の世界にやってきた際に、ベアトリクスを初めとした“組織”のメンバーから“親切シン”を受けたカシウス。それについて、カシウスから純粋な疑問を投げかけられることで、彼らの心境こそ大きく変わらないものの、「何を思ってそうしたのか」が明かされることで、彼らの持つ人間味が際立っていきます。

 合理的な思想に基づくカシウスの言動は非合理性を削ぎ落したシンプルなものですが、それは相手に対してより意図をストレートに伝える形でもあり、対峙する相手にはこれ以上なく真摯な姿勢にも映ります。

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*注釈1

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*注釈1▲当人としては言外の意味を持たないシンプルな発言(のはず)。それだけに行動する以上の力を感じさせます。

 空の世界に影響を与えられたカシウスですが、逆もまた然り。合理的な人間によって“親切シン”をはじめとした非合理的な心情がより美しく映るのは、非常に印象深い場面です。

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*注釈8▲合理的な判断結果を簡潔に伝える。本人にとってはそれだけですが、それが非合理な行動の魅力を引き立てます。

故郷は遠くなりにけり

 いったんは月をめぐるいざこざもおさまり、現状は自由の身といってもいいカシウス。今や前以上に興味を持ったものへと気ままに向かうさまはいたいけな子ども。非合理な空の世界の探求へのタガは外れ気味で、イキイキとした様子が非常に微笑ましいです。

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*注釈9

 非合理なことを体験しながらも、不毛な感情を見せることのない合理的な彼ですが、夜空を見上げればそこにあるのは離反した故郷。これから非合理な空の世界で暮らしていくカシウスが、距離も立場も遠くなった故郷に向ける視線が変わることはあるのか、少し気になるところです。……ラーメン店めぐりの姿を見ると、数年後には月見団子を連想するくらいの認識になるかも……!?

 一方で月の情勢も何やらきな臭い様子で、かつての同僚たちと再び相まみえる可能性もゼロではないのかも。非合理的な想像ではありますが、カシウスの物語にも、今後興味深い展開が待っているのかもしれません。

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*注釈1▲今はひとまず旅行という名の“未知の研究”に専念する様子。過去や未来の懸念事項など気にせず、今やりたいことを楽しむ姿は、究極的な合理性といってもいいのかも?

【注釈】
*注釈1:シナリオイベント“カシウスのらぁめん旅行記”より
*注釈2:Sレア[月よりの使者]カシウス フェイトエピソードより
*注釈3:シナリオイベント“Spaghetti Syndrome”より
*注釈4:シナリオイベント“Second Advent”より
*注釈5:Sレア[フォッシルの祭り装束]カシウス フェイトエピソードより
*注釈6:シナリオイベント“STAY MOON”より
*注釈7:シナリオイベント“カッパサマー・クロニクル”より
*注釈8:SSレア[衷心のショコラティエ]カシウス フェイトエピソードより
*注釈9:SSレア[月よりの帰還者]カシウス フェイトエピソードより

※画像はゲーム画面のキャプチャーを含む。
『グランブルーファンタジー』公式サイト
『グランブルーファンタジー』公式X(旧Twitter)
(C) Cygames, Inc.

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