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新垣樽助&平川大輔インタビュー!アニメ『NOBLESSE -ノブレス-』は「シリアスと笑いのバランスがうまく取れている作品」

2020.10.07 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 韓国の「NAVER WEBTOON」にて約11年間連載され、2018年からLINEマンガを通じて配信中。累計閲覧数46億回超えた、世界を唸らせた超人気ウェブコミックが原作のTVアニメ『NOBLESSE -ノブレス-』が、10月7日(水)よりいよいよスタートする。

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 本作は、絶対的な力を持つ「NOBLESSE」×世界征服を狙う謎の組織「ユニオン」の改造人間×人間を守り支配する「貴族」と呼ばれる存在など、魅力的なキャラクターたちが登場するダークアクションファンタジー。

 絶対的力を持つ存在である守護者「NOBLESSE」のライジェル(カディス・エトラマ・デ・ライジェル)は、820 年の長い眠りから目覚め、芸欄(イェラン)高校に学生として通い、初めて平穏な生活を味わっていた。そんな時、世界征服を狙う謎の組織「ユニオン」からの刺客、改造人間が現れ、平穏な日常に終わりを告げることとなる……。

 この度、ライジェル役を演じる新垣樽助さん、その執事・フランケンシュタイン役の平川大輔さんにインタビュー。作品の印象や演じるキャラクターについて、さらに2人が思う「今のアニメの楽しみ方」など、たっぷりと語っていただいた。

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インタビュー

――この『NOBLESSE -ノブレス-』という作品の印象を教えてください。

新垣:数年前、第0話(OVA『NOBLESSE:Awakening』)の収録させていただいた時に思ったのが、スタイリッシュな中にホラーやアクションの要素も入っているということ。しかし、今回TVアニメになるということで新たに台本を読んだ時に、「それだけじゃない!」と思いました。0話収録時から原作を読んでいたのですが、TVアニメには原作の要素をさらに取り入れている。1話の中に、1つ必ずクスっとくる笑いが入るんです。シリアスと笑いのバランスがうまく取れていることが魅力と感じました。

平川:すべてマスター(※フランケンシュタインのライジェルに対する呼び方)のおっしゃる通りです(笑)。ライジェルがラーメンが伸びるのをひたすら待つシーンなど、力がフっと抜ける瞬間があるんです。その緩急を大きくつけた方が良いのか、そこまで差をつけない方が笑いに繋がるのか……収録に行く前に色々と考えていた記憶があります。

――演じるライジェルとフランケンシュタインは、どのような役でしょうか?

新垣:ライジェルは、絶対的な力を持つ「NOBLESSE」という存在。820年もの間眠っていたのですが、現代の人間の世界で目覚めて、高校生として生活することになるというキャラクターです。眠りにつく前とは全く違う、現代の人間たちの営みに興味を持ち、高校の同級生たちと純粋に友情を育んでいくという可愛さもあります。

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――主人公なのに口数が少ないという特徴もありますね。

新垣:彼は、目で語るんです。相手をじっと見つめることにより「そういうことか!」と勝手に解釈してくれる(笑)。声優としてキャスティングされたのに、セリフが少ないのは悲しいですが……でも、そういったセリフがない部分も息遣いの演技などが入ってくるので、楽しみながら収録させていただきました。

――フランケンシュタインはどのようなキャラクターでしょうか?

平川:フランケンシュタインは、執事として長い間ライジェルに仕えているのですが、一応“人間”なんです。現代では、マスターが通う高校の理事長として働いています。先ほど新垣くんが「(ライジェルが)相手をじっと見つめることにより『そういうことか!』と勝手に解釈してくれる」と言っていましたが、それはだいたいフランケンシュタインのことですね(笑)。

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新垣:1言えば100わかってくれます(笑)。

――演じるキャラクターとの共通点はありますか?

新垣:私のような普通の人間ごときが、ライジェルと共通することといえば……目が2つ、鼻と口が1つずつあることしかないかも(笑)。何とかひねり出すと、「新しいものに対して肯定的」ということは共通しているかもしれません。割と何にでも興味を持っちゃう。食べたことないものも、パクっといけます。

――虫とかも……?

新垣:はい。ゲテモノも全然いけちゃいます。……大丈夫って言ったらそんな企画が来そうで怖いな(笑)! 生きたまま食べるのは嫌なので、「調理されていれば」ということを書き足しておいてください(笑)。

――平川さんはいかがですか?

平川:僕はフランケンシュタインと違って、掃除が苦手なんです。しかし、掃除が苦手なクセに、自分以外の人に自分のテリトリーを汚されるのが嫌なんですよ(笑)。共通しているのは、そこくらいかもしれないなぁ……。

新垣;キャラクターたちのレベルが高すぎる!

平川:フランケンシュタインは何でもできるんだもん!

――演じる上で意識されたことはありますか?

新垣:話すセリフが少ない中で、気持ちを込めた方が良いのか、相手に察してもらう感じで話した方が伝わるのかなど、色々考えながらセリフを読んでいました。もしかしたら、周りのキャストの方々に救われたのかもしれません。ポツリとこぼした言葉を、みんなが拾いに行ってくれたので(笑)。恵まれた収録現場でした。

平川:そんな新垣くんの1つのセリフを汲み取って、100を理解するようにやっていましたが……個人的には「楽しおって~!」と思っていました(笑)。

新垣:(笑)

平川:その他のシーンでは、クールとまではいかないのですが、感情過多になりすぎないように心掛けていました。その一方で、コミカルなシーンは思いっきり振り切ってやっていましたね。それをディレクターさんにチェックしていただき、「やりすぎです」とか「もっとやって良い」などのジャッジをいただいた上でバランスを調整していました。

――具体的に、お芝居についてお2人で話されたことはあるのでしょうか?

新垣:やる前に話すというより、1回テストを挟んだ後に「こうした方が良いかもね」と話すことが多かった気がします。どの作品のアフレコにも共通して、“相手が何をしてくるかわからない楽しみ”があるので。事前にお芝居について打ち合わせすることはあまりないかもしれませんね。

平川:こういう職業に就いている人は、基本みんな「やりたがり」なので(笑)。収録で初めて相手のやり方を体験することによって、家で練習していたものとは全く違うことを引き出してもらえることもありますね。

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――それでは、演じていく中で好きだったシーン、印象に残ったセリフなどがあったら教えてください。

新垣:僕は、M-21(※世界征服を狙う謎の組織「ユニオン」の実験体)とレジス(※貴族と呼ばれる者の一人)の関係性が好きなんですよ。まるで子どものケンカ! レジスは高校生だしそういう面があっても良いとは思うのですが、M-21には「君は大人になろうよ」と言いたいです(笑)。

平川:僕もそのシーンが好きです。濃ゆいキャラクターが多いので、キャラクターの大渋滞が起こりそうなのですが、それがうまいバランスで成り立っているのが、この作品の魅力だと思っています。

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――今、平川さんもおっしゃられましたが「この作品にしかない魅力」は何だと思いますか?

新垣:重厚でシリアスなストーリーの中でも、絶対に笑いを忘れないところだと思います。これは僕が勝手に思っていることで、原作の先生に聞いてもいないのですが、シリアスなストーリーを真面目に書いていくと、どこかで笑いが欲しくなるのかなって(笑)。原作のその要素をこのアニメにも色濃く入っていたので、収録もすごく楽しかったです。

平川:壮大なフィクションである世界観と、日常シーンの融合があまりにもサラッとされているところだと思います。例えば貴族であるライジェルが毎回ラーメンを食べているのに、そのフィクションと日常の組み合わせの“妙”みたいなものが上手く働いて、「そんなことありえないだろ!」と思わせない。「学食ではラーメン食べるよな」と思わせてくれちゃう。シリアスとコメディがこんなにピッタリ繋がるのって、彼らの日常で見せてくれているからだと思うんですよね。

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――最後に、今この状況の中で“アニメ”をどういう風に楽しんでほしいかを、“声優”のお2人にお聞きしたいです。

新垣:新型コロナウイルスの影響で、我々声優の収録スタイルも変わってきました。全員そろって収録するのはほぼなくて、人数を制限したり、1人での収録もあります。先ほど言った、他の人との掛け合いで生まれてくる新しい表現が、生まれにくくなってしまった。それでも良いものを作りたいし、皆さんに届けたい。どういう風に楽しんでほしいかを考えるよりも、「絶対に楽しんでもらえる作品にしよう!」という思いは絶えず持っています。

平川:ご質問のお答えになっていないかもしれませんが、アニメーションの世界に浸って、その世界に入り込んだような気分を楽しんでいただけるようなツールに、今まで以上になってくれたらと思います。僕たちも新しい収録スタイルに戸惑いながら、試行錯誤して良い作品を作ろうとしています。その中で、見ていただく皆さんに“新しい楽しみ方”をご提供することができたら、このアニメ界にまた新たな扉が開かれるんじゃないかな、と思ったりしますね。

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放送情報

■アニメ『NOBLESSE -ノブレス-』
2020年10月7日(水)より放送開始
TOKYO MX 24:00~
BS11 25:30~
日本・韓国・アメリカなど世界各国で展開予定。

10月8日(木)24:30より順次配信開始

【スタッフ】
原作:『ノブレス』SJH・LKS/LINEマンガ
総監督:多田俊介
監督:山本靖貴
シリーズ構成:ハラダサヤカ
キャラクターデザイン、総作画監督:石井明治
美術監督:嶋田昭夫(スタジオ Pablo)、田中孝典
美術監督補佐:松村良樹(スタジオ Pablo)
小物設定:吉田大洋
3D:I.G3D
3D監督:森本シグマ
色彩設計:遊佐久美子
色彩設計補佐:木谷友美
撮影:颱風グラフィックス
撮影監督:今泉秀樹、船越雄弦
音響:グロービジョン
音響監督:鐘江徹
音楽:安東実、成田旬
編集:長坂智樹(ジェイフィルム)
制作:Production I.G

【キャスト】
カディス・エトラマ・デ・ライジェル:新垣樽助
フランケンシュタイン:平川大輔
M-21:大西弘祐
レジス・K・ランデグル:若山晃久
セーラ・J・ロイアード:茅野愛衣
タオ:中澤まさとも
タキオ:大塚剛央
田代裕介:岩崎諒太
加瀬 学:浜田洋平
クランス:笠間淳
シャーク:福原かつみ
ハマー:山田浩貴

OP主題歌:「BREAKING DAWN (Japanese Ver.) Produced by HYDE」ジェジュン
ED主題歌:「Etoile」OH MY GIRL

公式サイト:https://noblesse-anime.com/

©Noblesse Animation Partners

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