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「映画刀剣乱舞‐黎明‐」へし切長谷部役・和田雅成さん独占インタビュー/刀剣男士、銀幕へ再び―― 2012年・東京に出陣せよ

『映画刀剣乱舞‐黎明‐』大ヒット上映中

2023.04.10 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

全国公開中の『映画刀剣乱舞-黎明-』を、へし切長谷部役・和田雅成さんの独占インタビューと共に特集! 

 

ビジュアル

 

刀剣男士が渋谷に顕現!?
圧巻の殺陣&映像美で魅せる

 2019年に公開され、大ヒットを博した『映画刀剣乱舞-継承-』。そんな本シリーズ待望の2作目『映画刀剣乱舞-黎明-』が3月末日より公開となった。今作でもメガホンを握るのは、耶雲哉治監督。2012年の東京が舞台というこれまでにない物語を、ハリウッド・クオリティのVFXで描いた。前作から一段とスケールアップした映像美は見事で、特に渋谷スクランブル交差点での戦闘は圧巻。『刀剣乱舞』ファンにはたまらない殺陣の数々が楽しめる。

 三日月宗近役・鈴木拡樹をはじめ、メインキャストはお馴染みの顔ぶれ。現代に出陣し、仮の主の力を借りるという挑戦的な物語を熱演している。刀剣男士たちの新たな戦いを劇場で何度でも楽しもう。

 

1P

三日月みかづき宗近むねちか(演:鈴木拡樹)

西暦995年・京都に出陣した三日月宗近は、任務中に消息を絶ってしまった山姥切国広を追いかけ、単身2012年の東京へとやってくる。そこで出会った高校生に、仮の主となるよう持ちかける。

 

2P

山姥切やまんば ぎり国広くにひろ(演:荒牧慶彦)

大江山の鬼・酒呑童子(しゅてんどうじ)の根城へ乗り込むも、そこである光景を目の当たりにした山姥切国広。刀剣男士としての任を果たそうとするのだが、酒呑童子の呪い を受けてしまい…。

 

3P

左から/骨喰ほね ばみ藤四郎とう し ろう(演:定本楓馬)、堀川ほりかわ国広くにひろ(演:小西詠斗)、
小烏丸こ がらす まる(演:玉城裕規)、一期いちご一振ひと ふり(演:本田礼生)

共に京都へ出陣していた骨喰藤四郎、堀川国広、一期一振、小烏丸は、姿を消した二振の仲間を信じ、彼らの帰還を本丸で待つ。

 

 

4P

山姥切やまんば ぎり長義ちょう ぎ(演:梅津瑞樹)

内閣官房国家安全保障局に姿を現したのは、山姥切長義。時の政府の命の下、未曾有の事態を収集すべく、各本丸に“特命任務”を要請する。

 

<Special Cast Interview>

「今作のへし切長谷部は、ちょっと大人で余裕があるイメージ。
殺陣も腰を落として重みを出したいと考えました」

――へし切長谷部役・和田雅成

 

1作目に引き続き、へし切長谷部を演じる和田雅成さんを直撃。撮影現場の裏話をたっぷり教えていただきました! 
※本インタビューには、映画のネタバレが含まれます。

 

PROFILE
わだ・まさなり ルビーパレード所属。主な出演作:舞台『刀剣乱舞』シリーズ へし切長谷部役、舞台『ダブル』宝田多家良役 ほか

 

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へしきり長谷部はせべ(演:和田雅成)

長谷部国重作の打刀。織田信長が棚ごと茶坊主を圧し切った逸話から、この名前が付けられた。その後、福岡藩主・黒田家へと渡っている。今作では特命調査の任を受け、現代に出陣。福岡に住む大学生・実弦を仮の主として東京へと向かうも、時間遡行軍に襲撃される。

 

アクション監督と一致した
今作のへし切長谷部像

――本作のオファーを受けた際のお気持ちは率直にいかがでしたか?

 素直に嬉しかったです。オファーをいただく前から映画2作目をやるんじゃないかという噂は聞いていたものの、コロナ禍でいろんなエンターテイメントが止まっていたため、いつかやれたらいいなと思っていて。何より耶雲監督はじめ、スタッフさん方とまたご一緒できたことが嬉しかったです。

――今作の台本を読んだ感想は?

 まず、現代が舞台なんだ!というところで、『刀剣乱舞』が新しい一歩を踏み出すときなんだなと感じましたね。それから「へし切長谷部の仮の主はギャルです」と言われ、「ギャル…? そもそも“仮の主”って何だよ!?」と(笑)。

――そんな仮の主・実弦みつるは、どんな人物でしょう?

 “動な人”という印象が強いですね。本来刀剣男士としては引かなければいけない場面でも、彼女はアクティブでどんどん突き進んでいくので、そこでまた物語が動いていくんです。それに嫌味のないキャラクターなんですよね。演じるやなちゃんこと柳(美稀)さん自身もそこは同じで、すごくやりやすい現場でした。これまでの『刀剣乱舞』シリーズは、僕ら刀剣男士と一緒に女性キャストが出演することはほぼなかったので、挑戦的で難しいポジションだったと思うのですが、見事なバランス感で演じられていました。

――撮影時、柳さんとはどんなやりとりをされていましたか?

 僕がこういう性格だからか、ボケてツッコんで、いじりいじられて、というやりとりが、初日からできていました(笑)。本作にも関わられているスタッフの方が、別現場でやなちゃんに「和田くんはこういう子だよ」と前もって言ってくださっていたようで。だから向こうも構えずに来られたと。「もっとツンツンしているのかと思っていたけど、みなさんフラットに話してくださる」とすぐ心を開いてくれました。ちなみにもちろん、向こうがボケです。僕は基本的にボケることがないので(笑)。

――渋谷スクランブル交差点での戦闘は今作の大きな見せ場です。あそこはどのように撮影されたのでしょう?

 実はあれを撮ったのは実際の渋谷ではなくて、栃木にある大きな屋外の撮影所なんです。グリーンバックで撮影した映像に、CGを重ねて完成しています。映像がリアルだから、本当に渋谷で撮っているように見えますよね。撮影中は、舞台をやっているような感覚でした。というのも、『刀剣乱舞』ではその場で殺陣を付けてお芝居を進めることが多く、みんなもそのやり方に慣れているんです。ただ今回はエキストラさんが毎日200人以上いらっしゃって、そうした練習風景を見られているという意味では、不思議な体験でした。その方たちにいいところを見せようと、キャスト、スタッフ含め、現場の温度が2度は上がっていましたね(笑)。

――ちなみに交差点のシーンで、へし切長谷部の足元が一瞬濡れていたところがありましたが、それは…?

 現場で雨が降ったからです(笑)。これも味だよね!と、そのまま撮った映像が使われました。今作はなぜか僕が現場に行くたび、雨が降っていて。監督やプロデューサーさんからは、「和田が来ると雨が降る…」と苦い顔をされました(笑)。雨男じゃないはずなんですけど、不思議なこともあるものですよね?

――今作の殺陣をどのように作っていったのか教えてください。

 アクション監督で殺陣を付けてくださる雲雀(大輔)さんと事前に相談させていただくんですけど、前作では僕と雲雀さんのイメージが違っていて。雲雀さんは腰を落とした殺陣をやりたいとおっしゃったのに対して、僕が思い描くへし切長谷部はナイトのように相手を見下して叩き切る、圧し切るイメージだったんですね。でも今作は台本を読んで、腰をドシッと落として一振り一振りの重みを出したいなと考えました。すると雲雀さんも「僕もそう思っていた。セッションする前に意見が合ったということは、絶対うまくいきます!」と。実際撮影現場でも、雲雀さんがものすごく褒めてくださって。それこそ前作の撮影時は僕も殺陣の経験がまだ多くはなく、殺陣を好きになる前の頃だったんですよね。あれからいろんな殺陣を経験してきたのもあって、「伸び率がえぐい!」とお褒めいただけたのが嬉しかったです。

――これはネタバレになる部分ですが、前作と異なる殺陣のイメージが湧いたのは、やはり今作が違う本丸のへし切長谷部だったからなのでしょうか?

 その差別化を図りたかった部分もありましたね。今作は台本から受け取るへし切長谷部のイメージも違っていて。前作は余裕がなくてまだ青臭さがありましたが、今作はちょっと大人で余裕があるなと。僕自身前作の頃より年を重ねていますから、少し大人なへし切長谷部をお見せできているんじゃないかと思います。それで殺陣でも一振り一振りの重さ、レベルの高さを表現したいなと。前作がスパンと斬る感じだったのに対して、今作ではドシャッと抉り斬る感じを意識していました。

――高速道路での戦闘で、車をジャンプする姿もカッコよかったです!

 ありがとうございます。あそこも本当に苦労したな(笑)。台があるだけであとは己の力で飛び越えなければいけなくて。何よりジャンプしている最中って、人間けっこう必死な顔で。思い切りジャンプしつつ、へし切長谷部として余裕のある顔をしなければならず、メイクさんに動画を撮ってもらい、どんな表情にすればいいか試行錯誤しながら作っていました。

 

最初のカット後、
監督の言葉で感じた手応え

――撮影で苦労したシーンは?

 仮の主と行動することで、刀剣男士たちのスピード感が落ちる、いい意味での“煩わしさ”は最初苦労しましたね。刀剣男士って、対時間遡行軍となると本当に動きが速いんです。でも今作は仮の主たちを守りながら戦う場面も多く、狭い通路をみんなで逃げつつ戦うシーンでは、「刀剣男士が速すぎて人間キャストが着いてこられていないから、スピードを少し落としつつ、緊迫感を出してほしい」と。でもその感じが最初は嘘くさくなってしまって、もう一度撮っていただきました。

――監督からの印象深い言葉は?

 監督とご一緒するのは前作以来だったのですが、撮影初日の1カット目を撮ったあと、わざわざ僕のところに来て「最高だ、めっちゃいい」と言ってくださったんです。アパートで伊吹いぶきたちと邂逅し、敵として人を斬るのか、刀を振り下ろしながらも行ききれない…という、すごく難しいシーンで。監督の嘘偽りない言葉が本当に嬉しかったです。前作ももちろん作品全体はうまくいっていたと思う反面、僕個人としては『刀剣乱舞』シリーズに携わってきたという自負があったために、作品のピースとしてうまくはまりきれなかった部分があったように感じていて。でも今作ではお互いの見せたいもの、お互いの想いがガッチリはまった感覚がありました。監督たちも「『刀剣乱舞』とは何ぞや?」というところから始まった前作を経て、作品を熱心に勉強してくださった結果、さらに愛が深くなっていて。「この刀剣男士はこう見せたほうがいいだろう」という意図が明確で、それがスクリーンにも乗っているんじゃないかなと。前作以上に、監督たちと仲良くなれたと感じています。

――完成した本編のなかでも、へし切長谷部のお気に入りのシーンは?

 やっぱりラストじゃないですか? ネタバレになるので言えないですが、仮の主とはいえ、何かしら惹かれるものがなければ、実弦と一緒に行動できないなと思っていたんです。その理由が最後に分かるので。これを出したなら次はここをやってくださいよ?と僕は思っていますし、プロデューサーさんたちにもそう言いました(笑)。

――ではほかの刀剣男士でカッコいいな!と思ったシーンは?

 三日月宗近、山姥切国広、山姥切長義の三つ巴の殺陣です。シーンとしてはギスギスしたところですが、みんな楽しそうにやっていて、カメラワークもカッコいい!と羨ましく観ていましたね。今作は刀剣男士とはあまり一緒のシーンがなかったのですが、そんななかでもみんなが集まるシーンでは、いつもどおり和気藹々としていました。髭切(演:佐藤たかみち)と膝丸(演:山本涼介)とは一緒の撮影も比較的多く、演じるおふたりが『刀剣乱舞』シリーズ初出演だったため、質問に答えることもありました。

――ファンの方々へメッセージを!

 クライマックスには、「これこれ、これを待ってた!」という“いわゆる”なシーンが出てきます。『刀剣乱舞』のお客様ならきっと待っていただろう、華やかなシーンです。何回観てもあの“いわゆる”を体験する感覚はたまらないと思いますので、これから初めてご覧になる方も、リピーターの方も、ぜひお楽しみいただけたら嬉しいです。

 

タイトルロゴ

ROAD SHOW:全国公開中

HP:https://touken-the-movie.jp/

Twitter:@toukenthemovie

©2023 「映画刀剣乱舞」製作委員会/NITRO PLUS・EXNOA LLC

STAFF:原案=「刀剣乱舞ONLINE」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)、監督=耶雲哉治、脚本=小橋秀之・鋼屋ジン、音楽=遠藤浩二、主題歌=『DESTINY』BLUE ENCOUNT(Ki/oon Music)、配給=東宝

CAST:三日月宗近=鈴木拡樹、山姥切国広=荒牧慶彦/へし切長谷部=和田雅成、山姥切長義=梅津瑞樹、髭切=佐藤たかみち、膝丸=山本涼介、骨喰藤四郎=定本楓馬、堀川国広=小西詠斗、一期一振=本田礼生、小烏丸=玉城裕規/琴音=秋田汐梨、酒吞童子=中山咲月、実弦=柳 美稀、各務=飛永 翼/源 頼光=津田寛治、倉橋=堀内正美、安倍晴明=竹財輝之助/藤原道長=柄本 明 ほか

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