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『スモールフット』木村 昴さんインタビュー「明日からの毎日がハッピーになるメッセージの詰まった映画です」

2018.10.21 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

 10月12日より全国公開された映画『スモールフット』より、吹き替えを担当するミーゴ役の木村 昴さんよりインタビューが到着!本作の魅力や演じるうえで意識したことなどをうかがいました。

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ミーゴ役 木村 昴さんインタビュー

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——『スモールフット』の脚本を読んだ感想はいかがでしたか?

 第一印象をざっくり言うと「こういうの、好き!」でしたね(笑)。スモールフット(人間)とイエティは種の違う生き物同士でもわかり合えるということが大きなテーマで、ピースフルな印象を受けました。僕もハーフかつ帰国子女なので、少し違うと思われることがよくあって。「そんなことないのにな」と思っていた部分が描かれていて共感できるし、すごく素敵だなと感じました。

——演じたミーゴを紹介すると?

 どうも、イエティです! モジャかわミーゴでございます(笑)。イエティのなかでも特に天真爛漫で純真無垢、人間に対して偏見がありません。ミーゴは「知らないことをもっと知りたいな」という欲がとても強く、少年の気持ちを強く持っているなと感じました。人間から見るとモンスターですが、作中ではイエティの生活がポップかつ素敵に描かれているので、現実にいたらいいなと思います…いや、いるんですけどね(笑)。

——身体が大きくて気の優しいミーゴは、木村さんにぴったりですね。

 そう言っていただけて、うれしいです! あと、パーシーが宮野(真守)さんにめちゃめちゃ似ていますよね。キャスティングはビジュアルで決めたのかと思ったくらいです(笑)。

——ミーゴ役が決まったときは、どう思いましたか?

 とってもうれしかったですね。物語に歌が織り交ぜられていて、ミュージカルもすごく好きなので、シンプルに映画ファンとして「こういう作品を観たい」と思わせてくれる映画に携わらせていただけたのは光栄です。

——実際、本作ではミーゴとして劇中歌を歌っていますね。

 冒頭でミーゴが楽しく歌って、イエティの一日を紹介しつつ映画を盛り上げます。自分としてはかなり準備して臨んだのですが、現場で『シング』などを手掛けられた歌監修の先生から「ミーゴを表現した歌い方にこだわりましょう」とディレクションしていただいて。ミーゴがワクワクしている気持ちを、メロディを借りてしゃべるようなテイストになりました。非常に楽しかったです。

——演技でのポイントは?

 ミーゴの無邪気さは大きな特徴なので、セリフを言うときに純真さと分け隔てのない感じはしっかり出そうと心がけました。僕らはどうしても見栄を張ったり、嘘をつくことがあります。「全然気にしてないよ」といいながら、実は気にしているという本音がちょっと見え隠れすることがありますよね、人間って。でもミーゴの言葉は一言一句そのとおりで、思惑がないんです。

 セリフの裏に大人っぽい欲や違う考えが匂わないよう、感じたことをそのまま口にするミーゴを表現することにこだわりました。声優のクセとして、素直な感情の上にさらに乗せたくなるんです。セリフの裏にある本心を声で表現できたら、カッコイイよね的な(笑)。そこを全て捨てました。観てくださる方にも、シンプルに伝わるといいなと思います。

——キャリー・カークパトリック監督はミーゴについて「正直すぎるところもあり、誠実で、ボーイッシュで、明るい」と語っています。

  「正直すぎる」というところは、なるほどなという感じです。お伝えしたとおり、純粋なミーゴを演じる上で、言葉の裏に欲や別の意志が乗らないように気をつけていました。パーシーが気絶して「よし、村に連れて帰ろう」というシーンがあるのですが、そのあたりはともすればイタズラっぽいというか、「ピュアさゆえの正直」という表現がすごく合うなと思います。

——人ではない生き物を演じる際に、人間との違いはありますか?

 会話が日本語じゃなければ、観ている方にわかりやすく伝えたいので、例えばイエティの原音に近い形でやろうと考えるでしょう。でもあくまで日本語のやりとりを日本の方に観ていただきますから、大きな違いはつけていません。ただ転がって叫ぶシーンなどアドリブの部分に関しては、人間が転がる声とはちょっと違うのかなと、ミーゴの身体の大きさや顔の形をイメージしています。

——個性的なイエティがたくさん登場しますが、好きなキャラクターは?

 完全に“木村フィルター”なんですけど、村の長であるストーンキーパーは気になりますね。オリジナルの声を担当したのが著名なラッパーのコモンさんということもHIP HOP好きとしては大きいですし、大人の威厳と優しさを併せ持ったキャラクターだと思います。それと『スモールフット研究会』にいるフリームは、スネ夫みたいなキャラで(笑)めちゃめちゃ面白いです。あとミーチーが、イエティながらすごくかわいい!

——声優になられたときに、イエティ役をやると思っていましたか?

 全く思っていませんでした(笑)。そう考えても、光栄ですね。もし「イエティ声優」なんてものが誕生したら…、新しいですよ。今後またイエティ役があるならば、木村にお任せいただければ一生懸命演らせていただきます(笑)。

——冬が楽しみになる映画ですが、木村さんが冬に必ずやることは?

 年末年始は仲間と沖縄へ行っていました。お正月は寒い東京を離れて沖縄で温かく過ごしていたのですが、去年からニューヨークへ行くようになったんです。妹がニューヨークに住んでいるので、会いに行きがてら年末年始を過ごしています。ただ現地はマイナス15度と、むちゃくちゃ寒いんですよ。これからの正月は今までと違い、とても寒いところで過ごすことになりそうです(笑)。

——それでは、今年の冬にやってみたいことは?

 雪山登山が夢ですね。高尾に住んでいて、毎週末は母親に連れられて高尾山に登っていた時期があるんです。それで登山が好きになり、その後もいくつか登りました。ただそこまで本格的に挑戦したことがないんです。冬登山となるといい装備を揃えなければいけませんが、いつかトライしてみたいですね。あと子供のころによくやっていたスキーを、今年は久々にやりたいです。

——最後に、読者へメッセージを!

 誰が観ても心温まる、もしくは明日からの毎日がハッピーになるメッセージの詰まった映画ですので、観ていただけたらうれしいです。モジャモジャでかわいいものが目に付いたら、„モジャかわ”ミーゴを思い出していただければ幸せです(笑)。『スモールフット』楽しんでください!

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木村昴が吹き替えを担当する主人公ミーゴが、ダンスを交えて陽気に劇中歌「PERFECTION」を披露する、 楽しさ満点の本編シーン公開中

 ミーゴがご機嫌なダンスやステップを踏みながら、自分の暮らす村が大好きな様子や、いつかみんなの役に立ちたいという志を歌っており、彼のまっすぐで純粋なキャラクターが伝わってくる曲となっている。

 また、そんなミーゴのキャラクターを更に際立たせているのは、木村 昴さんの歌声。ダミ声で音痴なジャイアン役とは一転、明るく軽快に劇中歌を歌い、美声を披露している。

■『スモールフット』
公式サイト:http://smallfoot.jp
公開:10月12日より公開中
劇場:新宿ピカデリー他
※US公開:9月28日

STAFF:
監督=キャリー・カークパトリック
製作=ボニー・ラドフォード、グレン・フィカーラ、ジョン・レクア
製作総指揮=ニコラス・ストーラー、フィル・ロード、クリストファー・ミラー、ジャレッド・スターン、セルジオ・パブロス、キャリー・カークパトリック

CAST:
チャニング・テイタム、ジェームズ・コーデン、ゼンデイヤ、コモン、レブロン・ジェームズ ほか
吹き替えキャスト:木村 昴(ミーゴ)、宮野真守(パーシー)、早見沙織(ミーチー)、立木文彦(ストーンキーパー) ほか

エンドソング:ナイル・ホーラン『Finally Free』

配給:ワーナー・ブラザース映画

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