「アルバム『ALIVE』は未来に繋がる一枚になった」――Do As Infinity×澤野弘之インタビュー

2018.03.01 <PASH! PLUS>

 2017年、Do As Infinityは、『進撃の巨人』や『七つの大罪』などTVアニメの劇伴を多く手掛ける澤野弘之さんをサウンドプロデューサーに迎え、『Alive / Iron Hornet』『To Know You』『化身の獣』と3枚のシングルをリリースしました。

 そして2月28日(水)に、Do As Infinity×澤野弘之さんによる楽曲制作の集大成となるアルバム『ALIVE』をリリース。今回、アルバム発売を記念してDo As Infinity×澤野弘之さんのインタビューが実現。アルバム『ALIVE』や同アルバムに収録されるテレビアニメ『十二大戦』のエンディングテーマ『化身の獣』について語っていただきました。

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Do As Infinityと澤野弘之が作り上げた物語(アルバム)『ALIVE』

――まずDo As Infinityと澤野さんがコラボレーションすることになったきっかけを教えてください。

伴:もともと澤野さんの作品を聴いていたDo As Infinityのスタッフから、澤野さんとご一緒できたら面白いことができるんじゃないか、というアイデアがありました。私たちは澤野さんを存じていませんでしたが、楽曲を聴いてぜひご一緒したいと思い、お話しさせていただいたのがきっかけですね。

――澤野さんはコラボのお話を聞いた時にはどのように思いましたか?

澤野:もちろんDo As Infinityさんのことは学生時代から存じていたのですが、まさかあのDo Asさんから自分にオファーが来るとは思っていなかったのでびっくりしました。実際にお話をいただいてからは、どういう風に制作を進めていこうかと考えていましたし、上手く噛み合えば面白いことができそうだとも思いましたね。

――伴さんの歌声にはどのような印象を持たれましたか?

澤野:シンプルにかっこいいですよね! 伴さんの歌声は、バラードや激しいものをかっこよく歌えると感じています。かっこいいという言葉だけだと安易に聴こえてしまうかもしれませんが、僕は楽曲を作るときにコミカルでもシリアスでも、一貫して“どこかかっこいいサウンド”を作りたいという思いがあります。

伴:結果的にお互いのいいところがミックスした作品がたくさんできたよね。

――2月28日にリリースされるアルバム『ALIVE』は全編通して聴くと、一つの物語のようでした。今作は第一弾の『Alive/Iron Hornet』から始まり、Do As Infinityと澤野さんが作り上げてきた作品たちの集大成のようですね。

伴:『ALIVE』はもともと、短編小説のようにしたいというプロットがありました。普段劇伴を手がけられている澤野さんにサウンドプロデュースをお願いすることでそれが叶ったんじゃないかなと。いいものを作ったという達成感がありますし、個人的には自信に繋がるアルバムになりました。

大渡:2016年に澤野さんと出会い、そこからの物語をアルバムにまとめあげることができたのは、Do As Infinityにとって新しい形を示唆できたと思います。充実作です。

澤野:僕はアニメの劇伴や主題歌をやっているイメージが強いと思いますが、2017年は初めてDo As Infinityというアーティストをプロデュースするという、新しい試みが見せられました。今までとは違う経験ができたアルバムです。

――澤野さんがアーティストをプロデュースするのは初めてとのことですが、Do As Infinityの楽曲をプロデュースするに当たって、これまでのDo As Infinityのスタンスや楽曲は意識されましたか?

澤野:(Do Asさんの)スタンスは正直そこまで意識しませんでした。それは今回のコラボに限らずに、劇伴でも同じことが言えます。例えば、『ガンダム』のように長く続くシリーズの楽曲を手掛けることになったときに、その作品の過去の楽曲を意識し過ぎてしまうと、自分が携わる意味が薄れてしまうと思うんです。

 もちろん、意識してはいけないわけではありません。でも、自分が携わる以上は、自分が作りたい音楽をナチュラルに作ることで、アーティストやそのファンの方達に面白いと思ってもらうことに意義がある。だからこそ、Do As Infinityの楽曲を知っていましたが、これまでの楽曲へ意図的に寄せるようなことはせずストレートに制作しました。

 でも、僕が作った楽曲に伴さんの歌声、大渡さんのギターが重なることでDo As Infinityとしての色が自ずと出たんじゃないかなと思います。

――意図的にDo As Infinityらしい楽曲を作るのではなく、自ずとDo As Infinityらしい楽曲になったのですね。

澤野:それはやっぱりお2人がDo As Infinityとして楽曲を作り続けてきたからであって、僕はそこに乗っからせていただいたと感じています。

――今回のアルバム『ALIVE』でお気に入りの楽曲はありますか?

伴:全部だから難しいなぁ。あえて一つに絞るとすれば『火の鳥』ですかね。Bメロからサビにかけてのサウンドを初めて聴いた時は鳥肌が立ちました。

大渡:僕は『To Know You』ですね。ギターはひっそりしか入っていないんですけど、今回のアルバムの中で一番の美メロな楽曲だと思っています。

澤野:僕もミディアムテンポな楽曲が好きなので『火の鳥』と『To Know you』好きですね。あとは『Silver Moon』。これは作った時からイメージが出来ていて、伴さんに英語での作詞をお願いしていました。

――今回のアルバム制作を始め、これまでのレコーディングでみなさんが現場で一緒になられたことはあるのでしょうか?

大渡:オケ録りやミックス作業のときに澤野さんにお会いしたりはするのですが、歌録りは別なので、3人で集まるのは今日のインタビューが久々です。

――ちなみに、3人集まるとどんなことをお話しされるんですか?

伴:「ご飯食べました?」とか「今日寒いですね」とかだよね?

澤野:美容室で話すような話をしますよね(笑)。

大渡:社交辞令のオンパレードですよ(笑)。

全員:(笑)。

――(笑)。例えばレコーディングの時もリラックスした雰囲気なのでしょうか?

大渡:レコーディングの時は、限られた時間の中で結果を残さないといけないので、もっとピリッとしていますね。澤野さんが制作した楽曲に対して、どのような意図が込められているのか、どんな要求が込められているのか。それを限られた時間で察しながら進めていくので、やはりある程度の緊張感というものはあります。今日はおしゃべりの日なので、まったりとお話しできていいですね。

澤野:レコーディング中も好きな音楽の話をしたり、どんなことを考えているかを話すこともありましたよ! お互いの考えていることを知ることも一緒に楽曲制作する上で大事なことでしたからね。

――なるほど。ところで、『ALIVE』にはテレビアニメ『十二大戦』のエンディングテーマにもなった『化身の獣』が収録されています。前回のインタビューにてDo As Infinityのお2人には今作への思いを聞かせていただきました。澤野さんは『十二大戦』という作品をどのように観ていましたか?

澤野:毎週テレビアニメを見て面白いなと思っていました。元々こういうテイストの作品が好きなのと、Do As Infinityとコラボレーションして『化身の獣』を出すと決まる前に、偶然『十二大戦』に関するテレビCMを目にしていて純粋に作品を「面白そうだな」と思っていたんです。そうしたらエンディングテーマを担当することになって。

 これまで自分が携わってきた作品とはまた違ったテイストの世界観の作品だったので、こうしてかかわることができて光栄ですね。

――気になるキャラクターや気になる回はありましたか?

澤野:僕、干支が申なんですけど、申のキャラクターである砂粒が良いキャラクターで、これは活躍してくれそうだと思っていたら……。『十二大戦』は展開が読めないので、思ったよりも早く気になるキャラクターが脱落してしまうこともあって衝撃的でした。

――もし、澤野さんが『十二大戦』のようにバトルロイヤルの世界に巻き込まれてしまったとしたら、どんな武器・異能を用いて戦いますか?

澤野:え~悩みますね。ちなみにお2人は何を選んだんですか?

伴:私は寅のように酔拳です。

大渡:俺は太刀でバッサリ行く派かな。

澤野:う~ん僕は戦いたくない人間なので、逃げるのに役立つ武器が欲しいです。戦わずして勝ち残れるようにしたいですね(笑)。

伴:きっとこの3人が出くわしたとしても、お互いじりじりと距離を測りながら逃げていくような気がする(笑)。

――逃げるが勝ちというやつですね! ここで改めて『化身の獣』を作成するにあたっての最重要視したポイントを教えてください。

大渡:曲自体が疾走感のあるナンバーなので、楽曲のエッジが効いた部分を生かすためにもラウドなサウンドにすることにこだわりましたね。

伴:『十二大戦』という作品を読むことで刺激を受けながら言葉を綴ったかな。テレビアニメ『十二大戦』のエンディングテーマとしてもそうですが、ライブで披露することを考えて格好いい曲になるように意識しました。

澤野:僕は器用な人間ではないので、どうしても自分が好きなサウンドを追及してしまうのですが、それをただやるだけだとソロで活動しているときと変わらない。そこで、お2人の音が入ることで、自分1人だけでは作ることができない音を作ることを重要視しました。

――ちなみに、舞台『十二大戦』の上演も決定しました。舞台上でも『化身の獣』が聞けないかなと思っているのですが……。

大渡:いいお話しがあるといいですよね。舞台も。

澤野:アニメの方でも『化身の獣』のカップリングテーマである『Silver Moon』を流していただきましたよね。思ってもいなかったことなので嬉しかったです。同じように舞台でも何かあればいいな……なんて思っています。

――舞台版の最新情報にも注目ですね。前回のインタビューではDo As Infinityのお2人に好きなアニメを教えていただいたのですが、澤野さんは好きなアニメはありますか?

澤野:僕はアメコミ系が好きですね。アニメが元々好きなので色々見てきてはいるんですけど、国内の好きなアニメを挙げるとするなら『メトロポリス』ですかね。手塚治虫さんのイラストをベーシックに作っていて、作中に流れる音楽もジャズ風で素敵な作品です。

――最後にPASH PLUSの読者には将来、音楽の道を目指そうとしている方もいるかもしれません。そこで、それぞれの視点からメッセージをいただければ幸いです。

大渡:「強く願えば叶う」ですかね。願わなければ一生叶わないかもしれないと思い、なりたい自分を強くイメージして、そこに向けて“じゃあどうする?”と考えていれば、後に目指している方向に進むことができるはずです。

澤野:今の時代は求められるものが多くて、それに対応する能力が必要になります。そこは時代に合わせて対応できる能力も必要なんですけど、そればかりに囚われてしまうとただの便利屋さんになってしまう。そこで自分が付き通したいものを追求することが大きな力になってくれる。自分が大事なものはどんなに周りから言われても、常に大事にしながら続けていくことを忘れてはいけないと思っていてほしいです。

伴:「継続は力なり」あとは「好きこそものの上手なり」ですかね。音楽が好きだというピュアな気持ちが一番重要。好きで夢中になっている時は努力を努力だと思っていないことが多いし、結果それが自分の力に繋がっていく。私もそういうピュアな思いを大事にしているかな。

――長く活動を続けている方の言葉だと重みがありますね。

伴:そうですか? 私も続けていく中でポキッと折れそうになる時もありましたよ。

――そんなくじけそうになった時に自分の中で支えになったものってありましたか?

伴:自分が自分を諦めないことですかね。それに、感謝の気持ちが自分の中で柱になってくれているかな。私は学生の時に「お前は一人で生きているような顔をしているよな」ってよく言われていたんです。確かに今振り返ってみると一人で生きているような顔をした、生意気なやつだったなって思います(笑)。今は一人じゃ生きていけないことを分かっているし、周りがあっての自分だって気づけた。だからこそ、感謝の気持ちは常にありますね。

――ありがとうございます。最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

伴:澤野さんと取り組んだアルバムが完成しました。本当に多くの方に聴いて欲しい一枚です。私たちのチャレンジが詰まった作品ですし、色々な刺激を受けてできた自信作です。

大渡:2018年の俺たちをチェックしておくんなまし!

澤野:僕自身、アーティストの方と一枚のアルバムを作る経験が少なかったので、全曲を通してプロデュースできて光栄でした。お2人の音楽と合わさったサウンドを楽しんでいただけたら幸いです。

――ありがとうございました!

Do As Infinity New Album『ALIVE』リリース情報

Sound Produced by 澤野弘之

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発売日:2月28日
価格:
【CD+DVD】5,000円+税/AVCD-93823/B
【CD+Blu-ray】5,500円+税/AVCD-93824/B
【CD only】2,750円+税/AVCD-93825

収録内容:

[CD]
01.『~ prologue ~』
02.『Alive』
03.『GET OVER IT』
04.『火の鳥』
05.『To Know You』※Do As Infinity×TOKYO ART CITY by NAKED 映像コラボレーション
06.『Iron Hornet』
07.『Silver Moon』※テレビアニメ『十二大戦』挿入歌
08.『化身の獣』※テレビアニメ『十二大戦』エンディングテーマ
09.『唯一の真実』
10.『~ epilogue ~』

[DVD/Blu-ray]

・“Do As Infinity 18th Anniversary ~ Dive At It Limited Live 2017 ~”
(2017.09.29 マイナビBLITZ 赤坂)
Alive / 冒険者たち / Desire / Week! / ROBOT / 楽園 / 陽のあたる坂道 / 誓い / TAO / 轍 ーWADACHI ー / 真実の詩 / 深い森 / Iron Hornet / To Know You / 唯一の真実 / Hand in Hand / 遠くまで / D/N/A / アリアドネの糸 / 君がいない未来 / 本日ハ晴天ナリ / 柊 / SUMMER DAYS

・特典映像
Do As Infinity「Latin America Tour 2017」Documentary Movie

2018年ツアー“Do As Infinity LIVE TOUR 2018 -ALIVE-”日程情報

5月19日(土)名古屋ダイヤモンドホール(全席指定)
5月20日(日)東京国際フォーラム ホールC(全席指定)
5月26日(土)大阪エルシアター(全席指定)
6月3日(日)熊本 B.9 V1(スタンディング)
7月7日(土)横浜ランドマークホール(全席指定)

【チケット料金】
<愛知・東京・大阪・神奈川>
全席指定:7,500円(税込)
<熊本>
オールスタンディング:6,800円(税込)

【注意事項】
※愛知公演・熊本公演のみ、入場時ドリンク代別途必要。
※3歳以上有料/3歳未満は膝上鑑賞のみ無料。ただし、お席が必要な場合は有料。
※スタンディング公演は、整理番号順の入場です。
※開場/開演時間は変更になる可能性があります。

TVアニメ『十二大戦』ディレクターズカット版 Blu-ray&DVD:Vol.4商品情報

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発売日:2018年3⽉28⽇
価格:Blu-ray6,800円+税、DVD5,800円+税

【初回生産特典】
・キャラクターデザイン・嘉手苅睦描き下ろしスリーブ仕様
・西尾維新×中村光描き下ろしオリジナルコミックス(6P)
※初回生産分のみの特典となります。

【映像特典】
・“巳”の戦士 断罪兄弟・弟:鳥海浩輔 撮り下ろしインタビュー
・“辰”の戦士 断罪兄弟・兄:江口拓也 撮り下ろしインタビュー

【封入特典】
解説ブックレット

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TVアニメ『十二大戦』

公式サイト:http://12taisen.com/
公式Twitter:@12taisen

ON AIR:
AT-X/10月3日(火)23:30~
→リピート放送:毎週(木)5:30/毎週(日)7:00/毎週(月)7:30
MBS/10月3日(火)26:30~
TOKYO MX/10月5日(木)24:00~
BS11/10月5日(木)24:30~

STAFF:
原作=「十二大戦」小説:西尾維新/イラストレーション:中村 光(集英社刊)
監督=細田直人
シリーズ構成=村井さだゆき
キャラクターデザイン=嘉手苅睦
音楽=椎名豪
音楽制作=エイベックス・ピクチャーズ
アニメーション制作=グラフィニカ
CAST:
“子”の戦士 寝住=堀江 瞬
“丑”の戦士 失井=梅原裕一郎
“寅”の戦士 妬良=五十嵐裕美
“卯”の戦士 憂城=岡本信彦
“辰”の戦士 断罪兄弟・兄=江口拓也
“巳”の戦士 断罪兄弟・弟=鳥海浩輔
“午”の戦士 迂々真=緑川 光
“未”の戦士 必爺=チョー
“申”の戦士 砂粒=早見沙織
“酉”の戦士 庭取=佐倉綾音
“戌”の戦士 怒突=西村朋紘
“亥”の戦士 異能肉=日笠陽子
ドゥデキャプル=安元洋貴

舞台『十二大戦』公演商品情報

 新神戸オリエンタル劇場にて5月4日~5日、東京のシアター1010にて5月9日~13日に上演。

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DATA
■舞台『十二大戦』

公式サイト:http://12taisen-stage.com
公式Twitter:@12taisen_stage

日程・劇場:
【神戸】新神戸オリエンタル劇場
2018年5月4日~5月5日
【東京】シアター1010
2018年5月9日~5月13日
※公演日時は変更の可能性があります。

原作:西尾維新『十二大戦』(集英社発行)

チケット情報:
【楽天プレイガイド抽選先行】
受付期間……2月16日 12:00~2月24日 23:59
受付URL……http://r-t.jp/12taisen
【その他プレイガイド抽選先行】
受付期間……2月18日 12:00~2月24日 23:59
イープラスローチケぴあにて受付。
※チケットの詳細は公式サイトより確認してください。
※枚数制限は1申込みにつき1公演、4枚まで。
※未就学児の入場は不可。

STAFF:
脚本/演出=伊勢直弘
音楽=椎名 豪
主催=エイベックス・ピクチャーズ株式会社

CAST:
寝住=北村 諒
失井=滝川広大
妬良=今村美歩
憂城=才川コージ
断罪兄弟・兄=橋本祥平
断罪兄弟・弟=長谷川慎也
迂々真=横山真史
必爺=原 勇弥
砂粒=竹内 夢
庭取=梅村結衣
怒突=伊阪達也
異能肉=護あさな
ドゥデキャプル=和泉宗兵
※出演者は変更になる可能性があります。

©西尾維新・中村 光/集英社・十二大戦製作委員会