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鯉登、月島にとって鶴見中尉とはどんな存在?TVアニメ『ゴールデンカムイ』月島軍曹役・竹本英史さん&鯉登少尉役・小西克幸さん対談!

2018.12.09 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 PASH!12月号では放送中のTVアニメ『ゴールデンカムイ』の特集を掲載しています。ここでは、月島軍曹役・竹本英史さんと鯉登少尉役・小西克幸さん対談の一部をご紹介。

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 二期で鶴見中尉率いる第七師団の躍進を支える注目のキャラ・月島と鯉登を演じるおふたりに、キャラとストーリーの気になるところを語っていただきました!

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月島軍曹役・竹本英史さん&鯉登少尉役・小西克幸さん対談

「月島は鯉登を『まだ子供だな』と思いながら見守っているような気がします」 竹本英史

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「鯉登は、生真面目さと鶴見中尉と相対したときのダメな感じがあいまって、愛せるキャラクターです」 小西克幸

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――ついに待望の第二期がスタートした『ゴールデンカムイ』。作品の印象はいかがですか?

竹本 僕は個人的によく旅行に行くくらい北海道好きで。その北海道が舞台の作品なので、思い入れのある土地がたくさん作中に登場するのがまず興味深かったです。僕は今の北海道しか知らないけれど、『ゴールデンカムイ』は、僕の知らない北海道の歴史や自然を漫画で教えてくれました。

小西 僕はもともと原作の漫画が好きで読んでいました。そもそも冒険物ってワクワクするものですが、この作品はさらに、謎の埋蔵金を追うという設定がまず面白いし、キャラクターもみんな魅力的。
 
 誰が正義で誰が悪で、と一元的じゃなく、それぞれみんな信念なり欲望なりを抱えて動いている。敵同士が急に味方になったりその逆があったりと展開がダイナミックで、毎回夢中になって読んでいました。だから今回の鯉登役のお話はすごく嬉しかったです。

竹本 僕は配役してもらってから原作を読み始めたんですが、小西くんも言うようにものすごく魅力的な作品なので、ぐいぐい引き込まれましたね。アフレコに臨む時も、ずっと原作を資料にして、勉強しながらやらせてもらっています。
――ご自身が演じる月島、鯉登というキャラクターにはどんな印象をお持ちですか?

竹本 月島は…最初はモブっぽい扱いだったのに、モブにしては顔つきに特徴がありすぎるんですよ。モブとして生まれたキャラを途中から思いついて話を膨らませたのか、最初からメインキャラのひとりと設定して、特徴的な顔つきだけどあえてモブっぽく登場させていたのか、気になって仕方がない。原作の野田先生に、ぜひ一度伺ってみたいですね。

 第七師団のメンバーってみんな個性の塊みたいな人なので、逆に月島みたいな個性を抑えた人物がキャラ立ちして見えるということなのかな…?とも思うんですが。

小西 鯉登のファーストインプレッションは、ずばり「カッコいい、眉毛の変な人」です(笑)。仕事はできるし熱くてカッコいいし、作品が違えば主人公にもなりうるキャラですよね。

竹本 華もあるしね。

小西 でも読み進めていくと、だんだん「こいつすごいおぼっちゃんなんだ!」と分かってくる。これからいろいろ経験して人間的に成長していくんだろうって感じさせる生真面目さと、鶴見中尉と相対したときのダメな感じとがあいまって、愛せるキャラクターだな、と思いました。

――鯉登、月島にとって鶴見中尉とはどんな存在なのでしょうか?

小西 たぶん、鯉登にとってはなくてはならない人。鶴見中尉の人心掌握術はずば抜けているので、もしかしたら過去に心を掴まれる何かがあったのかもしれないし、鯉登自身が鶴見中尉の戦歴を見て、心酔することもあったんでしょうね。

 ブロマイド持ち歩いたりするところは、まるでアイドルの熱狂的ファンのようですけど(笑)。とはいえ、鯉登にとって鶴見中尉はアイドルではなく、あくまで軍人としての尊敬の対象。鶴見中尉が死んだら俺も死ぬ、ぐらいの思いがあるんだと思います。

竹本 鯉登は純粋にカリスマとして鶴見中尉を見ていると思いますが、月島は違う。彼と鶴見中尉にはもうちょっとドロドロした生臭い関係があるんじゃないかな。

 だけど「絶対にこの人についていく」という強い忠誠心がある。一言では言えない難しい関係のような気がします。そんな月島と鶴見中尉は、今後もどうなっていくのか分からない。月島は本心を抑えて鶴見中尉に従っているのか、それも全部納得して一蓮托生なのか…でも月島はそこまで単純な男ではないような気もするし。まだまだ分からないことだらけです。

小西 でも、月島は鶴見中尉と一緒に日露戦争の戦地をくぐりぬけてきている。戦友だからこそ分かる何かはあるんじゃないでしょうか。特に二〇三高地なんて、ものすごい数の人が死んでいるんだから、そこで生き残ったことには思うところがあるのではという気がします。鯉登はそこに行けなかったから、月島への嫉妬というか、憧れもあるんじゃないかな。

竹本 それで、鶴見中尉と月島の写真の、月島の顔のところに自分の顔写真をペタッとね(笑)。

――月島と鯉登はお互いをどんな風に思っているのでしょうか?

竹本 鯉登は、鶴見に対する思いがちょっとこじれてるだけで、軍人としての資質はすごく高いので、月島は専任軍曹として新任少尉をちゃんと育て上げねばと、使命感をもって接していると思います。ただ、唯一鶴見中尉に対するところだけは面倒くさいと思っているかも(笑)。早く鶴見中尉と直接話せるようになってもらいたい。そのほうが鯉登にとって人間的な成長も期待できるでしょう。月島は鯉登を「まだ子供だな」「早く大人になってほしい」と思いながら見守っているような気がします。

小西 鯉登にとって月島は第七師団の仲間。ただ、いかんせん彼の頭の中には鶴見中尉のことしかないので、月島のことは「第七師団にとってなくてはならない人」という意識はあるにせよ、個人としてはそんなに考えてないと思います。たぶん。鶴見中尉との仲介役を月島にやらせるのも、彼がそういう役どころだからやらせているだけ。そもそも、鯉登と月島が会うのって、鶴見中尉と3人のことが多いんじゃないでしょうか。必ず月島が通訳してくれるのが、最初からのならわしになってるんだと思います。なんせ、彼は士官コースの大おぼっちゃんなので(笑)。

■各キャラが絶妙なバランスでまとまっている第七師団の魅力

――収録現場で、制作側から演技へのディレクションはありましたか?

竹本 月島・鯉登に限らず、どのキャラも「カッコよく演じて」という指示は出たことないんじゃないかな。カッコいいシーンより、むしろ崩れるシーンのほうが難しくて、現場でのダメ出しも多いですね。

小西 僕は、鯉登の「猿叫」が実際にどういったものかわからなかったのでYouTubeで動画を探したんです。そしたらみんな、雄叫び上げながら刀を振るっていて、啞然としました。

 自顕流を調べてみると、猿叫で相手に畏怖心を抱かせるということなので、バトルシーンは動画を参考に叫びを入れ続けたら、音響さんからは「その感じでお願いします」と。ただ、あれって端から見たらヤバイ奴で、カッコいい感じは全然しないと思うんですよね(笑)。

竹本 鯉登の「猿叫」が轟く気球のシーンはすごかった。

小西 ただ叫んでるだけなんですけどね!(笑)

竹本 それであの「不死身の杉元」が完全に押されちゃったからね(笑)。

小西 いや、単純にあの叫びでびっくりしただけなんじゃないかな(笑)。

――今後の見どころを含めて、読者へのメッセージをお願いします!

竹本 第二期も、とにかく真面目にみなさんの期待を裏切ることなく、既定路線に従って淡々と任務をこなしてまいります。これからも月島の「安定した感じ」をぜひお楽しみいただければ。応援よろしくお願いします!

小西 TVアニメ『ゴールデンカムイ』第二期から参加させてもらって、薩摩弁に翻弄されながらも頑張っていますので、鯉登少尉をみんなで応援していただけたら嬉しいですし、第七師団をチームとして「箱推し」していただけたらもっと嬉しいです! 繰り返しになりますが、鯉登の聴きどころは薩摩弁です! ぜひ!!

(※PASH!2018年12月号より抜粋)

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PASH! 2018年 12 月号 [雑誌]

DATA
■TVアニメ『ゴールデンカムイ』

公式サイト:http://kamuy-anime.com/
Twitter:@kamuy_anime

ON AIR:
TOKYO MX:毎週月曜23:00~
読売テレビ:毎週月曜25:59~
札幌テレビ:毎週月曜25:44~
BS11:毎週月曜25:00~
時代劇専門チャンネル:4月13日より毎週金曜25:00~
FOD:毎週月曜23:30配信

STAFF:
原作=野田サトル
監督=難波日登志
助監督=川越崇弘
シリーズ構成=高木 登
キャラクターデザイン=大貫健一
メインアニメーター=羽山淳一
銃火器設定=渡辺浩二
プロップ設定=浅沼信也
動物設定=墨佳 遼
美術監督=森川 篤
色彩設計=茂木孝浩
撮影監督=戸澤雄一郎
CGディレクター=奥村優子/濱田康平
編集=定松 剛
音響監督=明田川仁
音響制作=マジックカプセル
アイヌ語監修=中川 裕
音楽=末廣健一郎
アニメーション制作=ジェノスタジオ
製作=ゴールデンカムイ製作委員会

CAST:
杉元佐一=小林親弘
アシ(リ)パ=白石晴香
白石由竹=伊藤健太郎
鶴見中尉=大塚芳忠
尾形百之助=津田健次郎
谷垣源次郎=細谷佳正
二階堂浩平/洋平=杉田智和
二瓶鉄造=大塚明夫
辺見和雄=関 俊彦
ほか

©野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会

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