90年代のアニメは凄かった!『serial experiments lain』1998年7月スタート

2017.06.04 <PASH! PLUS>

第2回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞

連載第35回『serial experiments lain』

1998年7月スタート
『serial experiments lain』

serial experiments lain Blu-ray BOX

※Amazonより

 第2回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞した名作アニメです。
 アニメ以外にも、ソニーマガジンズ(現エムオン・エンタテインメント)で発行されていたアニメ雑誌『AX』で連載。98年11月にはプレイステーションでゲーム化されました。

 監督は中村隆太郎さん。後に『キノの旅』(2003年)や『神霊狩/GHOST HOUND』(2007年)を監督。残念ながら2013年に亡くなられています。脚本は小中千昭さん。『ウルトラマンティガ』『ウルトラマンガイア』とった特撮作品や、後に前出の『キノの旅』や『神霊狩/GHOST HOUND』のシリーズ構成を担当。キャラクターデザインは、のちに『デュラララ!!』シリーズや『魔法少女まどか☆マギカ』『ハイキュー!!』シリーズを手掛けることになる岸田隆宏さんでした。

 「NAVI」という情報端末が普及し、ネットワークを通して人と人がコミュニケーションをとるのが当たり前の時代。主人公・岩倉玲音(声/清水香里)の通う学校では、自殺した生徒からメールが届くと、話題になっていました。人付き合いが苦手な玲音は、この日、初めてその事を知ります。帰宅後、玲音は自分の部屋にある情報端末“NAVI”を立ち上げると、そこには自殺した生徒・千砂(声/武藤寿美)からのメールが届いていて…。

 コントラストの強い色彩、静謐ななか進行する物語。ときおり流れるノイズ。まるでsiriのように、音声でコミュニケーションが取れるコンピューター。ネット(ワイヤード)を始めると性格が変わってしまう父親。玲音たちが持つ、スマホのような端末。曖昧になる、ネットの世界と現実の世界…。まるで現在を予言しているような部分もあり、また、ミステリー、ホラーな要素も存分に楽しめ、放送後19年の歳月が経った今見ても十分衝撃的な内容です。

 ちなみに、本作の音楽は、仲井戸“CHABO”麗市が担当。忌野清志郎率いるRCサクセションに1979年から加入、80年代のRCサクセションの大活躍を牽引したメンバーであり、まさにロック界のレジェンド。EDテーマ『遠い叫び』では、自らボーカルを担当しています。彼の制作したサウンドトラックは、本作だけ。大変貴重なアルバムです。

1998年7月スタートのアニメはこんな作品もありました。
『SHADOW SKILL -影技-』
『発明BOYカニパン』
『Night Walker -真夜中の探偵』
『ももいろシスターズ』(8月スタート)