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明日9/17公開!映画「聲の形」監督山田尚子インタビュー

2016.09.16 <PASH! 2016年10月号>


PASH! PLUS

名作漫画を京都アニメーションがアニメ化

©大今良時・講談社/映画聲の形製作委員会

──本作を映像化する際に心がけたことは?

 キャラクターに寄り添うことと、彼らがいる世界を美しく、丁寧に描いていくことです。原作者の大今良時先生は、シナリオ会議にすべて出席してくださいました。そのたびにたくさんのお話をしてくださって、先生ご自身の思いの深さと情熱を体中に浴びました。そのどれもがとても繊細で、先生の思いを読み違えてしまわぬよう、とても神経を張り巡らせてお話を聞かせていただいておりました。

──聴覚障害を描く上で工夫したことは?

 手話教室に何度か通わせていただいて、生きた手話を感じたり、しっかりと手話監修をしていただいたりしました。耳鼻科の先生からも聴覚障害についてお話を聞かせていただいたりしつつ、「聞く」だけではない音の表現についても探りました。見える音であったり、体感できる音であったりという、物質としての音のアプローチを探ってみたり…。でも一番大事にしたのは、硝子という一個人の個性というか、思い、信念です。

──キャストの方とされたやり取りは?

 長い原作を2時間にまとめるので、どうしても削らなければいけないエピソードが出てきてしまうのですが、「ちゃんとじっくり人を描くことができれば、なんとか原作の持つ熱量を表現できるのではないか」というお話をさせていただいた際に、入野さんをはじめ、キャストのみなさまが大きくうなずかれたのが頼もしくて、とても印象に残っています。

──読者の方へメッセージをお願いします!

 全編を通して将也たちの住む水門市や学校などの風景をきれいに描こうと思いました。それぞれに思いを抱えた彼らをそっと包み込むような牛尾憲輔さんによる劇伴も素晴らしいです。音、こえ、色、空気、アニメーション。たくさんの要素をじっくり丁寧に積み重ねて、スタッフみんなで愛を持って取り組みましたので、どの場面もとてもとても愛おしいフィルムになっていると思います。どうぞよろしくお願いいたします!

 

DATA

9月17日〜公開

HP=http://koenokatachi-movie.com

原作=大今良時(講談社コミックス刊)、監督=山田尚子、脚本=吉田玲子、キャラクターデザイン=西屋太志、主題歌=aiko『恋をしたのは』、アニメーション制作=京都アニメーション/入野自由、早見沙織、悠木 碧、小野賢章、金子有希、石川由依、潘 めぐみ、豊永利行、松岡茉優 ほか

 

【記事全文はPASH!10月号で!】

 

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