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「本格文學朗読演劇 極上文學 第10弾『春琴抄』」フォトセッションレポート

2016.06.18 <PASH! PLUS>


PASH! PLUS

「僕にしか表現できないような春琴と佐助を演じたい」(和田琢磨)

©2016 CLIE/MAG.net Andem

 「本格文學朗読演劇 極上文學 第10弾『春琴抄』」のフォトセッションレポートが届いたのでご紹介しよう。

後列(左から)川下大洋、足立英昭、伊崎龍次郎、鈴木裕斗、桝井賢斗。前列(左から):大高洋夫、富田 翔、和田琢磨、藤原祐規、松本祐一 カメラマン:金山フヒト

後列(左から)川下大洋、足立英昭、伊崎龍次郎、鈴木裕斗、桝井賢斗。前列(左から):大高洋夫、富田 翔、和田琢磨、藤原祐規、松本祐一 カメラマン:金山フヒト

 2016年6月16日(木)より東京・全労済ホール/スペース・ゼロ、大阪は6月25日(土)よりビジネスパーク円形ホールにて上演の「本格文學朗読演劇 極上文學 第10弾『春琴抄』」が初日を迎えました。

 「極上文學」とは、“読み師”であるキャストの周りを“具現師”が舞い、日本の文學の上質な世界観を立体的に表現、動いて魅せるスタイルが人気の朗読演劇シリーズです。

 初日の前日に行われたフォトセッションでは出演者全員が登壇、意気込みを語りました。

 初の女性役・春琴と佐助の2役に挑戦する和田琢磨は、「今回、責める側と責められる側といいますか、両方演じることができるということで、僕にしか表現できないような春琴と佐助を演じたいと思っています」とコメント、キリッとクールで艶やかな春琴と、柔らかで優しい佐助を演じ分けます。

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 そしてもうひとり、可憐でチャーミングな春琴・伊崎龍次郎は、「観ていただいた皆さまの心のなかに少しでも残る物語になればいいなと思います。マルチキャストということで、何度観てもまた別の作品に思えるようなそういう仕上がりになっていると思いますので、ぜひ劇場に遊びにいらしてください」。こちらも初の女性役に挑む。

 2人の世界を一瞬で濃密な空気に変える魔力をもった佐助役の藤原祐規は、「佐助という役は、よくここまで春琴を愛したなという役なので、究極の愛みたいなものをお客様に伝えたいと思います。ちょっと怖かったり気持ち悪かったりするシーンもあると思いますが、最終的には応援してもらえるような2人になったらいいなと思います。頑張ります」と、「極上文學」シリーズではおなじみの貫禄が垣間見えました。

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 前作『高瀬舟・山椒大夫』に続いて出演、もうひとりの佐助と鶯の2役を演じる松本祐一は、「鶯と佐助、2役演じることによって、佐助や鶯の表情や感情などが見えてくると思うので、それを大切に舞台上で皆さまにお届けできたらいいなと思います」と語るように、激しい感情を持った鶯と一番Мの要素を持った佐助、その極端さが見どころとなっています。

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 「極上文學」初出演、春琴に横恋慕する利太郎役の富田 翔は、「『極上文學』という世界観のなかで、利太郎で自分なりのスパイスを加えられたらいいなと思います」と意気込みを語った。

 

 同じく初出演で利太郎を演じる足立英昭は、「佐助と春琴の2人の物語ですが、そこに入ってくる利太郎や鶯、私というキャラクターが、どういう味を出しているのか? またダブルキャストということで、富田 翔さんと僕と違った利太郎を見せ、僕だけにしかだせない利太郎をだしていきたいなと思います」と気合いが入ったコメントを発表した。

 鶯を演じるのは3人、まずは『走れメロス』から2作目の参加となった鈴木裕斗は、「前回以上に鶯という役を自分のなかで咀嚼して体現して全うしていければなと思っております。普段は声の仕事を中心に活動しているということもあって、声の持つ力や声から滲み出る色気のようなものを大切に演じていきたいと思います」美しい声で鳴く鶯さながら、素敵な美声で舞台を舞います。

 過去、『極上文學』に出演し今回“読み師”として参加、鶯に挑戦する桝井賢斗は、「以前、『極上文學』シリーズの『Kの昇天~或はKの溺死~』で“うたかた師”として出演しまして、今回は『春琴抄』で読み師として帰ってきて、本当に感謝しながら全力で鶯役を演じています。つま先から髪の毛一本一本まで全身全霊で鶯役を演じます」と一途な心で鶯に身を投じている様子を見せた。

 私役、ピリッとした存在感の大高洋夫氏は、「非常に原作のプレッシャーが重くのしかかっておりますが、頑張りたいと思います」とコメント。

 

 同じく『走れメロス』から2作目の出演、印象深い声で魅了する川下大洋氏は、「この『春琴抄』というお話は、小説のスタイルでまるで実話を取材したかのように描かれていますが、実は全部創作だそうでして、つまり私がこの物語を生み出したということで、みんな俺の掌で頑張ってくれよという感じです」と手をコロコロさせて会場を沸かせました。

 最後に初の女性役について聞かれた和田琢磨は、「今まで女性の役を演じたことがないので、いろいろなものから──、例えば歌舞伎だったり、男性が女性を演じる方々の映像だったりを拝見して、自分なりにやってみたんですけれども、気が抜けると足が開いたりしてしまうんです。約2時間、最初から最後まで女性として生きたいと思います」と役作りのエピソードを披露してくれた。

 また伊崎龍次郎は「役が決まったとき、最初は街にいる女性を見て勉強をしようと思ったのですが、歌舞伎などで男が演じる女形のほうがすごく女性らしくしているなと思い、それを元に勉強をしたり、盲目ということで目の見えないということについてもすごく考えた期間もありました。 それこそ気を抜いたら普段の自分に戻ってしまいかねないので、2時間弱、気を抜かずにしっかりと女性らしく演じていきたいと心がけています」と意気込んだ。

 キャストの組み合わせがすべて異なるマルチキャスティング上演で、毎日違う作品の様に楽しめる本作。生演奏はもちろんのこと、朗読演劇で描く“盲目表現”も見どころとなっている。

 東京公演は19日(日)まで。大阪公演は6月25日、26日に上演。

DATA
本格文學朗読演劇 極上文學 第10弾『春琴抄』

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カメラマン:金山フヒト

 

STAFF:
 演出=キムラ 真(ナイスコンプレックス)
 脚本=神楽澤小虎(MAG.net)
 音楽=橋本啓一
 チラシ絵=中村明日美子

CAST:
〈読み師〉和田琢磨、伊崎龍次郎、藤原祐規、松本祐一、富田 翔、足立英昭、鈴木裕斗、桝井賢斗、大高洋夫、川下大洋
〈具現師〉赤眞秀輝(ナイスコンプレックス)、福島悠介、神田友博(ナイスコンプレックス)、濱仲 太(ナイスコンプレックス)、太田守信(エムキチビート)

日程:
東京公演 2016年6月16日(木)~6月19日(日)
 全労済ホール/スペース・ゼロ

大阪公演 2016年6月25日(土)~6月26日(日)
 大阪ビジネスパーク円形ホール

HP:http://www.gekijooo.net/

【NEWS①】
東京、大阪にて、極上文學フェア開催中! 原作本購入者にはオリジナルブックカバープレゼント☆
▼東京店舗
※6月19日(日)まで
場所:MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店

▼大阪店舗
※ブックカバーがなくなり次第終了
場所:大阪・紀伊國屋書店、グランフロント大阪店

【NEWS②】
公演DVD発売決定!
「極上文學 第10弾『春琴抄』DVD」
発売日: 2016年11月30日(水)
価格: 7,500円(税抜)/8,100円(税込)
収録内容:
 Disc1:
  ① 6月17日19:30公演/和田琢磨、藤原祐規、富田翔、松本祐一、大高洋夫
  ② 6月18日13:00公演/和田琢磨、松本祐一、富田翔、鈴木裕斗、大高洋夫

 Disc2:
  ③ 6月18日18:00公演/伊崎龍次郎、和田琢磨、足立英昭、桝井賢斗、川下大洋

特典映像〈カーテンコールトーク〉①、②、③

※各収録日のカーテンコールは撮影日限定でフリートーク!

クリエ特典:全赤眞コーナーDVD
※劇場予約および、クリエタウンにて発売日までにご予約いただいたお客様にもれなくプレゼント。
http://www.clie.asia/clie-town/

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