映画『3月のライオン』原作者・羽海野チカからコメントが到着

2017.02.21 <PASH! PLUS>

主演・神木隆之介や佐々木蔵之介についての感想も明かす

©2017映画「3月のライオン」製作委員会

 2017年3月18日(土)に前編、4月22日(土)に後編が全国公開となる映画『3月のライオン』から、公開に先駆けて映画本編を鑑賞した原作者・羽海野チカのインタビューが到着したのでこちらで紹介しよう。

●原作・羽海野チカ
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──完成した映画(前・後編)をご覧になった感想を聞かせてください。

 ものすごい密度でした。私は漫画を描くときに密度を濃く描くことで(本を)ずっと手元に置いてもらえるのではないかと心掛けていますが、映画も本当に密度が濃かった。それがとても嬉しかったです。たとえば川本家の食卓シーンは、料理・洋服・家具・そしてみんなの表情…ワンシーンのなかにものすごい情報が入っていて、何度も観たくなります。気づくと作品の世界に引き込まれている…そういう力がこの映画にはありました。大友監督は本当にすごい、大友さんが監督を引き受けてくださって良かったと心から思いました。また監督が「桐山 零を見ていて、自分がこの仕事をすると決めて一本立ちをしたときのことを思い出しました」とおっしゃってくれたことも嬉しかったです。

──桐山 零役の神木隆之介さんはじめ、キャスティングについて感想を聞かせてください。

 神木さんは、指し方が美しくて棋士そのものです。演じているというよりも役として生きているというか、まるでプロ棋士の対局を見ているのかと思うくらい、手つきもしぐさ本物の棋士でした。髪はボサボサで、神木さんが本来持っているカッコいいところを少しも見せない、そういう風に映ろうとか微塵も考えていないような姿で、なんてすごい俳優なんだろうと思いました。
 実は、島田開八段のモデルは佐々木蔵之介さんです。漫画を描くときは、蔵之介さんの頭蓋骨を頭のなかに思い浮かべて描いています。その蔵之介さんが島田役を引き受けてくれた! 漫画本のなかから現実世界にそのまま出てきたようで、夢のようでした。

 男性キャラクターたちの対局がとびきりカッコよく描かれているのに対して、川本3姉妹や幸田香子、女性キャラクターたちは、何とも愛しく描かれていました。あかり役の倉科カナさんは原作の体型よりずっとスタイルが良いのですが、あの衣装も髪形も居方もあかりさんそのもの、ずっと見つめてしまうほど素敵な女性です。ひなちゃんは本当は零ちゃんよりも強い心を持った女の子、清原果耶さんがその強さをしっかりと演じてくれたので、零ちゃんにはこの人がいれば大丈夫だって思いました。モモ役の新津ちせちゃんは可愛すぎです! まだ4つなのに中身はとても大人で、しっかりしたレディでした。笑顔と仕草が最高でした!!

 香子は後藤正宗九段(伊藤英明)のことが本当に好きなんだ…という純粋で複雑な感情を、有村架純さんが素晴らしく演じてくださった。また香子と零の2人の関係性については、原作でまだ描いていない部分もありますが、この2人は過去にいろいろあったんだなぁということがちゃんと伝わってきた。零と香子のシーンを観るとこの漫画が映画になって良かったと、しみじみ思います。

──特に印象に残っているシーンはどこですか。

 全体を通して兎にも角にもロケーションが素晴らしかったです。実際にプロ棋士の方々が対局している将棋会館や椿山荘といった場所に加えて、映画ではドラマチックな場所がたくさん登場します。特にラストシーンは絶景、感動しました。川本家も幸田家も島田の家もセットではなくロケ撮影で、漫画のなかのあの家を現実に探し出してくれたんだ!と思うと、もう驚きと感動の連続です。

 島田の自宅での研究会のシーンもお気に入りです。二海堂や桐山、みんなを自分の家に招いて、彼らと接しているときの島田さんの人柄がとても良かった。こんな人が先輩だったら男の子はついて行きたくなるんだろうなぁというあの雰囲気は、カッコいいだけでは出せない、蔵之介さんだからこそ出せた雰囲気だと思います。

 ある対局の後に、零ちゃんが大声で叫ぶシーンも感動しました。「将棋しかねぇんだよ!」っていう張り裂けそうな声、追いつめられて心から叫んでいるあの声に胸を掴まれましたね。そして神木さんは、こんなに桐山 零のキャラクターを深く掘り下げてくれたのかと、すごく嬉しくなったシーンのひとつです。

 原作者も絶賛の今作。どんな作品に仕上がっているのか、公開をお楽しみに。


DATA
映画『3月のライオン』

ROADSHOW:前後編2部作連続・全国ロードショー
 <前編>2017年3月18日(土)公開
 <後編>2017年4月22日(土)公開

HP:3lion-movie.com
Twitter:@3lionmovie

STAFF:
原作=羽海野チカ『3月のライオン』(白泉社刊『ヤングアニマル』連載)
監督=大友啓史
脚本=岩下悠子・渡部亮平・大友啓史


配給=東宝・アスミック・エース

CAST:
 桐山 零=神木隆之介
 幸田香子=有村架純
 川本あかり=倉科カナ
 二海堂晴信=染谷将太
 川本ひなた=清原果耶
 島田 開=佐々木蔵之介
 宗谷冬司=加瀬 亮
 川本相米二=前田 吟
 林田高志=高橋一生
 神宮寺崇徳=岩松 了
 柳原朔太郎=斉木しげる
 三角龍雪=中村倫也
 松本一砂=尾上寛之
 山崎順慶=奥野瑛太
 安井 学=甲本雅裕
 川本モモ=新津ちせ
 美咲=板谷由夏
 後藤正宗=伊藤英明
 幸田柾近=豊川悦司