interview

『魔道祖師』近藤隆さん、立花慎之介さん、下屋則子さん、三木眞一郎さんに収録の感想や印象深いシーンを聞いてみた

2021.10.29 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 PASH!10月号に掲載された日本語版ラジオドラマ『魔道祖師』より薛洋役・近藤隆さん、暁星塵役・立花慎之介さん、箐ちゃん役・下屋則子さん、宋嵐役・三木眞一郎さんへのインタビューの一部をお届けします。

薛洋役・近藤隆さん

PASH10月号_本文-87

――収録はいかがでしたか?

 「いい汗かいたー!」です(笑)。ここまでエキセントリックに叫んだり、大立ち回りする役をあまり演じたことがなかったので、楽しく収録できました。悪役も珍しかったので、機会があれば試してみたいと思っていた演技をいろいろと詰め込んでいます(笑)。

――事前にどのようなプランを考えていかれたのですか?

 台本には薛洋の状態や気持ちなどの説明も細かく書かれてあったので、それを元に薛洋の気持ちを汲みながら、ほかのキャラクターとの駆け引きをどう演じるのか、戦闘シーンでの押し引きの加減をどれくらいにするのかなどを考えていきました。

――収録で大変だったシーンはありますか?

 全編めちゃくちゃ楽しかったです!ただ、2時間ほどずっと叫びっぱなしだったので、かなり体力を消耗してしまいましたけど(笑)。

――近藤さんが思う『魔道祖師』の魅力とは?

 人間の悲喜こもごもが深い部分まで描かれていて、まるで骨太な大河小説のようだと思います。細部まで丁寧に練り込まれた世界観や、一筋縄ではいかないキャラクターたちも魅力ですよね。たとえば薛洋にしても、『魔道祖師』では彼の“殺したい”という気持ちを簡単には叶えてあげないんです。しかも物語はドロドロのぐちゃぐちゃ(笑)。最近の日本ではあまり見られない珍しい作品だと感じました。

――そのなかで気になるキャラを教えてください。

 魏無羨さんですね。大義があれば率先して動くけれど、どうでもいい事には彼、けっこう流されやすいですよね(笑)。だから、これからどこに流されていくのか展開が楽しみです。

――義城編の配信は終わってしまいましたが、作品のファンにひと言お願いします。

 薛洋を演じるにあたって試行錯誤する部分もありました。魂を込めて収録しましたので、ぜひ前後のシリーズと併せて繰り返し楽しんでください。義城編に登場する彼らの心情を、じっくり聴いていただけると役者冥利に尽きます。

暁星塵役・立花慎之介さん

PASH10月号_本文-88

――まずは義城編の収録を終えての感想をお聞かせください。

 第一期とは違うキャラクター作りをスタッフさんと相談しながら進めていったので、暁星塵という人物がより掴みやすくなりました。というのも、第一期の暁星塵は穏やかな見た目に反し、正義感が強くやる気と希望に満ち溢れる青年でした。でも、第二期ではさまざまな出会いや経験を経ての苦悩や疲れが見え隠れするようになっていたので、収録前は「どこまで演技を変えていいのかな?」と考えていたんです。なので、第一期との違いをみなさんに感じていただけていたら嬉しいです。

――暁星塵は最終的に絶望から自害してしまう難しい役どころですが、演技で苦労された点はありますか?

 苦労よりもやりがいを感じました。『魔道祖師』日本語版ラジオドラマは中国の制作スタッフがリモートを介し細かい演技指導をしてくださるのですが、今はディスカッションのある現場はわりと珍しくなっているというか。スタッフさんから指示をもらえればこちらにも作り手の意図が伝わってきますし、それに対しどう応えるか考えながら演じることは楽しいですね。僕は最終的に作品の方向性を決めるのは制作スタッフさんだと思っているのですが、今回、役者として要望に応えられる素材は提供できたんじゃないかなと思っています。

――では義城編はいかがでしたか? 悲しい幕引きとなってしまいましたが……。

 僕はいろいろなことに絶望し打ちひしがれていた暁星塵が、箐ちゃんと薛洋に出会いひとつの家族のように日常を送るシーンがとても大好きです。ふたりは暁星塵にとって癒やしの存在になっていましたから。なのにその後、崖から突き落とされる展開になるとは(笑)。義城編は暁星塵にとって散々な思いをするストーリーですが、作品の面白さや悲しさなどたくさんの要素がぎゅっと凝縮されたエピソードだったと思います。

――最後に作品のファンへのメッセージをお願いします。

 義城編は『魔道祖師』におけるサイドストーリーですが、細部に渡り丁寧に作り込まれた物語です。この義城編がやがてメインストーリーに綿密に絡んでいくのも『魔道祖師』の魅力だと思います。僕は義城編は暁星塵と宋嵐の物語の終着点だと思っていますので、ぜひじっくりと聴いていただき、楽しんで笑って泣いていただけたら嬉しいです。

箐ちゃん役・下屋則子さん

PASH10月号_本文-90

――義城編の収録を終えての率直な感想をいただけますか?

 第一期の収録の際に、第二期では箐ちゃんの過去話が登場するよと聞いていたのですごく楽しみにしていました。だけど、箐ちゃんが幽霊になった過程を知り、あまりにも辛くて悲しくて……。収録が終わった今はどっと疲れています。とくに最後のほうはがむしゃらに演じていたような気がしました(笑)。でも一方で、暁星塵の前でかわいらしく甘えてみたり、薛洋に遠慮なく生意気な態度をとったりといろいろな箐ちゃんを演じることができ、とても楽しかったです!

――箐ちゃんを演じるにあたって、中国版のラジオドラマを聴かれたそうですね。

 原作のイメージを大切にしたかったので、元のお芝居を聴きたいとお願いしました。中国の声優さんが演じる箐ちゃんはとってもかわいらしいんですよ! だから私もその魅力を損なわないよう、スタッフさんと相談しながら収録に臨みました。

――義城編で印象深かったシーンを挙げるならどこでしょうか?

 箐ちゃん、薛洋、暁星塵が一緒に過ごすシーンはどれも好きですが、特に薛洋の子供時代を知った暁星塵が、箐ちゃんと薛洋に飴を買ってくるシーンが印象的でした。薛洋が「俺にも飴をくれるのか」と、意外そうな顔をするところがほのぼのとしていていいですよね。「ずっとこの日常が続いてくれたのならよかったのに……」と彼は思っていたかもしれません。

――では最後に作品のファンにメッセージをお願いします。

 『魔道祖師』には魅力的なキャラクターがたくさんいますが、それぞれに驚くような展開が用意されているので、とても楽しめる作品になっています。

 義城編では第一期で魏無羨たちを助けた盲目の少女が、なぜ幽霊になってしまったのか? その答えがたっぷりと時間をかけて描かれています。胸が苦しくなる展開の数々ですが、魂を込めて演じました。最後までじっくりと聴いていただけたら嬉しいです!

宋嵐役・三木眞一郎さん

PASH10月号_本文-91

――義城編の感想をいただけますか?

 義城編は登場人物たちのいろいろな想いがぎゅっと詰め込まれた物語だったと思います。しかもとても痛々しい。たとえば薛洋の深い恨みが描かれていると思えば、何年も暁星塵を探していた宋嵐に悲劇が起こったりと、ストーリーの密度がとても高いですよね。

――曉星塵が宋嵐とは知らず彼を殺してしまいました。三木さんはあのシーンに何を思いますか?

 あのシーンの暁星塵は、そばに居るのが薛洋だということがまったく分からない状況でした。だから宋嵐が、だまされていることを知らない親友に対して「君が俺を殺した」と伝えてはいけないと感じ命を落としたのだと思います。暁星塵が何も知らないまま今の生活を続けたほうが幸せかもしれないと思ったんでしょうね。

――『魔道祖師』で印象的だったシーンがあれば教えてください。

 シーンというか……第一期冒頭のナレーション(笑)。役ではなくナレーションだけのオファーというのは僕としては珍しいことだったのでとても嬉しかったです。それと、当然今回です。

――最後に作品のファンにひと言お願いします。

 義城編は『魔道祖師』のなかでも非常に人気があるエピソードで、配信を心待ちにしてくださっていたファンの方がたくさんいると伺っています。そんな人気のエピソードに宋嵐の声役として参加させていただきとても嬉しかったです。これからも、物語を楽しんでいただけたら幸いです。

(PASH!2021年10月号より抜粋)

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