『ハイリゲンシュタットの歌』ハルト役・小野友樹インタビュー

2017.07.17 <PASH! PLUS>

EDテーマは涙なしでは歌えませんでした

ハルトを演じる小野友樹さん

音楽都市シャルで起こる“音の喪失事件”をめぐった物語が綴られる、PS Vita用乙女ゲーム『ハイリゲンシュタットの歌』。事件に立ち向かう「シャル王立学園」の指揮者であり、ヴェートーベンの意志を継ぐ寡黙な青年・ハルトを演じる小野友樹さんにインタビュー! 「音楽」がキーとなる本作の魅力はもちろん、小野さん自身の音楽にまつわるエピソードまで、幅広く伺いました。

 

 

真面目さと天然のバランスが難しかった

——まずは、ご自身が演じるハルトの印象を教えてください。

  ハルトはまず、このビジュアルを見ていただくとわかるかと思いますが、登場キャラのなかで一番ムスッとしています(笑)。このイラストはまさにハルトの雰囲気を的確に表していると思いましたね。

 でも彼と仲良くなっていくと、実はすごく暖かくて優しいところとか、少しヌケている天然な一面が見えてきます。普段の仏頂面や、とっつきにくい雰囲気などは、実はみんなを導くためにそう振る舞っているんだ、ということが分かってくるんですね。それは、自分がまずしっかりしなきゃ、というのに加えて、彼の過去にかかわる部分でもあったりします。ぜひハルトと仲良くなって、そこを確かめてほしいですね。

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——実際に演じるにあたって、意識したり苦労した点は? 

 基本的にはみんなを導くという立場なので、ビシっと締めるところは締めています。でも、そのビシっとした真面目な口調・感じのままで天然なところがあるので、そこのバランスが難しかったですね。ただの天然にならずに、しれっと真面目にやっているのに「お前それおかしいぞ(笑)」みたいな。そんな面白さを感じていただけるよう意識しました。

 

——ご自身とハルトの共通していると思う点はありますか?

 共通点は…変に真面目なところですかね。演じている最中でも近しさを感じていました。また、ハルトはヴェート−ヴェンの意志を継いでいるキャラなのですが、史実のヴェートーヴェンについて調べてみたら、胃腸やお腹が弱い、とありました。そこも僕と一緒ですね(笑)。あ、決してハルトがそういうわけではないですけど(笑)。

——他の登場人物で気になるキャラクターはいますか?

 武内駿輔さん演じる、オカメインコのソプラノですね。(シナリオの)二宮 愛さんの、なんといいますか…ブッとんだ部分が凝縮されている、とにかくユニークなキャラです(笑)。あとはアルシェですかね。ハルトと因縁があるので、やはり気になる存在ですね。

——二宮 愛さんが手がけられた、シナリオへの印象をお聞かせください。

 一言で言うと、緩急のあるシナリオだと思います。本作は「音が失われていく」という重いテーマがあるのですが、そういった部分はもちろん、とても真剣・シリアスに描かれている。その一方、ギャグになったとたん、ちょっとやりすぎだろっていうくらい、はっちゃけているんです(笑)。それぞれのパートがしっかりと成立していて、とてもバランスよく楽しめるシナリオになっていると感じました。

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夢が失われてしまっても、頑張り続ければ新たな幸せに出会える

——物語を通して小野さんが感じた、本作のテーマは何でしょうか? 

 作品全体でいうと、率直には「音を大事に」ということでしょうか。周囲に当たり前のようにありふれている音楽だけど、その音楽を人々が聴くにいたるまでは、とても長い苦労や歴史があったんですね。史実でのベートーヴェンは、貴族のものであった音楽を大衆が楽しめるものにしていった。でもベートーヴェン自身は耳が聞こえないという。音を楽しめなかった彼が、誰よりも人々に音を届けてくれた。そんな歴史に思いを馳せながら、より音楽の大切さを痛感したりも…。 

——ハルトのルートに関してはいかがでしょうか。

 大事なものを奪われる切なさ、ですね。彼は音楽を奏でられなくなってしまって、みんなを導く指揮者という役割を担っている。その点は僕自身にも大きく重なる部分がありました。僕は学生時代、ずっとサッカーやっていて、プロとしてやっていきたい、というぐらいの思いがありました。でも、高校生のとき足を怪我してしまって、もうプロの世界に行くことは叶わなくなってしまった。ずっとスポーツだけが生きがいだったのに、それが失われてしまった。その時のことを思い出すと、ハルトの気持ちに近いものがあるかもしれないですね。

 でもハルトは、(主人公の)リートや王立楽団のみんなとの出会いで救われていって…。あ、僕とハルトの一番の共通点ってそこかもしれません! かつて人生をどうしようって悩んでいたところを救ってくださったのが、谷山紀章さんとの出会いでしたので。 

——ハルトルートのEDテーマである『君への歌 fromハルト』も歌われていますが、レコーディングのエピソードなどございましたら教えてください。

 僕はいつも、とにかく聴き込んで、歌い込んでからレコーディングに臨むので、今回もとてもスムーズに進みました。でも実は、この曲を家で練習していたら、特にサビのところで泣いちゃって…なかなか大変でした。もちろん本番ではしっかり歌いきったんですが、でも、やっぱり終わったところで泣いてしまって…。とても心に刺さる曲だったんだな、と改めて実感しました。二宮さんの手がけた歌詞も、ハルトの人生や魅力がとてもよく表現されています。とにかく、胸の中に思いが溢れてきて、涙なしには歌えない曲でしたね。 

——小野さん自身の、音楽・歌にまつわるエピソードを教えてください。

 中学・高校は、いうなれば”J-POP野郎”でして、ひたすら音楽を聴きまくっていましたね。高校の文化祭では、放送部がイントロクイズ大会を開催していたのですが、毎年優勝していました。

 大学時代には作詞作曲もするようになったのですが、初めて作った曲は、父に贈るものでした。父の誕生日に、ギター担いで目の前で歌いましたね。「今まで守ってくれたから、これからは俺ががんばるぞ!」みたいなメッセージを込めて。今になると気恥ずかしい話ですが、いい思い出ですね

 ——本当に歌がお好きなんですね。

 最近は、その大好きな歌をお仕事で歌わせていただける日々で、本当に幸せです。かつて怪我でサッカーの夢は失われてしまったけれど、それでも頑張っていると、新しい幸せにめぐり会えるんだな、と。『ハイリゲンシュタットの歌』という作品には「大事なものを奪われることで、何が起こるのか? そして、あなたにとって大事なものは何ですか?」というメッセージが含まれていると思うのですが、僕もそれを感じながら生きている人間なので、とても共感しながらハルトを演じ、歌うことができました。

——ありがとうございました。では、最後に読者へメッセージをお願いします! 

 ストーリーも音楽も本当にこだわって作られていて、ゲームとしての完成度は間違いなく高いと思います。我々キャスト陣も一生懸命演じさせていただいてますし、僕自身もプレイできることを楽しみにしています。みなさん、ぜひ期待していただけると嬉しいです!

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Text=PASH!PLUS編集部

 

 

DATA
『ハイリゲンシュタットの歌』
gentei tsujo
(左:限定版 右:通常盤)

公式サイト:http://joqrextend.co.jp/extend/Heiligenstadt/
公式Twitter:@eXtend_info

対応機種:PlayStationVita
ジャンル:女性向け恋愛ADV
発売日:9月28日発売予定
価格:通常版:6,264円(税込)/ 限定版:8,424円(税込)/ ダウンロード版:5,452円(税込)
STAFF:
企画原案=文化放送エクステンド
シナリオ=二宮 愛
キャラクターデザイン/原画=鈴木次郎
音楽=持山翔子
音楽監修=阿部隆大

CAST:
小野友樹
島﨑信長
内田雄馬
鈴村健一
岡本信彦
谷山紀章
武内駿輔
石川界人
興津和幸
能登麻美子

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