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アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』ぼっちちゃんの広告収入を考える。ざっくり計算で動画1本が結構な価格に……!

2023.03.12 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

※本記事はアニメのちょっとした疑問について、ざっくりとした考察で検証する記事です。

サムネサンプル

 話題作品が多かった2022年の秋アニメ。その中でも特に高い人気を誇った『ぼっち・ざ・ろっく!』は現在でも度々SNSで話題に上るなど、その熱気はいまだ衰えません。

 そんな本作の第12話では驚愕の事実が発覚。ライブでお父さんから借りたギターを壊してしまった主人公の“ぼっちちゃん”こと後藤ひとり。頭がめり込むぐらいの土下座を見せるぼっちちゃんに対して、お父さんは怒るどころか新しいギターの購入代金として30万円もの高額を手渡します。

 高校生どころか大人でもちょっとびっくりするぐらいの金額。出どころが気になりますが、なんとぼっちちゃんが“ギターヒーロー”名義で活動していたアカウントの収益化を行っていたとのこと。家族愛もさることながら、素晴らしい先見の明です。

 ぼっちちゃんはこの事実を受けて「10万前後のギターを買ったとしても残り20万……この残りをノルマに充てれば2年近くはバイトしなくてもライブできる!」と自信満々でしたが、実際かなりの稼いでそう……! というわけで、ぼっちちゃんの広告収入についてザックリ考察してみました。

“ギターヒーロー”こと後藤ひとりの広告収入をザックリ調べてみた

 まずは、ぼっちちゃんが“ギターヒーロー”名義で活動している動画投稿サイト“OH!TUBE”について。こちらはサイト名やレイアウトから恐らくYouTubeが元ネタ。

 YouTubeでの動画収入は動画ジャンルや再生時間によって異なるとのことで、本記事ではYouTuberの所属企業として特に有名なUUUM株式会社の通期決算説明資料(2023年5月期)の数値を参照します。

【2023年5月期2Q】
アドセンス売上:2,167,000,000円(21億6700万円)
再生回数:13,205,000,000回(1320億0500万再生)
再生回数あたりの広告収入:0.16円/1再生
※小数点第2位以下四捨五入。

 0.16円/1再生の場合、30万円を稼ぐ際に必要な視聴回数は300,000円÷0.34=1,875,000(187.5万)回!(小数点以下四捨五入)

 アニメ内で確認できるぼっちちゃんの“ギターヒーロー”としての活動内容は、第1話ではぼっちちゃんが“この前の動画”と言った動画が1,012回再生を記録。第5話の回想シーンでは10.3万回の動画も見られました。登録者数は8万人近くとのことなので、普段の動画再生数は後者が基準となりそうです。これをもとに動画1本の収益を考察すると、下記の通り。

100,000回(動画1本あたりの再生数)×0.16円(1再生の収入)=16,000円

 こうして見ると、結構リアルな数値ですね。捕らぬ狸の皮算用のような計算ではありますが、動画1本で1万6千円と考えると結構なお小遣いです。月1本投稿のペースで年収19万2千円となり、1年半で30万円を稼ぐことが可能。月6本ペースで年収が100万円を突破します。これは動画1本10万再生での考察なので、動画がウケて再生数が伸びればスゴいことに……!

 なお、第5話でぼっちちゃんが受け取ったライブハウス“STARRY”でのバイト代は1万円。毎月1本動画を投稿することができれば、2年近くどころか一生ノルマに困ることはなさそうです。……個人的な事情で辞めることは不可能そうですが。

 ちなみに、ぼっちちゃんが新たに購入したギターは、ISHIBASHI MUSICで出会ったヤマハの『PAC600series PACIFICA611VFM』に特注カスタマイズを行ったモデル。カスタムされていない実際に購入可能な商品は、価格が70,400円(税込)と初心者でもお手ごろな価格のようです。

 新たな相棒を手に“ギターヒーロー”としてのぼっちちゃんのさらなる活躍が期待されるのですが、筆者が気になるのはぼっちちゃんの手元に残ったと思われる20万円オーバーした広告収入の使い道。有意義なことに使ってもらいたいところですが、最終的にはリョウ先輩ときくりお姉さんの餌食になってしまいそう……!

参考文献及び資料

芳文社まんがタイムKRコミックス『ぼっち・ざ・ろっく!』
アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』公式サイト
『ぼっち・ざ・ろっく!』×ヤマハ スペシャルサイト
Wikipedia – 『ぼっち・ざ・ろっく!』
株式会社UUUM 2023年5月期 第2四半期決算説明資料

文・内海健(よしもとライターズアカデミーウエスト)

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