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『ふしぎ遊戯』90年代のアニメは凄かった!95年4月スタート

2017.12.24 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

異世界と現実世界が複雑に関係し合う壮大な物語

『ふしぎ遊戯』1995年4月スタート

『ふしぎ遊戯』 1995年4月スタート

ふしぎ遊戯 TV-BOX [DVD]

※Amazonより

 

 渡瀬悠宇の同名コミックが原作のファンタジーアニメです。本に記された古代中国風の異世界と現実世界が複雑に関係し合う壮大な物語で、少女向け原作ながら男性ファンも獲得しました。

 高校受験を控えて図書館にきた夕城美朱(みあか)(声/荒木香恵)と親友の本郷唯(ゆい)(声/冬馬由美)は、立入禁止の部屋で天地四神書を見つけて本の中に吸い込まれてしまいます。

 そこは昔の中国のような場所で、途方に暮れていた二人を助けたのが額に鬼の字がある鬼宿(たまほめ)(声/緑川 光)でした。二人はすぐに本の中から現実世界に戻れますが、母親とケンカした美朱は再び本の中へ。すると今度は元に戻ることができず、朱雀の巫女として巫女を守る七星士を集め、紅南国を守る冒険をして現実世界に戻る方法を探します。

 巫女は神獣を呼び出し、三つの願いを叶えることができます。現実世界での唯の協力もあって美朱は帰ることができますが、今度は唯が本に吸い込まれてしまいます。その唯は青龍七星士の心宿(なかご)(声/古澤 徹)から美朱に裏切られたと吹き込まれます。

 策を巡らした心宿の言葉を信じてしまった唯は青龍の巫女として、本に戻った美朱と激しく戦います。そして、唯が青龍を呼び出して朱雀を封印、美朱を本から追放してしまいます。このとき、鬼宿も本から現実世界に出たことをきっかけに、四神天地書の秘密が明かされていきます。

 美朱と唯が親友でありながら命を懸けて戦う苦悩に、美朱と本の登場人物にすぎないはずの鬼宿の恋、美朱を命懸けで助けてくれる美形揃いの七星士たち(次々に死んでいきます)など、これでもかというほどドラマチックな要素満載です。

 食いしん坊だけど料理がヘタな美朱、かっこよくて頼りになるけど守銭奴の鬼宿(幼い弟妹のために稼ぐ必要がありました)というキャラクターの共感しやすさが物語の難解さをやわらげています。また、頼りになる男気溢れる人物だけど女装している柳宿(ぬりこ)(声/坂本千夏)や怪しい術を使うミステリアスな糸目の井宿(ちちり)(声/関 智一)、冷徹な悪役ながら見た目は文句なしの心宿など、個性豊かな七星士たちにも人気が集まりました。

 監督は亀垣 一。『戦国魔神ゴーショーグン』『六神合体ゴッドマーズ』などではメカデザインを担当し、ロボットやアクションで実績があり、『エア・ギア』、『劇場版NARUTO -ナルト- 疾風伝』、近作では2016年の『パズドラクロス』なども監督しています。『ふしぎ遊戯』は女性向けアニメとしては初監督のシリーズでしたが、彼の代表作となり、2009年に『花咲ける青少年』、『それでも世界は美しい』など女性向け作品も多く手がけることになります。
 キャラクターデザイン・作画監督の本橋秀之は亀垣監督とのコンビが多く、『六神合体ゴッドマーズ』で当時の女性アニメファンを魅了したことがあります。また、2006年版の『D.Gray-man』や『弱虫ペダル』といった女性ファンの多い作品を手がけている鍋島 修監督も一緒のスタジオで活躍してきた人物で、この作品にも絵コンテで参加しています。

 ちなみに、原作はその後、第2部や外伝が発表され、現在も続編の『ふしぎ遊戯 白虎仙記』が連載中。また、アニメも1年のテレビシリーズ終了後、アニメオリジナルの続編や第2部、外伝なども制作されています。2008年にはオトメイトからPS2用ゲーム『ふしぎ遊戯 朱雀異聞』も発売され、息長く多くのファンに愛されています。

1995年4月スタートのアニメはこんな作品もありました。

『恐竜冒険記ジュラトリッパー』
『天地無用』
『あずきちゃん(第1期』
『獣戦士ガルキーバ』
『愛天使伝説ウェディングピーチ』
『アリス探偵局(第1期』
『ヤンボウ ニンボウ トンボウ』
『行け!稲中卓球部』
『世界名作童話シリーズ ワ〜ォ!メルヘン王国』
『十二戦支 爆烈エトレンジャー』
『新機動戦記ガンダムW』
『スレイヤーズ』
『飛べ!イサミ』
『ストリートファイターII V』
『ビット・ザ・キューピッド』
『ぼのぼの(第1作』
『クマのプー太郎』
『H2』

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